これは潤智妄想物語です。腐要素有。潤智好き、大ちゃん右なら大丈夫な雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等、実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し

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翌日。班長の櫻井はJMIの捜査官では無く、正規の警察官として『サイバードーム』を訪れた。『サイバードーム』の敷地内に指名手配犯が侵入しているらしいと言う名目での聞き込みである。勿論それは魂串の気をそらし、唯一の成功例であるバイオアバター(クマオ君)とコンタクトを取る為だ。

「指名手配犯ですか?さて、誰かが侵入すればすぐに気がつくと思うのですが…」櫻井の警察手帳を確認した魂串は、事務所兼用になっているコンピューターブースに櫻井を案内し、そこにある沢山のモニター画面を示した。

「ここはコンピューターテクノロジーの最先端の研究所ですので、情報漏洩は命取りになります。ですので、敷地内の至る場所に監視カメラを設置しています。外部からの侵入者があれば最新の防犯機能が自動的に発動される仕組みになっているんですよ。もし指名手配犯の様な怪しげな人物が敷地内に潜入していればとっくに捕縛されている筈です。

何せウチの所長の加倉井がとかく用心深い人でしてね、もし侵入者の姿をカメラが捉えたらその人物の顔認証、歩行認証等全ての情報が即時にウチが契約しているセキュリティーセンターに送信されます。ですが今の所、施設内も、施設外も、侵入者の形跡はありません」

得意気に研究所のセキュリティーシステムを自慢する魂串に櫻井は「成る程。確かに素晴らしい設備ですね」と共感しながら、時間稼ぎの為に更に話を引っ張った。

この間に同行している相葉が二宮の遠隔操作の元、こっそりと研究所内に潜入しているのである。勿論、研究所のセキュリティーシステムなどとっくの昔に無力化済みだ。

「ところで魂串さん。加倉井博士はお元気ですか?確かこちらでは『ネットワークコブラ』の防御システムを開発されているとか。『ネットワークコブラ』と言うコンピューターウイルスは警視庁でも問題視されていましてね、なるだけ早い加倉井博士の研究成果を期待しているんですよ」

魂串の貧相な顔にちょっとした動揺の色が見える。だが、元々表情に乏しい顔つきなので、その変化はほんの一瞬で消えた。

「加倉井は現在研究に没頭していますよ。明後日には『インターナショナル・インテリジェンス・ミーティング』なる大きな国際会議が控えておりますので、研究の進行状況を是非ともPRしたいと張り切っております。そんな状況ですので、加倉井は現在どなたにもお会いになりません。

外部との連絡事項は加倉井の側近である私が全て窓口になって取り仕切らせて頂いています。ですが、『ネットワークコブラ』の防御システムの研究は、かなり良好に進行しておりますので、夏までには良い報告が出来るのではないかと思っていますよ」

その時櫻井のスマホがバイブ着信を鳴らし、相葉の潜入が無事に完了した事を告げた。「それは楽しみですね。魂串さんからのお話を聞いて安心致しました。ですが、もし怪しい人物の侵入を確認した時は警視庁の防犯課にもご連絡頂けますか?」

櫻井は警視庁で使用している名刺を渡し、電話に出る振りをしながら『サイバードーム』のコンピューターブースを後にした。魂串は小さく溜め息をつくと、ブース内のコンピューター画面を改めて確認し、相葉の潜入に気づく事無く元の作業に戻った。

とは言え、明後日の『インターナショナル・インテリジェンス・ミーティング』までは特にやる事はないのだが…。魂串は加倉井博士が途中放棄したバイオアバターの遺伝子研究のデーターを眺め、完全体の作成が失敗した原因を調べ始めた。

近頃はずっとこの作業を続けているのだ。どうやら魂串幻樹はバイオアバターの研究を辞めるつもりは毛頭ないらしい。それどころか、もっと完全な状態のバイオアバターを生み出し、更に儲けようと画策している様子であった。

だが、加倉井博士の生み出したバイオアバターの中に、唯一の完全体が存在している事を魂串は知らない。そしてその完全体のバイオアバターは魂串が想像するよりもずっと知能が高いと言う事も…。バイオアバター達による恐ろしいプレゼンテーション計画の破綻はじわじわと魂串の眼前に迫っていた。

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櫻井が時間稼ぎの為に魂串に聞き込みをしていた頃。研究所自慢のセキュリティーシステムは二宮の遠隔操作により、完全に乗っ取られていた。{相葉さん。そっちを左。違う違う♭だから左だって♭お茶碗持つ方の手。分かる?♭}

「分かるわっ♭うるさいなぁ〜♭そっちは本部だからいいけどさ♭こっちは現場だよ♭もしクマオ君が凶暴だったら俺アウトなんだからなっ♭」相葉は研究所の空調ダクトの中を四つん這いで進みながら、イヤホン越しにやいやいと言って来る二宮にヒソヒソ声で文句を垂れている。

櫻井が魂串の気を引いている時、二宮はハッキングした監視カメラ映像を1日前の物と入れ替えたり、ロックを解除して密かに相葉を潜入させたりと小細工をして、現在クマオ君が住んでいる檻の方へ、見取り図を確認しつつ相葉を導いていた。

