これは潤智妄想物語です。腐要素有。潤智好き、大ちゃん右なら大丈夫な雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等、実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し

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終章

智が淋鷹信との決死の戦いを制した頃、屋上の格納庫では唯一生き残った淋鷹虎が櫻井を盾にして、しぶとく悪あがきをしていた。

「く、来るな!♭来たらこいつを撃ち殺すぞ!!♭」取り囲む櫻井救出チームの面々を必死で牽制しつつ、淋鷹虎は櫻井のこめかみに銃を突き付け、停めてあるヘリコプターの方へと徐々に近づいて行く。

「ダイアナ、あいつヘリの操縦出来んの?」淋鷹虎の様子を注視しながら、相葉が傍らのダイアナに聞いた。

「ええ、残念ながらね♭ジュンどう?狙えない?」ダイアナの問いかけに潤は両手で銃を構え「出来ねぇ事も無さそうだけどデザートイーグルだしなぁ〜♭櫻井の腕とか脚とかついでに吹っ飛ばしちまうかも…♭」などと、縁起でもない事を言った。「やだぁ〜♭♭」アレクサが身をすくませる。

「ハッハー!どうだ?動けまい!」淋鷹虎の哄笑が格納庫に響き渡り、万事休すかと思われたその時、凄いスピードで駆け込んで来た黒い影からヒュルヒュルと長い金属の鎖が飛び、銃を持つ淋鷹虎の右手首を絡め取って、強く引っ張った。

「なっ?!♭」ガウッ!あらぬ方向へと弾丸が発射され、淋鷹虎の脇腹ががら空きになる。そこに瞬時に突っ込んだ相葉が、羽交い締められた櫻井を引き剥がし、鷹虎の顎の下から掌底の一撃を食らわせた。

「あ…が…♭」ガウッ!ガウッ!ガウッ!天に向かって銃を連射しながら、淋鷹虎はそのまま仰向けに倒れて行く。そこを狙った潤のデザートイーグルが鷹虎の握った銃を見事に撃ち落とした。

「うぐっ!♭」引き鉄を引く直前だった鷹虎の人差し指が、銃とともに弾き飛ばされる。虚空でバラバラに砕けた銃の破片と共に、第2関節から千切れた鷹虎の指がポトリと落ちた。背中から地面に倒れ、苦しそうに呻く鷹虎に駆け寄り、その右手にハンカチを固く巻き付けた潤は、そのまま後ろ手にして手錠を掛けた。

そこに到着したのが智である。「大丈夫か?潤」どうやら先程淋鷹虎の手首を絡め取ったのは智の九節鞭だったようだ。

強く頷き、鷹虎の両手首を拘束した手錠を握って、強引に立たせた潤は、ダイアナに向かって「智が戻ったって事は淋鷹信は始末したってこった。そこに落ちている淋鷹虎の人差し指と、智が片付けた鷹信の指を切って『玄武会』の奴に送ってやればいい。君が確実に役目を果たしたと思ってくれるだろう」と言った。

生きて連れ帰るのが公安部の基本的なルールだ。だが、鷹虎を生かすと『玄武会』から粛清の命令を受けているであろうダイアナは立場が悪くなるだろう。それを気遣っての潤の言葉だった。

ダイアナは「助かるわジュン。ありがとう」と、地面に落ちた淋鷹虎の人差し指を拾い上げてハンカチに包むと、中がすっからかんになったザックに収めた。

「運が良かったわね鷹虎。日本の刑務所なら死刑だけは免れるかも知れないわ」悔しげに歯噛みする鷹虎を見やり、そう言い残したダイアナは一旦階下に消え、ものの数分で格納庫に戻って来た。

「アレクサンドラ。頼むわよ」「任せてダイアナ♪」アレクサは格納庫にあるヘリの操縦席に乗り込み、櫻井を含むチームの面々を乗せると、何の危なげもなく上空に飛び立った。バラバラバラバラ…朝の上海に漆黒のヘリコプターが高く舞い上がる。

「良く見て置きなさい鷹虎。貴方とお父様が大勢の犠牲の上で築いた牙城の最後を…」空港に向かって飛び去るヘリの窓からアジトを見下ろし、ダイアナが地下通路に仕込んだプラスチック爆弾のリモコンのスイッチを押した。

ドゴォォォォン!!ゴゴゴゴゴゴ!!天を揺るがすような爆音と轟く地響き。数多の死をその胎内に抱き込んだ魔の要塞が、大量の土埃と共に無惨に崩れ落ちて行く。「くそぉ…っ!!♭」淋鷹虎が悔し涙を目尻に滲ませながら、『黒神会』の崩壊をじっと見つめていた。

