これは潤智妄想物語です。腐要素有。潤智好き、大ちゃん右なら大丈夫な雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等、実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し

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衆議院議員の八重樫剛弦には、公務が終わった後、必ず立ち寄っていたホテルのバーがある。老いて尚盛んと言うか、妻に先立たれてから多少は落ち着くかと思いきや、この男は齢(よわい)75歳を越えた今でも、こと女にかけては未だ未だ現役で、これまでにも握り潰された女性絡みのスキャンダルは数多く存在する。

昨年たまたま表沙汰になったセクハラ事件は、相手の女が訴えを起こしたからだが、それも相手がシングルマザーだと言う弱味につけこみ、莫大な示談金を払って結局訴えを取り下げさせた。

日本平和党の長谷川恭一郎がそのセクハラ問題や過去の失言問題について国会でいちいちつつき回し、世論の声も味方につけて近頃風向きが悪くなって来ていたので、派手な動きは控える様にしていた八重樫だったが、そんな心配ももう無用である。

大きな声では言えないが、実は八重樫にはとっておきの切り札があり、3年前にとあるゼネコンとの癒着が危うく露見しかかった時も、関係者を消してしまい、どうにか水際で食い止める事が出来たと言う経験があった。この消すと言うのは文字通りこの世から消し去る事だが、それを実に鮮やかにやってのけてくれるのが八重樫の持つ切り札なのだ。

今朝早く注文しておき、スイスの指定口座に150万米ドルの振り込みも終えた。今夜の内にはすっかり片付けてくれるだろう。あの時は事故に見せかけて見事な仕事をやってくれたが、今回はどうだろうと、明日のニュースを楽しみにしながら八重樫は自粛を解き、祝杯のつもりで久々にいつものバーに訪れたのである。

このバーでは今までに何人もの女と知り合いになり、金にあかせて生臭い遊びを楽しんで来た八重樫だった。バーテンも訳知り顔で「おや?先生。お久し振り」などと、何ら変わりなく迎えてくれる。

お気に入りのカクテルを飲み、すっかりいい機嫌になって来たところで、入り口のドアが開くのが見え、そこに身体にフィットしたタイトなワンピースを身に纏った女が、少しふらつきながら入って来た。パステルカラーの青い小花が一面に散りばめられた、ミニのワンピースの女である。ワンピースの袖は七分丈で、同柄のリボンスカーフを首に巻いていた。

柔らかそうな栗色のソバージュヘアを弛くアップにした、20代前半位の若い女だ。とりわけ派手なメイクもしておらず、口紅も艶のある珊瑚色で一見清楚な雰囲気だが、ワンピースの背中は大胆に開いており、薄っすらと日に焼けた滑らかな背中に、上品さとコケティッシュなお色気が同時に漂う、何とも蠱惑的な美女だった。

アクセサリーは殆ど着けてはいないが、一目で高級品だと分かる腕時計と、センスのいいハイブランドなハンドバッグで、明らかにセレブだと見てとれる。恐らくは何処かの青年実業家の若奥様と言った所であろう。アップにした髪を、細長いかんざしみたいなシルバーピンで留めていた。

少し酔っているのか、ヒールの足元が心もとなく揺れているが、八重樫の座る席から3つ離れたカウンター席に腰掛け、八重樫に視線を向けると、ちょっと小首を傾げて、いとも可憐な笑顔を見せた。

八重樫にしてみるとこの女の態度は、一夜のアバンチュールを誘っているのと同意である。八重樫は当たり前の如くバーテンに合図を送り、この美女を今宵のベッドのお相手と決めた。完全に禿げ上がった頭髪と、恰幅のいい酒焼けした赤ら顔が、この男の絶倫振りを厭らしい程に主張している。

「これは楊貴妃と言うカクテルです。金木犀の酒、『桂花陳酒』とライチリキュールをベースにした、とても口当たりのいいカクテルですよ。あちらのお客様からです」バーテンは美女の前に美しいブルーのカクテルを差し出すと、意味ありげなウインクをして見せた。

ハッとして振り向く美女に、八重樫がここぞとはかりに声を掛ける。「いや、失礼したね。貴女があまりに可愛らしいからついいらぬお節介を焼いてしまった。貴女の美貌と貴女の素敵なワンピースの柄に合わせて選んだカクテルなのだが、気に入って頂けると嬉しい」

後はいつもの通り。身分を明かし、金持ちアピールをしてから最高級スウィートルームを餌にひたすら口説くだけだ。酔っていた事も手伝ってか、女はいとも容易く八重樫の誘いに応じ、八重樫が前もって予約しておいたこのホテルのスウィートルームについて来た。

背のすらりとした驚く程プロポーションのいい女である。老人にしては大柄の八重樫と比べても165センチ以上はあるだろう。ヒップはやや小さめだが、ウエストからの曲線は素晴らしく、今夜はやけにツイていると、八重樫は上機嫌であった。

部屋に入ると、女はハンドバッグをソファーの上に置き、妖艶に微笑みながら八重樫に近寄ると、髪を束ねたピンを外した。波打つ栗色の髪がふっさりと肩に落ち、さっきよりも少し幼い面差しになった。

たまらず抱き寄せる八重樫に、女はちょっとアルト目の声で「先生待って…」などと甘えながら腕を絡めて来る。花と果実が混じった様な甘くいい匂いがした。「君の名前は何と言うんだ?」首筋に顔を埋めて聞く八重樫に女は静かに「…サトコ……」と答え、八重樫の手を自分のヒップに導いた。

