これは潤智妄想物語です。腐要素有。潤智好き、大ちゃん右なら大丈夫な雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等、実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し


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10


待ち合わせた二宮と共に、智のマンションへと到着した櫻井は、潤のスマホを拾ってくれた1階の住人を訪ね、返して貰ったスマホを自分のタブレット端末に繋げると、通路に座り込んで通話歴や送信済みメールを調べ始めた。


そんな櫻井の様子を、二宮がややハラハラしながら見下ろしている。何せ二宮は潤が以前、智にストーカーめいたメールを送っていた事を知っているのだ。どうか削除しておいてくれと天に祈る思いだった。


だが、二宮のそんな心配は杞憂だったようだ。潤は抜かりなく送信済みメールを削除しており、潤のやっていたちょっと危ない行為が櫻井にバレる事は無かった。


それにしても…♭二宮も部屋着はジャージの上下なので、人の服装の事を言えた義理ではないのだが、櫻井の部屋着は何とも個性的である。白いTシャツの上から妙にペラペラしたパジャマみたいな上着を羽織り、ジーンズそっくりな柄のスウェットパンツを穿いている。


いつも仕立てのいいスーツをビシッと着こなしているエリート社員の櫻井だけに、この残念な部屋着とのギャップが甚だしい。二宮はつい吹き出しそうになるのを必死で抑えなくてはならなかった。別にズレている訳でもないのに顔をそらして眼鏡の弦(つる)を触ってしまう。


「良し!松本の通話略歴からさと…大野君のスマホに搭載されているナビゲーション機能の情報が読み取れたぞ!赤坂だ!ライブハウス『G-Boy 』智君のスマホはそこにある!」待たせていたタクシーに急いで乗り込む櫻井を追いかけつつ、二宮は「ん?智く、ん?♭」と怪訝そうに呟いていた。


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一方。ストーカー須賀谷を油断させるべく、堂々と『懐いてやる』宣言をした智は、縛られていたロープを切られて、自由の身になっていた。だが、須賀谷の持つナイフは依然として智に向けられており、隙を見せる様子はない。未だ縛られたままの潤は、智の動きを注視しながら、頭の中であらゆる打開策を探っている。


須賀谷の持って来た紙袋に入っていたのは、『名探偵ポメット』のコスチュームであるタータンチェックのキャスケット帽と、同柄のインバネスコートだ。生地は上質で、キャスケット帽には白い毛皮で作られた可愛い耳が付いており、それが仮装用の安物ではなく、かなりちゃんと作られたオーダメイドである事を物語っていた。


「勿論サイズは智にピッタリだよ。きっと似合う筈だ」有無を言わさぬ様子で迫る須賀谷に、智は一応聞いてみる。「着替えんのはいいけどさ、中に着る衣装はねぇのか?♭」だが、須賀谷の答えは揺るがなかった。


「そんなものいらないじゃないか。だって…」無表情な須賀谷の顔が、ここで初めて口元を緩ませる。本人はニヤついているのだろうが、目が笑っていないのでかなり怖い♭「このインバネスの下には何も着ちゃいけないって決まっているんだから…」


一体いつからそんな決まりになったのか、須賀谷の言い草から潤には大体この男の目的が読めて来た。このストーカー野郎…♭僕の目の前で智に何かエロい事をやらせようってハラに違いない…♭♭


「フ○チ○でこいつを着ろってか?♭マジで言ってんの?♭ノーパンでチェックのワンピース着てるみてぇになるじゃんか♭」嫌そうに聞く智に、須賀谷はさも当然の如く言い放つ。「僕はいつだって真面目さ…。言っただろう?『名探偵ポメット』の実写版パロディー映像だって…。『アニパロマニア・Theリアル』で配信するんだから予告編だけでも今夜の内に撮影しとかないと…。勿論モザイク加工はしてあげるから心配いらないよ」


