これは潤智妄想物語です。腐要素有。潤智好き、大ちゃん右なら大丈夫な雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等、実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し

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ダイアナが作戦会議で示したまさにその部屋に櫻井は囚われていた。特別暴力を受けたとか、拷問されたとか、そんな形跡は一切無かったが、それはひとえに櫻井が『黒神会』のボス淋鷹信に逆らったりせず、従順に接していたからだ。

もし逆らえばどんな目に遭うか分からない。自身が裏社会に属しているだけに、櫻井にはチャイニーズマフィアがどんな連中だか良く分かっていたのである。だから淋鷹信が『パンドラバンク』の存在を匂わし、それを全て寄越せと暗に命令している事に素直に従ったのだった。

櫻井がパスワードを入力したノートパソコンの画面には、世界中の『パンドラバンク』から全ての裏金を引き出せるキーである『Black Box』の操作画面が開かれている。ここに暗号化されたキーワードを櫻井が打ち込めば、自動的に東京の岡田が持つスマホに繋がり、岡田が別の暗号化されたキーワードを打ち込む手筈になっていた。

「これが『Black Box』の画面だ。俺と東京の秘書。2人のキーワードが打ち込まれなければ絶対に作動しない仕組みになっている。無論ドットの1つが抜けただけでもエラーが出るぞ。3度エラーが発生したらアウトだ。だから打ち間違えたりしないよう、君達は静かに見ていろ」

櫻井の一言一言にいちいちいきり立つ淋鷹虎を牽制する為に前もって釘を刺しておき、櫻井は淋鷹信、鷹虎父子が見守る中、パソコンの画面に文字や数字の羅列を次々と打ち込んで行く。

その端正な面(おもて)に薄っすらと浮かぶ無精髭が無ければ、櫻井の様子はまるで会社の事務仕事をこなしてでもいる様に淡々と落ち着いており、動揺はおろか指先の震えすらも一切感じられなかった。淋鷹信が引き結んだ唇の隙間から感嘆の吐息を漏らす。

「未だ若いのに大した大物だ…。それに引き換えお前は…。もういい歳の癖に大人気ないぞ。少しはこの男を見習うがいい」父親のそんな言葉に息子の鷹虎が苦々し気に口端を歪める。

『黒神会』の口座に振り込みが始まればもう用無しだ。直ぐに殺してやると言わんばかりの鷹虎の圧を背中で感じた櫻井は、暗号を打ち込みながら更に牽制を仕掛けた。

「『パンドラバンク』の裏金は世界中の銀行口座に点在しているからな。時差の関係もあるし、全ての振り込みが終わるまで数日は掛かるぞ。それに全ての振り込みが終わった後、完了キーとしてもう一度パスワードを打ち込む必要がある。生憎だが、未だ俺を生かして置く必要がありそうだな」

「この…♭♭」怒りにわななく鷹虎を冷酷に横目で睨み、淋鷹信は一声「哇!符合預期(すごい!さすがだ)」と中国語で言って拍手をする。キーワードの打ち込みを終えた櫻井は画面を見つめ、続けて打ち込まれ始めたキーワードにニヤリと微笑った。櫻井の意図を即座に飲み込んだであろう岡田の迅速な対応に満足したからだ。

やがて文字と数字の羅列がパソコン画面いっぱいに流れ始めた時、櫻井は「いいねぇ…」と呟いておもむろに振り返った。

「さぁ『Black Box』が開くぞ。君達の口座に世界中の『PHANTOM PAY』が入金される。最後の晩餐だ。上等な着替えと酒を用意してくれ。5兆8000億円に乾杯しようじゃないか」

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『Black Box』の作動を知った櫻井救出チームの一同は、ダイアナの案内で『玄武会』幹部、李史進の邸宅を有する朱家角(ジュージャージャオ)に来ていた。

この水辺の小さな街にある水郷料理専門の料亭『水滸飯店』は地元の名物料理が中心のこじんまりとした料亭だが、ここの主人は李史進の息が掛かった武器商人であり、厨房の奥に隠し部屋を設け、そこで密かに武器の売買を行っていた。

入り口のドアを開け、チャイナドレスのダイアナを先頭に、ピッタリとしたサマーニットワンピースのアレクサ。続いて中国風長衣とパナマ帽の相葉。黒のストレッチパンツにスタンドカラーのゆったりシャツを羽織った智と、その隣に寄り添う黒いスーツの潤が入って来る。

そんな一見して何者か分かり兼ねる不思議な集団に、店主らしきちょび髭の、丸メガネを掛けた小太り男が大袈裟に目を丸くした。だが、「我有李史進的介紹(李史進の紹介で来たわ)」とダイアナが中国語で言った途端、たちまち平伏低頭になり、いそいそと厨房奥に案内した。

「クインツァイツェリ(どうぞこちらへ)」厨房奥にある冷凍庫を模した入り口に番号を入力し、店主が重い扉を押し開く。「おおー!」壮観な光景に一同の口からそんな驚きの声が上がった。

