これは潤智妄想物語です。腐要素有。潤智好き、大ちゃん右なら大丈夫な雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等、実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し


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「サトシ?!♭サトシなのか?!♭これは一体何のジョークなんだ?!♭♭」5人の中央で端然と立ち、冷たく言い放つ憧れの俳優に、羽山ダニエル剣吾は意味が分からず呆気に取られていた。


軍服をアレンジした様な揃いのコスチュームに5色のアクセントカラー。彼等が乗り付けて来た装甲車に至るまで、全てが何か大掛かりなドッキリででもあるかの様に羽山には感じたのである。


それはテレビの仕事をやっている羽山ならではの感覚なのかも知れないが、他の仲間も同じ様に感じたのか、みんな鳩が豆鉄砲をくらったみたいにポカンとしており、事態を把握しかねる様子であった。だが唯一運転手の百目鬼だけが、『FIVE STORM』のメンバー達に明確な反応を見せ、羽山ダニエル剣吾に忠告をする。


「どうやらジョークなんかじゃありませんよ坊ちゃん…♭彼等の制服の胸に『JMI』とあります…♭恐らく彼等は警視庁公認の秘密捜査官…♭『Japan Mission Investigator』…♭詰まりお父様の力ではもうどうにも出来ない程事態は悪化していると言う事です…♭♭」「何だって?!♭♭そんな馬鹿な?!♭♭」


オーチャンはクスリと微笑ってコートの内側をめくり、内ポケットに付いた5色の警察バッジを見せた。


「良く知ってるね。さすがは羽山元外務大臣の子飼いだけはある…。百目鬼寛司(どうめぎかんじ)さん。羽山庸三元外務大臣はさっき逮捕されたよ。だから羽山ダニエル剣吾、もうお前の事は誰も守ってくれない。生憎だったね…」


オーチャンの後を続けたのはチーフ櫻井である。「どうやら悪さが過ぎた様だな羽山。実はお前を『鬼神同盟』にスカウトした元警察庁の男の調査資料が出て来たんだ。お前がガキの頃にやらかした悪行三昧が全部書いてあったぞ。それを警視総監に突きつけられて、さすがの親父さんも観念したらしい」


続けてニノがタブレット端末を示し、「因みにその調査資料の内容は明日の朝刊全紙含め、週刊誌、ネットニュースの全部でトップニュースになる予定だから」と、そしてMJが「良かったじゃねぇか、明日にゃ日本一のクズとして超有名になれるぜ」と、辛辣な皮肉を言った。


「ほら、因果応報って言うでしょ?お前が昔先生達を追い詰めて殺したのと同じ事をさ、今度はお前自身が経験してみればいいよ」更にアイバチャンがダメ押しをする。「そうそう、一応報告してやるけど、お前の出演シーンは別のタレントさんで撮り直しが決まったよ。だからさ、心置きなく消えてくれて構わない」最後にオーチャンがとどめを刺した。


「坊ちゃん!♭逃げて下さい!♭」そこでいきなり百目鬼が叫び、懐から拳銃を取り出すと、オーチャンに向かって発砲する。「智?!♭」ハッとするMJとオーチャンがバサリと捌いたコートの裾が銃弾を跳ね返したのはほぼ同時だった。


「何?!♭」跳ね返された銃弾に驚愕する百目鬼を、フルスイングでぶん殴ったのはMJだ。それはまさしく弾丸の如くスピードであった。「このクソ野郎!!」


パワー増強手袋のパンチを思いっきり顔面にくらった百目鬼は悲鳴を上げて背後に吹っ飛ぶと、そのまま軍用トラックの後部ウインドウの中に突っ込んだ。粉々に砕けたガラスが四方八方に飛び散っている。百目鬼は黒い革靴の両足をコンテナの外にはみ出させたまま、あっさりと昏倒した。


そんなMJの1発が戦闘開始の合図となり、迷彩服の男達が一斉に『FIVE STORM』メンバーに襲い掛かって来る。夜のパーキングエリアはたちまち闘技場の様な大乱闘の場へと化して行った。


ハンティングナイフを振りかざし、アイバチャンと闘うのは田張と言う痩せぎすの男である。青白い顔が真っ赤になっているのは怒りからか、はたまたゴミムシボンバーの後遺症か、田張は大声で喚きながらアイバチャンの脇腹の際どい所を狙って、何度もナイフを突き出して来た。