中で立つ事は出来ないが、ダクト内はかなりの広さがあり、相葉なら余裕で移動出来るが、あのベアーマンの、大柄でムキムキの体格を考えると、それでも窮屈じゃないだろうかと思える。ダクト内は埃も少なく、ここをあのクマオ君が何度も移動していたのが良く分かった。

二宮の指示の元、ダクト内をバイオアバターの飼育ブースの辺りまで進んだ相葉は、明らかに人口的だと思われる大きな鉄板の蓋がダクト上部に被さっている場所を見つけた。恐らくはここがクマオ君の檻の小部屋に繋がっている所であろう。

相葉は両手と頭を使い、体ごと全力で鉄板の蓋を持ち上げると、持参した使い捨て携帯とメモを、少しだけ開いたその隙間から手を出してこっそりと置き、なるだけ物音を立てない様、蓋を元通りにしてから引き返して行った。

蓋に挟んだメモには桜の代紋が金文字で印刷してあり、もしクマオ君に文字が理解出来るのであれば、相葉の持つスマホに連絡をして来るであろうと思われた。『私は警視庁の特命捜査官です。加倉井博士のSOS信号をキャッチして現在密かに活動しています。あなたは文字が読めますね?この手紙を読んでもし思う所があればこの番号に連絡を ×××-××××-×××× Japan mission investigation』

空調ダクトから抜け出た相葉は、丁度その階下にあった食堂の片隅で息を殺し、スマホの着信を待った。もしバイオアバターが動物的能力を持ち合わせているのなら、部外者が檻の下まで来た事には気づいているに違いない。

いきなり襲って来なかったのは怯えていたのか、それとも様子を伺っていたのか…。いずれにせよ、もしクマオ君が侵入者を敵として警戒しているのなら、相葉はダクト内で殺されていた可能性もあった。

だが、クマオ君は相葉の気配を感じつつも、攻撃して来なかったのである。「大丈夫大丈夫…。出来れば使いたくないから頼む…」相葉は1人で呟きながら、ジーンズの腰にぶら下げた完成したばかりのバイオアバター専用銃を握り締めた。

戦うつもりではなかったので戦闘服は着用していない。だからもしクマオ君に襲われる様な事になったら即射殺しなくてはならないのだ。加倉井博士の為にもなるだけ武器は使いたくない。そう自問自答している内に相葉のスカジャンのポケットで、スマホのバイブ音が鳴った。

「もしもし」直ぐに応答する相葉に、通話口の向こうから思いの外低くまろやかな声で「メモを呼んだ。今何処にいる?」と明瞭な日本語が聞こえて来る。

「君がいつも移動している空調ダクトから下りた場所にある食堂だよ。俺は敵じゃない。魂串幻樹の魔の手から、加倉井博士や研究員のみんなを助けたいんだ。明日正午に俺達の救出作戦は開始される。

このままだと君も他のバイオアバターと同じ様に処分の対象となってしまうんだ。だからそうならない為にも俺達に協力してくれないか?君が他のバイオアバター達と違う事はもう分かっているんだ」暫くの沈黙が続く。やがてクマオ君だと思われる声は「分かった…」と小さく呟き、独学とは思えぬ程の語学力ではっきりと答えた。

「ドクはオレの親父みたいな人だ。あの卑劣な弟子から助けてくれるのなら何だって協力する。だが、オレの中に獣の遺伝子が入っているのも紛れもない事実だ。もし、オレが我を忘れて暴れる様な事があればあんたが責任を持って始末してくれ。頼んだぜ」「クマオ君…」

つい勝手なあだ名で呼んでしまい、相葉は慌てて謝罪する。「ごめん♭」だが、通話口の向こうでは少し照れた様な含み笑いが聞こえた。「クマオ君か…。悪くねぇな。ちゃんとした人間の名前で呼んで貰ったのは初めてだ…。今降りて行くからちょっと待っててくれ」

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いよいよクマオ君とご対面ですニコニコ最近私事で、なかなかに大きな精神的ダメージをこうむった出来事が起こり(詳細はまた四方山記事に書きたいと思ってます)暫く何にも手につかず、気持ちが落ちておりました⤵︎⤵︎⤵︎ガーン

未だ完全浮上とは行かないですがタラー(ずっとモヤっている🤨もやもや)とは言えいつまでも落ち込んでもいられませんので(苦笑^^♭)ぼちぼちと続きを書いて行こうかと思っております(´`)相葉ちゃんとクマオ君のやり取りはもう少し続きますが、出来れば次回の分で対決シーンの冒頭部分位は書いてしまいたいと思ってますニコニコ

そう言えばニノみぃ〜にお嬢様が誕生したそうですね👶🏻🍼💞ここに至るまでにはなんか色々ありましたけど( ̄▽ ̄;)本当におめでたい事ですから末筆ながら、心から祝福したいと思います爆笑/ニノみぃ〜おめでとう〜🎂🎉🎉🎉🎂