これは潤智妄想物語です。腐要素有。潤智好き、大ちゃん右なら大丈夫な雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等、実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し

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その日から松本は本当に大野の部屋へ泊まり込む様になった。松本が生活している部屋は大野の部屋に比べると余程高級だろうに、狭さを嫌がっている様子もなく、着替えやマットレスなんぞを持参して来て殆ど同居状態である。

ストーカーの事がなければ誰かと同居するのは少し面倒臭いと言う気もしていた大野だったが、そんな暮らしが3日も続くと段々と慣れて来て、何だか一緒に居るのが普通な感じがする様になった。

何より松本の作る料理がいつも劇的に美味いのである。この頃では仕事が終わると行きつけの『相葉ランド』で厨房を借り、松本が夕食を作るのが定番化しており、マーケティング部の社員(特に二宮)が『相葉ランド』に立ち寄った時など、「松本君来てんの?やった!♪」と、ご相伴に預かれるのを楽しみにしている程だ。

大将の相葉に至っては「バイト代払うから時々厨房に入ってよ〜♪」などと、かなり大真面目に松本をスカウトしたがっている。

聞けば松本は、料理を作っていると意識が研ぎ澄まされ、いいアイデアが浮かんで来るのだそうで、現在マーケティング部が便利使いしているリサーチ用のアプリも家で料理をしている時に思いついたらしい。

だからなのか、まるで一流の料理人よろしく厨房で作業をしている松本の真剣な顔つきは、男でもつい見惚れてしまう程カッコいい。カウンター席に腰掛け、厨房で作業する松本を眺めていると、大野は何だか特別扱いされているみたいで、ちょっといい気分になる。

今日の料理は旬のズッキーニを使ったタコのアヒージョだ。少しお裾分けされた大将の相葉が「超うめぇ〜♪♪」と厨房で仰け反った。「また喰ってる♭相葉ちゃん俺より先にすぐ喰うんだよなぁ〜♭」「アヒャヒャヒャ♪ごめんごめんおおちゃん♪松潤の労働分割り引いてあげるから♪」

相葉は明るく笑いながら松本の料理をカウンターに置くと、「白ワイン開けたげよっか?♪」と気を利かせてくれた。胃袋を掴むと言うのは結婚の大きな条件だと良く言われるが、それは同居人でも同じだと大野は思う。

松本と暮らす様になってから、朝晩の食事が楽しみで仕方がないのだ。どうやら大野も胃袋をすっかり掴まれてしまったようである。勿論このアヒージョも絶品だった。「やっぱうめぇわ〜♪」アヒージョに舌鼓を打ち、相葉の開けてくれた白ワインで乾杯すると、松本がいきなり切り出した。

「僕この3日間ずっと考えてたんっすけど…。あの須賀谷ってストーカー、何がきっかけで大野課長をつけ回す様になったんですかね?例えば『楽市エンジョイワークス』に須賀谷が勤務していた時代に何がしかの会社関連イベントで顔を合わせるとか?そんな接点ありませんか?

それこそ課長へのストーカー行為が始まった時期と照らし合わせてみて、何か心当たりはないですか?絶対何処かで会っている筈なんですけど…。仕事じゃなければプライベートで買い物だとか、映画を観たりだとか、何だっていいんですが、覚えてないっすかね?」

そうは言われても、今ひとつピンと来ない♭記憶力にはそこそこ自信のある大野だが、幾ら思い出そうとしてもあの須賀谷なるストーカーの顔は大野の脳内に残っていないのである。「あいつの顔覚えがねぇんだよなぁ〜♭♭」

「そうですか?会った事ないとすれば可能性があるのはインターネット関連なんですけど…。ほら、SNSに挙がっている写真や動画で一目惚れ…なんてパターンもあるにはあるみたいですけどねぇ。でも大野課長はSNS弱いじゃないですか?そっちは考え難いんですよね」

松本は良くあるストーカー被害の実例を話しながら、本当に会った覚えが無いのかと大野に念押しした。パソコンが苦手な大野に、インターネット関連でのストーカー被害の可能性は低いと考えたからだ。

その時、大将の相葉が「おおちゃんなら俺のやってるインスタに出て貰った事あるけど?」と口を挟んで来た。思わぬところからの援護射撃に松本はすぐに食いつき、事の次第を問い質す。「えっ?大将、どう言う事ですか?」