その度に刃先が掠り、本来であればアイバチャンの戦闘服はボロボロに切り裂かれる所である。だが彼等の着用しているのはQR爺ちゃん特製の戦闘服だ。いかに狩りに特化したハンティングナイフの刃先だろうと、田張の繰り出す攻撃はアイバチャンの身体にかすり傷ひとつ付ける事が出来なかった。


「クソー!♭どうなってやがる?!♭」焦る田張が次にナイフを振り上げたその時、アイバチャンの掌底が田張の顎を勢い良く突き上げた。「あ…が…♭」顎の外れるゴキッと言う鈍い音と共にアイバチャンの前蹴りが田張の腹部にヒットする。


見た目は細っそりと優男のアイバチャンだが、その実彼は『FIVE STORM』1の怪力の持ち主なのだ。当然その腕力も脚力もパワー満タンである。「グハッ!♭」身体をくの字に折り曲げて後ろにすっ飛んだ田張は、外灯に背中をぶつけ、更に後頭部までぶつけると、そのままズルズルと地面に崩れ落ちた。


アイバチャンの数メートル先でラテン男とやり合っていたのはチーフだ。ラテン男は格闘技の経験でもあるのか、やや筋肉肥りした幅広い体躯の割には素早い動きでチーフに殴りかかろうと重そうなパンチを振り下ろしたが、がら空きの脇に潜り込んだチーフに、逆に腕を取られて、一本背負いで思いっきり地面に投げつけられた。


「シィーット!!♭♭」コンクリートに背中を打ち付けたラテン男は悔しげに呻きながらズボンのウエストに挟んだ35口径を抜き取ると、地面に這いつくばったまま続けざまに発砲した。だが、狙いが定まらぬ上にたまに当たっても弾丸はチーフの身体で跳ね返るのだ。


ラテン男は「Why?!♭your SUPERMAN?!♭♭」と目を丸くして叫び、のろのろと立ち上がったが、そこに駆け込んで来たチーフの飛び膝蹴りが決まり、再び地面にうずくまった。そのうなじにバシンと1発。チーフの手刀が叩きつけられる。


「I’m not SUPERMAN. Just a POLICEMAN〜俺はスーパーマンじゃない。ただの警官だ〜」崩折れるラテン男にそんな捨て台詞を吐いたチーフは、他のメンバーの安否を知る為、ぐるりと周囲を見渡した。


そんなチーフの視線の先で黒人男とMJが戦っている。「…?♭羽山ダニエル剣吾がいない♭♭」コンテナの中で伸びている百目鬼が身を呈して逃がしたおかげか、このパーキングエリア内から既に羽山ダニエル剣吾の姿は消えていた。


「くそっ!♭逃がしたか!♭」後を追おうとするチーフに向かって手招きしていたのは、いつの間にやら『サイクロンマークIII』の車内に戻っていたニノだ。「ショウ隊長こっちこっち♪」「ニノどうした?♭羽山ダニエル剣吾を逃がしたぞ♭」


『サイクロンマークIII』に歩み寄るチーフに、ニノはタブレット端末の画面を見せてクックックと悪賢そうな笑みを浮かべた。「心配いらないよショウ隊長。ここを片付けた後でも充分追いつけるから」


タブレット端末の画面では、羽山ダニエル剣吾の正確な位置情報が地図の上で点滅している。それは以前ニノの開発した『データX-RAY』で盗み取った羽山ダニエル剣吾のスマホデータからのGPS信号だった。そのテンポはゆっくりで、高速道路を徒歩で移動していると思われる。


「基本戦闘には参加しないけど、俺とクラちゃんからは絶対に逃げられないよ〜♪もし羽山ダニエル剣吾がスマホを処分したとしても奴の人相風体、声紋、歩行、個人選別ナンバーに至るまで、全てのデータをとっくに押さえてっから、もうあいつの逃げ場は世界の何処にもないって」


どうやらニノは彼なりのやり方で徹底的に羽山ダニエル剣吾と闘うつもりなのだろう。そして羽山ダニエル剣吾の様な知力が武器の男には、もしかしたらニノのやり方の方がずっと効果的なのかも知れない。チーフはそんな風に思い、羽山の後を追うのを止め、メンバー達の闘いっぷりを見守っていた。


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このシリーズのアクションと言えば潤智コンビではありますが、実は他のメンバーも戦闘能力は高いんですよ〜グッド!ウインクさぁ、締めは潤智のアクション場面ですパンチ!グラサン羽山ダニエル剣吾は何処へ逃げたのか?次回はいよいよ決着ですぞ〜ニコニコ