**

上海空港では、『警察庁』とペイントされたヘリコプターが、淋鷹虎と彼を捕縛した潤の到着を待ち構えていた。顔を出せない櫻井と、ダイアナやアレクサ、智と相葉の役目はここまでである。

潤に引き立てられて行く淋鷹虎と潤の姿を盛んにカメラに収めているのは『真相報道Weekly』の二宮だ。ヘリから降りた公安部の仲間に、淋鷹虎の身柄を引き渡した潤は「後は頼んだぞ」と言い置いてから飛び去るヘリを見送った。

その一部始終を余すこと無くカメラに収めた二宮は、物陰に立つ他の面々に向かって親指をそっと立てると、傍らに立つ潤の背中をポンと叩いた。きっと次号の『真相報道Weekly』も最高の売り上げ部数になるであろう。

「あ〜あ♭結局美味しいトコは警察庁の手柄かよ〜♭」つまらなそうに呟く相葉を櫻井がまぁまぁと宥め、「ご苦労さま」と労いの言葉を掛ける。「俺が誘拐されていたのは表沙汰になっていないんだ。顔出し出来ないのはしょうがない。だが今回の活躍でAi-BとALEXAには特別ボーナスを出してやる」

それを聞いた途端、相葉はすぐに上機嫌になり、アレクサとハイタッチをして「翔さんマジ?♪やったね♪」と喜んだ。

「ダイアナ。君にはさぞかし辛い仕事になっただろう。だが、今回の事はアメリカでの『Ange Noail』の再出発に必ず貢献してあげられる筈だ。本当にありがとう」「いいのよ。取り敢えず今はホテルに戻ってシャワーを浴びたいわ」

櫻井と握手をした後すぐに歩き出すダイアナに相葉とアレクサもそそくさと着いて行く。「腹減った〜♪」あんなに唐揚げをつまみ食いしたくせに相葉はもうお腹が減ったらしい。一体誰を助けに来たのか、放ったらかしの櫻井は「おいおい♭ボスは俺だぞ♭」と思わずボヤいた。

「貴方もおいでって事だよ。翔さん」嬉しそうに駆け寄る潤を待ちながら、智が微笑んだ。その様子がとても和らいでいて、櫻井は少し複雑な心境になる。「…お前は本当にいい表情(かお)をするようになったな…智…」

それがあいつのせいかと思うと未だに受け入れ難い所ではあったが、その潤が智に合流して、「いいホテルだぜ。あんなトコに囚われてたんだからあんたも疲れたろ?貸し切ってるからゆっくり休めばいいさ」などと親切に誘ってくれた事で櫻井の肩の力も抜けた様な気になった。

「ドライな部下よりお人好しのライバルか…♭こんな奴がずっと側に居りゃお前の顔も変わるだろうな…♭」櫻井は大きな溜め息をつき、潤に向き直ると、改めてお礼を言った。「まさか警察庁の人間に感謝する日が来るとはね。ありがとう松本君。出来れば俺や彼らの事はスルーしてくれると有難いのだが…」

差し出された櫻井の手をしっかりと握り返し、潤が小粋な笑みを浮かべる。「ま、今回は特別任務だしな。あいつにもしっかりと釘を刺しとけよ櫻井サン」潤が親指で指す方向には雑誌社の腕章をつけた二宮が大きく手を振っていた。

「待ってくれ♭あいつも来るのか?♭」「タダで泊まれるって聞いてな♪どうしても便乗したいんだとさ♪ダイアナと母親のアンジーを再会させるお膳立てにも協力して貰わねぇとならねぇし、そう言う事だから社長♪マスコミ対応宜しく♪」

どうやら今回の一連の流れにはあのジャーナリストも1枚噛んでいるらしい。確かあの童顔は『真相報道Weekly』の記者だった筈だ。「あそこの編集長は元警視庁のデカじゃないか…♭」人懐っこそうな顔つきで近づいて来る二宮に、櫻井は額に手を当て、やれやれと首を振った。

ダーツダーツダーツダーツダーツダーツダーツダーツダーツダーツダーツダーツダーツダーツ

長々と続いて来ましたこのシリーズですが、漸く最終章に取り掛かれそうでございますチョキ(長かった〜笑い泣き)ちょっと残酷なシーンなんかもありましたが、なるだけ血の描写も少なめにしてグロさを控え目に書かせて頂きましたウインク

色んな事件が起こりましたが、この第三章で殆どの事柄があらかた片付きましたので、最終章まとめ的なお話になりますニコニコ

夏前に書き始めたストーリなので、季節が合わなくて申し訳ないのですがアセアセ勿論ラストは気持ち良くハッピーエンドで終わらせたいと思っております💜💙

最終章では潤智のイチャイチャももっと沢山書けるかと思いますので、あと少しだけお付き合い下さいましたら幸いです照れ