「本当にモザイク加工すんだろうな?♭♭」須賀谷の言葉を疑いながらも、智は渋々着ている物を脱ぎ始めた。元々それほど重ね着はしていない。Tシャツと防水加工のパンツにウィンドブレーカーくらいだ。


「あ、あんま見んなよ潤♭恥ずかしいじゃねぇ〜か♭」もっと近くで智を凝視している須賀谷には目もくれず、智はベルトに手を掛けながら潤に振り向いた。ごく自然な行動だったが、それは潤以外の人間を全く意識していない様に受け取れる。


だが、須賀谷はそう思わなかったらしい。よっぽど自己中な思考回路なのだろう。まるで自分は側に居て当然の相手だと智に認識されているとでも言いたげな表情で潤を横目で見ると、「だから言っただろう」と得意気に顎を上げた。


恐らくマウントを取っているつもりなのだろう。不愉快だったが、今はあのナイフをどうにかする事が肝心だと潤は周囲に視線を巡らせた。


智の生着替えが気にならないと言えば嘘になる。が、須賀谷と同じには思われたくない。だから智に言われた様にひたすら考える事にした。それが今の潤に出来る精一杯の事だからだ。何もない場所だが、使えそうなものはある。潤はこのライブハウスの設備を使い、須賀谷の持ち込んだであろう物を逆に利用出来ないかと考えた。


今須賀谷が立っている後ろ側に木製のテーブルが置いてある。それは潤が縛り付けられている木製の椅子と一対になっているデザインの物で、元々この店にあった備品だろうと思われた。


こんな風にここはライブハウスだった頃の物や設備がそのままにされており、須賀谷もそれを見込んで映像撮りの場所に使用するべく買い取ったのだろう。テーブルの上にはデジタルカメラやノートパソコン。ポケットWiFiなどが置かれており、撮影準備も万端な様子であった。


だが、潤が目をつけたのはそこでは無い。スタンガンだ。潤と智を襲った際のスタンガン。須賀谷はそれもテーブルの上に置いてあった。あれを奪う事が出来れば…。その為には須賀谷をあの位置から引き離さなくてはならないと思った。


潤は意識を集中させる為に目を閉じ、ここからあのテーブルまでの距離を椅子に縛られたまま、どうやって須賀谷に気付かれずに移動するかと考えた。幸い足は縛られていない。恐らく中腰でなら椅子ごと移動するのは可能だろう。だが、音を立てればアウトだ…。


そうか、ならば逆に音を立てても気付かれなければいいんじゃないだろうか…。潤は目を開け、ステージに視線を向けた。あれが使えるかも知れない…。ステージには両サイドにスピーカーが置かれ、天井にはライトの設備やミラーボールがそのままになっている。映像…BGM…本格的な撮影スタイル…。


あの『名探偵ポメット』のコスチュームを見ても、須賀谷にはオタクなりの拘りがありそうだ。上手く行けばやつを誘導出来るかも知れない…。ただ問題は智の方である。果たして潤の意図を智が汲み取ってくれるかどうか…。


これから言う事は、1歩間違えば須賀谷の事を増長させる手助けを潤がやっている様に捉えられかねないのだ。頼むぞ智…!Don't think feelだ…!余計な事は考えるな…!僕を感じてくれ…!


潤は祈る様な気持ちで、智と須賀谷に顔を向けた。智は丁度パン1でインバネスコートを羽織ろうとしており、「後でパンツも脱いでやるからせめてこいつを着てからにしろ♭」と相変わらず潤の目が気になる様子である。下着は黒のボクサーだった。


「おいお前!智に何をやらせようってんだ?!まさかあのステージに立たせて智にストリップでもさせる気じゃないだろうな?!BGMは何だ?!『名探偵ポメット』の主題歌か何かなのか?!あのスピーカーが使えりゃいいけどな!」


「え”ぇっ?!♭」智は一瞬ポカンとして潤を眺め、「お前、変な事言うなよ〜♭」と、文句を言ったが、潤の真剣な表情に何か思うところがあったのか、ステージの方向へと身体を傾けると「じゃあパンツはあっちで脱ぎゃいいのか!?♭」と、ステージを指差し、ここで初めて須賀谷に視線を向けた。


