これは潤智妄想物語です。腐要素有。潤智好き、大ちゃん右なら大丈夫な雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等、実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し

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食後のチーターは温厚で、他の獣の様に縄張り意識もそれほど強くない。空腹時か、余程怒らせないと外敵を自ら襲いに来たりはしないのだ。なので檻の中でのんびりと寝そべり、檻の周囲をバイクで走るアイバチャンをぼんやり眺めているチーターマン達にあんまり警戒の様子は見られなかった。

時々全身にビッシリと生えた黄金色の体毛を長い爪で掻き、まったりと寛いでいるチーターマン達の光景は、まるで日曜日のオヤジみたいで、肉食獣の割には比較的可愛げのある声でたまに「ニャアォー!」と鳴いたり、グルグルと喉を鳴らしたりしている。だが、こんな食後の呑気なチーターマン達こそが、アイバチャンの狙い目であった。

チーターマンにバイクを追いかけさせ、疲れさせるのがアイバチャンの目的だが、トップスピードが100キロを超えるチーターの速さに追いつかれない様バイクを飛ばすのは至難の業だ。

幾らアイバチャンがあらゆる乗り物に精通しているとは言え、この飼育ブースの中で100キロ超のスピードで走り回ったりすればカーブを曲がりきれないで壁に激突し、大怪我するのは必至である。

ましてや空腹時のチーターなど、アイバチャンを獲物だと思い、フルスピードで追いかけるに違いないのだから、あっという間に追いつかれ、アイバチャンは彼等の胃袋に収まってしまうだろう。

だが満腹時であれば無駄な狩りをしないチーターがアイバチャンを襲う事は無い。それが分かっているからこそ、アイバチャンは朝食後の襲撃を決めたのである。腹が減っていなければ猫科の動物が追いかけるのは遊びの範囲内。捕食する為でなくじゃれる為に追いかけて来る筈だ。

追いかけられるにしても捕食目的と遊びとでは猛獣の本気度が違う。飛び付いたり噛んだりしてもその力は甘噛みレベルで、危険も少なければチーターマン達のストレスも少なくなる。それは動物を心から愛するアイバチャンだからこその優しい撃退方法だった。

檻の周囲を暫くバイクで走り回り、チーターマン達を慣れさせたアイバチャンは、少し離れた場所でバイクを停車させ、戦闘服の懐からポーチ大の圧縮袋を取り出した。ポーチの中には小さく巻かれた、何やらフサフサとした毛玉みたいな物が圧縮されている。

「おお〜っ♪超キョーレツだっ♪」圧縮袋を開け、中の毛玉の匂いを嗅いで楽しげにのけぞったアイバチャンは、その毛玉を引っ張り出すと、先端にくっついたフックをバイクの後尾に取り付けた。

圧縮された状態から一気に膨らんだ毛玉は、チーターの長い尻尾そっくりな形になってバイクのお 尻にぶら下がる。実はこの擬似尻尾にはチーターのメスのオ シ ッ コの匂いをたっぷりと染み込ませてあり、メスのフェロモン臭満載の特製猫じゃらしとなっていた。

「さぁおいで〜♪チーター君達♪」アイバチャンはバイクに跨り、擬似尻尾をはためかせつつ、チーターマン達の檻の前を少しゆっくり目に走り過ぎる。たちまち寝そべるチーターマン達の顔が上がり、ニャアァァァオォォォー!と言う、発情期のネコみたいな唸り声が、全ての檻から一斉に響いた。檻の鍵が次々に開き、チーターマン達がこぞってバイクを追いかけ始める。

ジーンズを穿いた大柄な外国人オジサンみたいな姿のチーターマン達が、四つ足でバイクを追いかけて来る様子は何とも奇っ怪ではあるが、バイクをメスだとでも思っているのか、時折甘えているみたいに擬似尻尾やバイクのお尻に飛び付いて来る。