「いや、店の宣伝にインスタで料理の紹介とかしてんだけどさ。おおちゃんあれ1ヶ月位前だっけ?サブスクで超流行ってるアニメの…♪」「ああっ!そっかぁ〜!♪そう言えばあったねぇ〜!♪」相葉の言葉にはっきりと思い出したのか、大野は楽しげに笑いながら「あれウチの社長も観たんだって♪アルバイトは駄目だけど、ノーギャラなら問題ないって言われた〜♪」と、衝撃の告白をした。

「あの動画『相葉ランド』のインスタ史上最高にバズったんだよねぇ〜!♪おおちゃんの『名探偵ポメット』のコスプレがアニメと激似だって評判になってさぁ〜♪あの時におおちゃんが食べた『温玉ひき肉辣素麺』は今じゃウチの大人気定番メニューになったよ♪ありがとねぇ〜♪」

相葉の言う『名探偵ポメット』はSNSから人気に火がついたアニメで、主人公の健太と言う少年が、愛犬のポメラニアン “ポメット” と散歩中に交通事故に遭ったところから物語が始まる。

3日間生死の境を彷徨った健太は目覚めた時、ポメットの持つ聴覚や嗅覚、素早い動きなど、犬の優れた能力を身につけており、その能力を駆使して中学生探偵『ポメット』として様々な事件を解決すると言う、そんな斬新な世界観のアニメだった。

白い耳の生えたタータンチェックのキャスケット帽と同柄のインバネスコートが名探偵ポメットの定番スタイルで、その愛らしい絵柄も手伝ってか、この『名探偵ポメット』のコスプレをする盛り写真等がSNSには溢れている。

このアニメ人気にあやかった相葉が、作中に登場する『名探偵ポメット』の好物『温玉ひき肉辣素麺』を再現して『相葉ランド』の目玉メニューにしようと画策し、インスタに挙げる動画の協力を大野に頼み込んだのだった。

「あの時は相葉ちゃん何言ってんの?♭ってマジ焦った〜♭だって『名探偵ポメット』のコスプレして素麺喰えってさ〜♭ポメットって中学生なんだろ?♭俺35だぜ?♭馬鹿なんじゃないの?♭って思ったもん♭」目を丸くして文句を垂れる大野に、相葉が陽気に言い放つ。

「アヒャヒャヒャ♪だけどおおちゃんとアニメの『名探偵ポメット』って超似てんだよ♪髪型とか、顔とか♪もしあのアニメが実写版になるとしたらおおちゃんよりポメットに似てる人間はこの世にいないって!♪」

そんな相葉の意見を受けた松本は早速自分のスマホでその『名探偵ポメット』なるアニメの動画を確認した。成る程、ふわっとした前髪といい、ぷくぷくした頬っぺの、潤んだつぶらな双眸といい、本当にアニメの絵柄と大野の可愛らしい顔立ちが良く似ているのである。

次に松本は『相葉ランド』のインスタで、丁度1ヶ月前にお店の新メニューとして発表されている、『温玉ひき肉辣素麺』の動画を確認した。するとアニメの『名探偵ポメット』のコスプレが信じられない程よく似合っている大野が、かなりノリノリで相葉の撮影する動画に収まっている。

大野は「真相はワンコの鼻が嗅ぎ当てる!僕は名探偵ポメットさ!」とテンション高くアニメの決めゼリフを言い放つと、小芝居を交えつつ『相葉ランド』の入り口をくぐり、「僕の大好きな匂いがするぞ〜♪わあっ!♪『温玉ひき肉辣素麺』だ!♪」と大喜びして相葉が作った新メニューの『温玉ひき肉辣素麺』を食べた。

たったそれだけのPR動画だったが、“good” の数が他の動画の10倍は付いており、寄せられたコメントも料理だけではなく『ポメット似てる♡』『ポメット可愛い♡』等、ポメットコスプレの大野に宛てられた物も多くあり、確かにバズっている。

中学生の主人公がこんなにも似合う35歳の奇跡に、松本の顔も思わずほころんだ。「確かに似てる♪」その時である、IT戦略部の櫻井部長から松本のスマホに1本の電話が入り、ストーカー須賀谷についての新たな情報がもたらされた。