そんな智から目を離さず、須賀谷は「お前、初めていい事を言ったな?イケメン…」と、呟くと、ステージ上のミラーボールやピンライトを見上げ、不気味な笑顔を見せる。


「ここの電気代はちゃんと払ってるんだ…。スピーカーなら問題なく使えるさ…。曲はパソコンで鳴らせばいいしね…」須賀谷は自分のノートパソコンをステージの上に持って行くと、専用の電源コードで手際よくスピーカーと接続した。『名探偵ポメット』のCDをパソコンに挿入し、大音量で流し始める。


「じゃあ始めようか?智はステージ。僕はデジカメだ…」ピンスポットとミラーボールが稼働し始めた。インバネスコートと言えばシャーロック・ホームズの定番スタイルだが、『名探偵ポメット』のそれは青いタータンチェックで、袖も裾もヒラヒラしており、膝下位の長さなのでお揃いのキャスケット帽とセットだと確かにワンピースみたいに見える。


アニメのポメットはインバネスコートの下に白いブラウスと紺のリボンタイ、サスペンダーが付いた、青と水色のパッチワーク柄ガウチョパンツと言う出で立ちだが、今の智は唯一自前の白いスニーカーと靴下のみの格好なので、耳付きキャスケットを被らせると女の子と見紛うばかりの愛くるしさであった。


見つめてばかりは居られない潤なのだが、あんまり可愛いのでついうっかり目が智を追いかけてしまう。「じゃあパンツ脱ぐからな!♭」ステージに上がった智が腰を屈め、最後の1枚を脱ぎ始めてから、須賀谷の視線はステージに釘付けになった。


今だ…!!中腰の姿勢で椅子と共に歩き出した潤は、慎重に、だが精一杯急いでテーブルに近づくと、背中越しの手探りでテーブルにあるスタンガンを取り、表情と目で智に合図を送りながら、智を撮影するのに夢中の須賀谷に抜き足差し足で忍び寄って行った。


ここに来てはっきりと潤の意図に気づいた智も、適当に腰を振ってみたり、インバネスコートの裾をめくってみたり、須賀谷の気を惹きそうな事を色々とやって時間を稼いだ。


そして潤は須賀谷の背後で後ろを向き、椅子の足が須賀谷に当たらない様距離に注意しながら、背もたれごと須賀谷の背中にアタックしたのである。「喰らえ!この変態ストーカー野郎!!」


ビリビリビリビリ!!あっという間も無く感電してうつ伏せに倒れた須賀谷の背中の上に、椅子ごとひっくり返った潤は、慌てて駆け寄って来る智を見上げて、「智。こいつのナイフでこの縄切ってくれ」と、ニンマリ微笑った。


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潤智のタッグで、無事ストーカーをやっつける事が出来ました〜👏👏それにつけても智君の裸エプロンならぬ裸インバネスコート(腰振り付き💃)はなかなかの破壊力でございましょうねぇ〜酔っ払い


実は私『名探偵ポメット』のコスチュームであるタータンチェックのインバネスコートはシャーロック・ホームズの着ている様なコートのイメージで考えていたのですが、初めにそれを書いた時インバネスコートではなくうっかりフロックコートと書いておりましてアセアセアセアセ


フロックコートは『貴族探偵』で相葉ちゃんが着ていた様な貴族の正装にある上着の事で、シャーロック・ホームズのとは違いますので、それに気づき、今日慌てて修正致しましたタラー通知連絡で更新かと思われた皆様にはホンに申し訳ございません🙇‍♀️アセアセ


次回は櫻井部長や二宮部長も合流し、もうひと騒ぎ起こる予定ですてへぺろゞ因みに櫻井部長の偽物ジーンズはそう、あのスウェットパンツの事でございます🤭デニム次回でストーカー事件は完全に決着がつきますのであと少しだけお付き合い下さいねニコニコ