これは潤智妄想物語です。腐要素有。潤智好き、大ちゃん右なら大丈夫な雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等、実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し


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そろそろ夏の匂いが漂い始める5月も終わりの頃。今日も満員電車に揺られながら、寝ぼけ眼をこする出勤前の大野は、臀 部に当たる異様な感覚にギクリと身体を強ばらせた。


いや♭カバンだカバン…♭誰かのカバンが偶然当たっているだけだ…♭そう思い、おかしな考えを振り切ろうとするものの、その感触は明らかにサワサワと 腰 回りを撫で回している様に感じるのである。


当節、男が満員電車に乗る時はなるだけ両手を見える場所に置いて、痴 漢 と勘違いされるのを防止するのが普通で、大野もショルダーバッグを斜め掛けにし、両手で吊革に掴まっているのだが、そんな無防備な体勢が仇になり、撫でられ放題な状況と化している。


本来であれば 痴 漢 は犯罪だ。声を上げて申告する必要がありそうな所だが、だからと言ってここでもし声を上げたとしても、男が 痴 漢 されたなどと誰が信じてくれるのか…♭そんな事をつらつらと考えている内に、撫で回される感触は消え、会社の最寄り駅に到着するのだった。


カードを翳して改札を抜け、スラックスのポケットを探ってみる。「やっぱりあった…♭♭」ガックリと脱力する大野の手には、昨日会社の近所の蕎麦屋で昼食を食べた時に撮影されたと思われる、大野の隠し撮り写真が入っていた。しかも写真の裏面には『ℐ ℒℴ𝓋ℯ 𝒴ℴ𝓊 ♡』と達筆なメッセージが書いてある。


ここの所ほぼ毎日の様に、大野の周辺でこんな怪しげな事が起こっていた。痴 漢 だけでは無い、誰かに尾けられている様な気がしたり、ポストに贈り物が届いたり、大野のスマホに非通知で《智♪いつも見守っているよ♡》などとメールが届いたり色々である。だが今の所身の危険を感じる事は余りなく、大野はどうしたものかと考えあぐねていた。


「怖っ♭それって完全にストーカーじゃないですか?♭何で通報しねぇのよ?♭馬鹿じゃないの?♭」『株式会社EARTH LIFE』この会社のマーケティング部が大野の勤務先だ。市場調査と広報活動が主な仕事内容で、今は数日後に迫る大型商業ビル内での新商品の販売促進説明会の準備中である。


『株式会社EARTH LIFE』は主に文房具や生活雑貨を扱う、業界随一の巨大企業だ。『地球人の豊かな生活を見守る』と言うのがコンセプトで、社長の松本暉雄(まつもとてるお)は元々街の小さな文具店からのし上がった、叩き上げの敏腕社長である。


今時珍しく働き易い職場で、努力と熱意があれば、学歴や肩書きなど関係なく取り立てて貰えると人気の企業だ。因みに大野はこのマーケティング部の課長で、彼に相対峙して毒を吐いている二宮が部長である。二宮は大野より3歳年下だが、持ち前の器用さと要領の良さで、大野より先に出世した成長株だった。


「そんな事言われたってさ〜♭俺男だよ?♭ 痴 漢 されたとか、隠し撮りされたとか、信じて貰えると思うか?♭」「何言ってんのよ大野さん。世の中には女のストーカーだっているでしょーに。まぁ、学生時代からモテたって話を1度も聞いた事ないあなたをストーカーしたがる女ってのも中々珍しいとは思いますけどね」


二宮はメッセージ付きの隠し撮り写真をまじまじと眺めながら「美味そうに食ってんねぇ〜♪」と笑った。「これ完全に店内で写してんね。この角度だと、L字カウンターの斜め前辺りだと思うけど…。立ち食いそば屋に女が居たら目立つと思うんだけどなぁ〜。誰か見なかった?」


そう二宮に問われるものの、大野にはちっとも覚えがない。首を傾げると二宮は大袈裟にのけぞって「あ”〜ダメだ♭ホント馬鹿♭ストーカーの思う壷だわ♭」と呆れた。「そんなに馬鹿馬鹿言わなくてもいいじゃないか♭俺だってなぁ♭ちゃんと考えてんだよ♭」そうは強がってみるものの、昨日の立ち食いそば屋に女を見たと言う記憶がまるでない。


明らかにストーカー被害に遭っているとは思うのだが、下手に騒ぎ立てて相手を刺激したくない様な気もするし、もし純粋な片想いだったとしたら可哀想な気もする。大野がそう言うと二宮は嫌そうな顔をして「あのさぁ♭単なる片想いの相手が満員電車で大胆に ケ ツ なんか触んないでしょーに♭」とツッコミを入れた。


「まぁ、我々は同じ高校の先輩後輩の関係ですし、俺は一応あなたの上司でもあるので、もし大野さんに通報する気があるのなら協力したげるけど?週末には『ラピット』のプレゼンもあるからねー。仕事に支障をきたすようだと困んのよ、どうすんの?」


二宮は『株式会社EARTH LIFE』で発売予定の子うさぎ型ロボット『ラピット』のプレゼン企画書に目を通しながら大野に聞いた。「ん〜♭とりあえず様子みてから決める♭」「様子見って…♭出勤前に ケ ツ触られ放題の癖にそれでいいわけ?♭呑気な男だねぇー♭」