チーターマン達はじゃれているつもりなのだろうが、何せ体長2mはある大きさなので、アイバチャンは転倒を防ぐ為にわざとジグザグに走ってみたり、スピードを上げてみたりして、チーターマン達を上手く振り切らなくてはならなかった。

たまに背中や足元を鋭い爪で引っ掛けられたりもするのだが、そこはQR爺ちゃんの戦闘服である。ゴジラの牙も通さないと言う前フリ通り、布が破れたり穴が空いたりはおろか、引っかき傷ひとつ付けられる事はなかった。

広々とした飼育ブースをバイクで縦横無尽に走り回り、チーターマン達と追いかけっこをする事数分。全力疾走じゃない分、中々スタミナ切れはしてくれなかったチーターマン達だが、さすがに遊び疲れたのか、みんなコンクリートの床にペタリとお腹をつけ、ハッハッハと荒い息を吐きながら段々と動かなくなって行った。

それぞれに一服するチーターマン達を確認したアイバチャンはバイクを止め、身を起こす気力も無さそうなチーターマン達に振り向くと、バイクのハンドルにぶら下げたバッグから、先程よりも更に大きい圧縮袋を取り出した。

「みんな良く遊んだね〜♪ご褒美にいいものあげるよ〜♪」アイバチャンがそう言って圧縮袋から取り出したのは大量のマタタビである。アイバチャンは圧縮袋を開き、中のマタタビを掴むと、それをチーターマン達に向かってばら蒔いた。

何事かと一瞬飛び退いたチーターマン達だったが、そこいら中に散らばったマタタビの実を両手で握り、くんくんと匂いを嗅いだり、噛んだりしている内にみんな腰砕けになり、グルグルと喉を鳴らしてはコンクリートの上で酔っ払いオヤジみたいにゴロゴロし始めた。

こうなってしまうともう追いかけっこどころでは無い。チーターマン達は大層幸せそうにコンクリートの床に背中を擦り付けたり、腹這いでクネクネしたりと、各々でマタタビを満喫しており、アイバチャンが至近距離に近寄っても全く攻撃して来なかった。

「ごめんねみんな…。可哀想だけど…仕方がないんだよ…。今度生まれ変わった時はサバンナで元気に育つんだ。分かったね」アイバチャンはチーターマン達に優しく声を掛けると、なるだけ驚かさない様、消音器を取り付けたオートマチックで手前から順番に心臓の辺りを撃ち抜いた。

ブシュッ!ブシュッ!恐らく自分が撃たれた事にも気づいていないであろう。チーターマン達はコンクリートの床にジーンズと首輪だけを残し、ほんの一瞬で霧散して行った。

「あ”〜昔農場でアルバイトした時、出荷用の豚に印をつけた時を思い出しちゃったよ〜♭命が消える動物を見送るのはキツいなぁ〜♭少しは幸せな気持ちで消えてくれたならいいけど♭」アイバチャンはチーターマン達の首輪を集め、さっきまでマタタビの入っていたバックに入れると、「他のメンバーもちゃんと首輪を集めてくれたかなぁ〜」としんみり呟いた。

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兵器じゃなくてフェロモン擬似尻尾とマタタビでした〜ウインク何とも相葉ちゃんキャラらしい穏やかな撃退方法でしたね〜♪

マタタビって本当に猫科肉食獣に効くんですよOK以前テレビの動物番組でやっていたんですが、ライオンにマタタビを与えたら骨抜きになっていたもんですから、これは相葉ちゃんVSバイオアバターの場面に使えるんじゃないかと今回取り入れてみましたてへぺろ

作中にある農場でのアルバイト云々は確か『Beautiful world』のコンサートDVDだったか、映像特典で『嵐のワクワク学校』があったかと思うんですが、その映像の相葉先生の授業に出荷される豚さんのくだりがあったので、それを参照しておりますウインク

次はいよいよ大トリ、潤智VSバイオアバターバージョンですニコニコ最も手強い敵とのド派手な戦いを考えておりますので、アドレナリン全開でお送りして行こうと思っております(鼻息ε-( `꒳​´ * ))