これは潤智妄想物語です。腐要素有。潤智好き、大ちゃん右なら大丈夫な雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等、実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し


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今日一日の仕事が終わり、本社のマーケティング部に戻った大野と松本は、リサーチ結果を部長の二宮に報告すると、それを社用のパソコンに記録した。この作業が大野はすこぶる苦手なのだ。


それこそIT戦略部が作成してくれたテンプレートにリサーチ結果を入力するだけの至極簡単な作業なのだが、大野にはローマ字を変換するだけでも一苦労なのである。小さい “っ” やハイフン。 “を” なんて打ち込もうものならどうすりゃいいのかと思ってしまう♭


「あ”ぁ〜♭♭」とか「マジか〜♭♭」とか言いながら苦心惨憺(くしんさんたん)している大野の背中を見て、二宮は「大野さんいつ慣れんのよ♭」と呆れている。すると、秒で作業を終えた松本がまるで白馬の王子さながらに隣の大野のデスクに回転椅子ごと寄り添い、手取り足取り打ち込み方を教え始めた。


その光景を見た二宮が、必要以上に大野に密着する松本に何かを感じ取ったのか、「おや?」と言う顔つきで二人の様子を凝視した。だが、当の大野は松本のアドバイスもあってか、いつもよりもずっと早く作業を終えられ、「助かったわ〜♪ホントありがとう松本君♪」と、不信感ゼロの笑顔である。


「まさか…な…♭」もし二宮の勘が当たっていれば、大野を悩ませているストーカーは松本と言う事になる。が、松本の真意が何処にあるのかが見えてこないのだ。社長令息でエリート。しかも女子にモテまくりそうなイケメンが何故大野にストーカー行為なんかを行っているのか…。


もし大野に好意があるにしても 痴 漢 は立派な犯罪である。それをやっているのが社長の息子だとすればそれはそれで大きな問題だ。松本の気持ちがどうあれ、あの様子だと大野はいつまで経っても気づかない可能性がある。


もし大野のド天然が原因で松本の行動がエスカレートでもする様な事になると大変だ。『ラピット』のプレゼンを前にマーケティング部での不祥事は困るのである。とは言え、相手が相手だけに問い質すにも慎重になる必要があった。


あれこれと逡巡した二宮は、仕事終わりにマーケティング部で松本の歓迎会を行う事を社員達に提案し、プライベートな状況で松本本人から直接事情を聞く事にしたのだった。


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『株式会社EARTH LIFE』から徒歩六分。二宮の幼馴染で、いつも元気な相葉と言う大将が経営している創作料理居酒屋『相葉ランド』がマーケティング部行きつけの店である。


旬の魚を捌いて活け造りにしたり寿司を握ったり、手打ち蕎麦や中華料理、はたまた変わった食材で釜飯やトーストを作ってみたり、美味しいだけじゃなく、ちょっとした遊び心もある豊富なメニューが揃った、まさしく“ランド”と呼ぶに相応しい居酒屋だ。


奥の座敷を借り切っての松本歓迎会は賑やかに過ぎ、お疲れ様の言葉と共に社員達もそれぞれ帰路についた後の事。すっかりいい機嫌になり、酔いつぶれて座敷で寝てしまった大野を大将に任せ、二宮は松本を誘ってカウンター席に移動すると、改めて乾杯しながらやんわりと切り出した。


「あのさ、松本君。ちょっと聞いてもいいかな?」「はい、何ですか?部長」「今日君と大野さんが一緒に仕事している様子を見てちょっと思ったんだけど、松本君はもしかして大野さんに…。いや、俺の勘違いならいいんだけど、大野さんの周りで最近おかしな事が起こっているらしいんで何か聞いてないかと思ってさ、どうだろう?心当たりはない?」


かなり遠回しな言い方ではあったが、松本にはちゃんと通じたらしい。松本はイタズラが見つかった子供みたいな表情を浮かべ、「さすがですね♪部長」と頷いた。


「はい、その犯人多分自分っす。大野課長のメルアドや住所を調べてメールやプレゼントを送ったりしていました。課長が文具店でアルバイトしていたガキの頃からひたすら想い続けて15年ですからね。でも男同志でさすがに告白出来なかったですよ。


言いそびれ続けて何かキモイ感じになっちゃってましたけど、念願叶ってやっと一緒に働ける様になりましたし、これからはもっと堂々とアプローチしてみようかと考えています。駄目っすか?」


どうやら松本はバレた時には潔く白状してしまおうと覚悟していたらしい。思いのほかあっさりと自身のストーカー紛いの行為を認め、二宮を少しホッとさせた。松本の様に一見非の打ち所のない完璧な男に限ってこんな秘密を隠し持っていたりするから、人と言うのは分からないものだと二宮はつくづく思う。


「いや、駄目って事は無いと思うけど…♭同性って事より何よりあの人自体がソッチ方面は相当鈍いし、カピバラ級にぼーっとしてるよ♭分かって貰うにはかなり時間が掛かるんじゃねぇかな?♭それにさ、やっぱり盗撮とか、痴 漢とか、そう言った事は一歩間違えば犯罪だからねぇ♭俺の立場じゃ手放しで応援出来ねぇのよ♭」


確かに15年も片想いなら付け回したくなる気持ちも分からないではない。松本に悪気が無いのも理解出来る。だが、盗撮や痴 漢となるとやや行き過ぎな気もしてしまうのだ。二宮がそう注意をすると、松本はパッチリとした目を落っこちそうな程に見開いて、「盗撮に痴 漢って?♭どう言う事っすか部長?♭」と驚愕した。


「えっ?♭松本君じゃねぇの?♭」驚いたのは二宮も同じである。考えてみれば松本の通勤手段はマイカーだ。歓迎会が始まった時、松本が「酒飲んだら運転出来ないんで、今日は会社の駐車場に車置かせて下さいね」と言っていたのを思い出し、二宮は一気に背筋が寒くなった。


「それじゃあ…♭通勤電車の痴 漢やポケットの盗撮写真は誰が…♭♭」「部長…♭その話…♭詳しく聞かせて頂けませんか…?♭」唖然として固まる二宮と松本の背後から大将の相葉が「おおちゃんどうする〜?♪ウチ泊める〜?♪」と陽気に声を掛けていた。


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何と、ストーカーは別に居ましたガーン果たして潤君の15年越しの片想いは無事成就するのでしょうか?💜💙


相葉ちゃんの居酒屋『相葉ランド』は何だか楽しそうですが、天然上司の大ちゃんにはちょっと楽しくなさそうな風が吹き始めておりますよ〜タラーさあ、ヤバい空気には切れ者部下な潤君の出番です筋肉プンプン頑張れ〜拍手