二宮はやれやれと首を振ると話題を変え、今日からマーケティング部に配属される社員の話を始めた。


「そう言えば今日マーケティング部に新人来るんだよ。新人っつっても俺と同い年で、元々IT戦略部に居たエリートらしいんだけどね。昨夜IT戦略部の櫻井部長から俺んところに連絡があった。


何と社長の息子なんだってさ。東大の政治経済学部を首席で卒業した精鋭で、本人やる気満々らしいからビシバシしごいてやって欲しいって社長直々の名が下ったらしい。


多分『ラピット』の関連でIT戦略部から人事異動になったんだと思うんだけど、こんな緩い部所にそんなバリバリのに入って来られてもなぁ〜♭


幾ら社長が立場や肩書きに拘らないおおらかな人だとは言えよ、一応社長令息だしさ♭そんな扱い難そうな新人どーすりゃいいのか分かんないよ♭」


どうやら二宮は大野のストーカー事案よりも今日配属される新人の方が気になるらしい。大野の肩をポンポンと叩き、「っつー事でしっかりと指導よろしく。大野課長」と丸投げた。


「え”ぇ〜♭俺かよ〜♭♭」大野は露骨に拒絶反応を示したが、立場上直属の上司に当たる二宮の命令には逆らえない♭重い腰をあげ、どう考えても自分より遥かに優秀だと思われる新人の教育係を引き受ける事になったのである。


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「IT戦略部から異動になりました、松本潤です。本日よりどうぞよろしくお願いします」不揃いにカットされた前髪を下ろし、外国人ばりにくっきりとした目鼻立ち。


茶色い皮製の高そうなリュックを背負い、ダンボールを抱えるシュッとした立ち姿に紺のスーツが良く似合う。マーケティング部の女子社員が思わず見蕩れる程、彼(か)の社長令息はイケメンだった。


相変わらず男前だなぁ〜。。。昔から美少年だったが、今ではすっかり大人の男になり、一層魅力的になった気がする。二宮の紹介に笑顔で挨拶をする松本を拍手で歓迎しながら、大野はふと過去を振り返った。松本に記憶があるのかどうかは分からないが、大野が彼と会うのは実は初めてではないからである。


元々大野は高卒で某大型デパートの中にある文具店にアルバイトとして入っており、その店に良く通って来ていたのが高校時代の松本だった。今は髪を短くさっぱりとしているが、当時の松本は髪の毛を長く伸ばしており、少し不良っぽかったと記憶している。


それでも勉強は好きだったのか、定期的に店を訪れてはたくさんの文具をまとめ買いしてくれるお得意客で、時々言葉を交わしたりもしていたのだ。その店が『株式会社EARTH LIFE』の運営で、数年のバイト生活の後、店長に昇格した大野は更に数年後、めでたく『株式会社EARTH LIFE』の正社員として本社のマーケティング部に迎え入れられたのである。


因みに同期の中途採用者の中に大野と同じ高校出身で、3つ後輩の二宮が居たのは全くの偶然だ。当時よく店に来ていた松本が社長の息子だと教えてくれたのは、いつも文具店に補充分を持って来てくれていた営業の新米で、井ノ原と言う陽気な男だったが、彼も今では営業部の統括部長としてみんなをまとめる立場にある。


「大野課長。ご指導ご鞭撻の程、どうぞよろしくお願い致します」大野のデスクに歩み寄って来た松本は、自分の荷物を隣のデスクに置きながら、ぺこりと頭を下げた。恐らく二宮に誰が教育係なのか聞いたのであろう。


だが東大出の松本に高卒の自分が一体何を教えろと言うのか…♭大野は「こ、こちらこそどうぞ宜しく♭」と顔をひきつらせ、ぎこちない笑顔を浮かべた。


松本は隣のデスクに持って来た荷物をきちんと整理すると、引き継ぎ手続きの書類を書く大野の横顔をまじまじと見つめ、「15年か…。長かったなぁ…」と小さく呟き、口元で薄っすらと微笑むのだった。


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いやはや、何だかこ〜言った割と正統派っぽいお話は久々に書く様な気がしております(😅)ゞ緩めの短編としてありがちのリーマンラブストーリーをと始めたんですが、どうしても痴 漢 だとかストーカーだとか、ついついサスペンスフルな要素を導入したくなってしまう困った書き手でございます🙏アセアセ


一応ビジュアルイメージとしては『世界一難しい恋』の大ちゃんと、『99・9』の潤君で考えておるんですが、『I seek』CDジャケ写の嵐君達のビジュがみんなとっても綺麗なのでラブそっちでもいいかもです♪(時期はそんなに遠くないでしょうしね💕)


それにしても潤智って映画や連ドラの時期が近い事が多いから(『花より男子』映画版と『魔王』だったり、『ラッキーセブン』と『鍵のかかった部屋』だったり、局違うけど『99・9』と『世界一難しい恋』だったり💜💙)2人の同時期の外見を想像しやすくて良いですね〜デレデレ


新作は2つアイデアがあったんですが、もうひとつの方は長引きそうな感じがあったので、今回は短くまとめられそうなリーマン物に致しました音符また最後まで御付き合い下さいましたら嬉しいです照れ