「松本。須賀谷はどうやらかなりのアニメオタクらしいぞ。奴は『ポメラブ』と言うハンドルネームで特に『名探偵ポメット』とか言うアニメ関連のSNSに頻繁にアクセスしている形跡がある。

俺も確認してみたが、このアニメの主人公がちょっと大野君に似ているんだ。大野君がターゲットにされたのも、もしかしたらこのアニメが関係しているんじゃないかと思うんだが…」

どうやらストーカーのきっかけは『名探偵ポメット』で間違いなさそうだ。松本は櫻井に『相葉ランド』のメニュー紹介動画の事を話し、そこから須賀谷の痕跡を辿れないかと聞いた。櫻井は了承し、これで大野に対するストーカー事件の本筋もようやく見えて来たのである。

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カチャカチャと忙しなくキーボードを叩く音が薄暗い部屋に響く。『名探偵ポメット』のポスターやグッズが、所狭しと並べられたその部屋の開いた隙間に、盗撮された大野の写真がベタベタと貼り付けられている。

「智…」低く呟く男の目は不気味な憤怒を湛えて、暗く澱んでいた。1ヶ月前、オタク仲間のTwitterを覗いている時に、偶然見つけた料理屋のインスタ動画。そこに居たのは男がこよなく愛する健太少年のリアルポメットだったのだ。

まさか…ポメットが実在しているなんて…。運命の出会いだった。神様が自分と彼を運命の赤い糸で結ばせたのだ。東京の工科大学を卒業し、『楽市エンジョイワークス』に就職が決まったまでは男の生活は順調だった。

だが、コミケや『名探偵ポメット』のアニメイベントなどで貯金を散財し、気づいたら会社の金に手をつけていたのである。男はバレる前に会社を辞め、それからは持ち前のパソコン技術を使って、投資信託などで金を稼いだ。

儲けは多い時も少ない時もあるが、それでも都心のマンションに住める位の貯蓄はある。毎日パソコンに向き合い、外出は『名探偵ポメット』の関連イベントのみの、ほぼ引きこもりみたいな生活の中、男を活動的にさせたのは紛れもなく、あのリアルポメットとの運命の出会いだった。

彼の事を徹底的に調べ、やっと勤務先や自宅の場所が分かったのだ。それからは誰よりも彼を見つめて来た。きっと彼も自分を愛する筈だと信じて来たのだ。毎日同じ時間に電車に乗り、彼に触れ、彼にメッセージを送り続けた。

だのに彼はちっとも男の存在に気づかないのだ。それどころか新人の若い部下を従え、やけに楽しそうに行動している。だから分からせてやる為に警備員として彼の会社に潜入し、彼の立場が社内で悪くなる様に細工をした。

彼が疑われれば会社で孤立し、付け入る隙があるだろう。そう思い、これからじわじわと追い詰めてやろうとあらゆる手段を考えていたが、それを実行する前に駐車場で誰かに目撃され、今度もバレる前に警備員を辞めた。

それもこれも彼を想っての事だ。だって自分以外に彼を心から愛し、幸せに出来る男などこの世に1人も居ないのだから…。なのにあいつが…♭あの若い部下が2人の中に割り込んで邪魔をする…♭

男はキーボードを叩く手を止め、両手の拳を強く握り締めた。「何故だ智…♭なんで僕じゃなくあんな若造を部屋に入れる…♭あんな…顔だけのチャラそうなガキを…♭」男のパソコン画面には盗撮したと思われる大野と松本の写真が映し出され、その周囲を『殺』と言う一文字が取り囲んでいた。

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初夏にちょっとゾワッとする感じで終わらせてしまいましたがガーンタラーストーカー被害のきっかけは何と商売上手の相葉ちゃんでした〜ポーンタラーホント何処に危険が潜んでいるやら分かりませんね〜ガーン

因みに作中に登場したズッキーニとタコのアヒージョはドラマ『99・9』で潤君演じる深山君が実際に作っていたメニューですウインクでも『名探偵ポメット』なるアニメは存在しません(分かってるって?アセアセ)

しかしながら歌おにや紅白でのムロ君との共演でも判明しました様に、チェックのキャスケット帽の大ちゃんの愛らしさは最強ですからラブハートその上白い耳まで生えていたらこれはもう萌え死者続出でございます(´ཫ`* )そりゃストーカーも湧いて出ますよねぇ〜ガーンさあ、どうなります事やら🤔