そこはまるでブラックマーケットの様な武器の宝庫である。小型から大型までありとあらゆる種類の銃器が並べられ、ショットガンやバズーカ砲。果てはロケットランチャーの様な巨大な物まで揃っていた。

更には防弾チョッキ、手榴弾、弾薬等の付属物や、ボーガンみたいな銃以外の武器もあり、その品数は多岐に及んでいたが、取り分け面白いのはまるで香港映画にでも登場しそうな剣のコレクションだった。

長剣、短剣、双刀、太極刀、青龍刀等。鞘に天然石が埋め込まれたり、刀身に龍や蔓草の彫刻がされている民芸品みたいに美しい剣もあり、刃物が大好きな相葉などは瞳を輝かせてそれらの剣に見入っていた。

[李史進さんからお話は伺っています。欲しい武器がありましたらどれでもお好きな物を持って行って下さい][ありがとう。そうするわ。李史進さんにもお礼を言って頂戴]ニッコリと微笑んで店主を舞い上がらせたダイアナは、店主の言葉を日本語に翻訳して皆に説明した。

それを聞いた相葉が直ぐに目の前にある短剣を2本取り上げる。革の柄にエメラルドが埋め込まれた綺麗な片刃の短剣で、緑の房が垂れ下がっていた。相葉はその2本の短剣を両手でクルクルと回転させたり、構えてみたりと、鮮やかな手並みで自在に操りながら、「これいい!♪超使い易い!♪俺これにする!♪」と即決すると、店主に向かって親指を立てた。

ダイアナは小型のベレッタを2挺、アレクサは自動小銃を選択し、他にも戦いに必要なあらゆる武器を手際良く選んでいる。「潤、君はどれにする?」様々な武器を手に取りながら聞く智に、潤は「俺はこいつかな?デザートイーグル。ここで会えるとは感激だぜ♪」と答え、少し大き目のオートマチックを取り上げた。

「オー!♪オ目が高いデスね〜!♪ソレはサイキン入ッタばかりリナンデスよ〜!♪」店主はたどたどしい日本語で、潤の選んだ銃を絶賛し、「映画デモ良く使ワレマス♪『マトリックス』のエージェントスミスが使ッタノモコレデスよ〜♪」と、盛んに薦めた。

「マグナム?反動がキツイんじゃないのか?」そう心配する智に、潤は銃身の一部にパープルの部品が使われているメタリックブラックのデザートイーグルを格好良く構えて見せた。「こいつは大丈夫さ♪マグナムだけど扱い易いんだぜ♪因みに『トゥームレイダー』でアンジェリーナ・ジョリーが撃ちまくってんのもコレ♪」

「映画と現実は違うだろう?♭」「アヒャアヒャ♪おおちゃんは過保護だねぇ〜♪MJはちゃんと訓練を受けてるから大丈夫だよ〜♪ララ・クロフトみたく2挺拳銃出来んじゃない?♪」相葉は陽気に笑いながら『トゥームレイダー』の主人公を例に上げると、自分が選んだ2本の短剣をちゃっかり専用の革ケースに収めた。

「これは良さそうだな」そんな中、智が選んだのはやけに奇妙な武器だった。持ち手の部分に青い細紐がギッチリと巻き付けられており、短い鋼の棒が鎖で9本も繋がれている。だが、先端部分の鋼だけは鋭利に研がれていて、まるで金属で出来た鞭みたいな代物だった。



これは九節鞭(くせつべん)です♪持ち手が青い画像を見つけたので拾って加工しました(^^)先端部分はもっと尖っている感じでご想像下さいまし〜♪これ、使いこなせると超カッコいいんですよ〜(*´艸`)(後は私の表現力か♭♭)トンファーとどっちにしようか悩んだ〜("( ̄▽ ̄;)")

「アー、コレは扱イ難しデスね。中国武術ノ道具デスよ。九節鞭(ジゥジェビィエン)言いマス。手ニ巻き付けルト、アイアンナックル的にも使えマスが、相手ノ武器を防御シテ絡め取っタリ、回転サセテ攻撃シタリシマス。デモ上手く扱ワナイと、自分に当タッテ大怪我シマスカラ難しデスね」

店主はそう言って別の武器を智に薦めたが、智が列を離れ、その九節鞭をヒュルンと回転させて店にある拳銃の引き金の真ん中を通し、それを絡め取って見せると、「哇!哇!」と言って大きく拍手をした。

「九節鞭は訓練でも使った事があるんだ。これは先端を研いで、より鋭利にカスタムしてあるから殺傷能力は充分だろう。敵との間合いによって長さを変えられるから使い勝手がいいよ」「YEAH!♪さすがだぜ!♪どうよ?!♪」智を指差し、何故だか潤が自慢げに胸を張る。こうして戦いの準備は着々と整えられて行くのだった。

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さぁ次回はいよいよチャイニーズマフィアとの戦闘開始でございますグー炎派手なアクション満載でお送りしたいと思いますので、相葉ちゃんのブルース・リーコスプレと共にwwどうぞお楽しみ下さいまし〜(ヽ`д´)┌┛ハッ