「そうかサトコか…サト………?♭」女のヒップを撫で回し、やに下がる八重樫の目が一瞬で驚愕に見開かれる。「な……♭♭」うなじの上の辺りが何やらチクリとしたと思った直後、いきなり割れる様な激痛が脳内を走り抜け、八重樫はそのままスウィートルームの絨毯の上に横倒しでバタリと倒れ込んだ。

ほんの数秒の出来事である。恐らく八重樫本人も何が自分に起こったのか分かってはいないだろう。そのうなじの付け根、丁度頭と首の境目に当たる場所に深々と突き刺さっているのはさっきまで女の髪を束ねていたシルバーピンだった。

女は倒れた八重樫を暫く見下ろした後、ゆっくりと屈み込み、その口元に指先をかざして、息をしていないのを確認してから、慎重にうなじに刺さったシルバーピンを抜き、絨毯の上に1滴の血痕も落ちていない事を確かめた。

これは殺しのプロならではのテクニックである。頚椎と頭蓋骨の繋ぎ目辺り、ここに細長い凶器を差し込むと、相手を秒殺出来る急所が存在するのだ。傷跡は針の穴程のほんの小さな一点だけ。しかもその一点すら後れ毛に隠れてしまい、目で確認するのはほぼ不可能となって、死亡状況は確実に病死とされる。

女は八重樫の遺体をそのままに、スウィートルームを退出し、あたかも非常口から逃げ去った風を装ってカメラの無い階下の踊り場まで降りると、前もって物陰に隠してあったボストンバッグを取り出した。

中にはジーンズとTシャツ、黒のブルゾンとスニーカーが入っており、女はその場で全ての衣服やウィッグを脱ぎ捨てると、ボストンバッグの中身に着替えてから、最後に拭き取るタイプのメイク落としで化粧を拭った。

女の正体は言うまでもなくSato―Cこと智である。智は女の衣服を乱暴にボストンバッグの中に詰め込むと、サングラスを掛け、なに食わぬ顔で堂々とホテルを後にしたのだった。

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八重樫剛弦の遺体が発見されたのは翌日の朝だった。フロントから掛けたモーニングコールがちっとも繋がらないので、心配した従業員がスウィートルームを訪ねると、絨毯に倒れた八重樫剛弦を見つけたのだ。

直ぐに警察が呼ばれ、一時は大騒ぎとなったが、遺体の状況から死因は心臓か脳だろうと判断され、念の為司法解剖に回された後、結果脳に出血の痕跡が見られた事から脳出血による病死だと結論付けられた。

無論バーに来た美女の事は警察もバーテン等から聞かされたのだが、八重樫の女遊びは今に始まった事ではないので、女は脳出血で死んだ八重樫に驚いて逃げ出したのだろうと、さほど問題にはされなかった。

それよりも行きずりのアバンチュールを楽しみ損ねた八重樫自身の問題の方が大きい。よりにもよって口説いた女と一戦交えようと、張り切り過ぎて死んだと言うのではあまりにも外聞が悪いからである。そこで政治的判断として、表向き八重樫は脳出血の為、宿泊先のホテルで急死とだけ発表される事になり、女の存在には戒厳令が敷かれたのだった。

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八重樫剛弦の急死が各ワイドショーなどで大きく取り上げられ、世の奥様達がテレビに釘付けになっていたお昼時の事。櫻井の所有するペントハウスのベッドで、智はやっと目を覚ました。櫻井の姿は既に無く、智は少しホッとした様な気持ちで大きく伸びをした。

仕事を終え、ここに帰ったのは真夜中の0時頃、それから夜が明けるまでずっと…。だからかれこれ5、6時間位は続けていた計算になるだろうか…?さすがに強い倦怠感を感じていた。

それにしても…。良くもまあ、色々なビジネスを思い付くものだと感心する。天才と狂人は紙一重だと言うが、こと智に関わる事柄では、櫻井はやや偏執的な狂人と言う感じすらある。とは言え、そんな偏執的なアイデアも結局はビジネスと繋がっているのだから、そう言う意味ではやはり天才なのだろう。

ゴミ箱に捨てられた、櫻井の走り書きを見て智は思わず苦笑し、小さく溜め息をついた。メモには数種類の品名とカテゴリー分けされた批評が英語で詳細に記されていて、それぞれ点数が書かれていた。

これはアメリカのとある企業が行っている商品開発事業に関連するメモで、櫻井はSEX  TOY 。所謂 大人の 玩 具 やその関連商品の開発販売を行っている『DOGGIE STYLE』なる企業のアドバイザーとしてその末端に名前を連ねている。

良く『COSMOPOLITAN』等のアメリカの女性向けファッション誌の片隅に、セクシーな広告が入っているのを見かける事があるかと思うが、櫻井はキャバレーのオーナーとして大勢の女性従業員を扱っている関係から、セ ッ クスに関する事業に携わる事も多い。その1つが『DOGGIE STYLE』と言う訳だ。

性 に関する 玩 具 は、日本だとアダルト系の雑誌でしかほぼお目にかかる機会はないであろうが、欧米等では普通の主婦が、まるで通販で服でも買うようにお手軽に購入したりする事もある、とても一般的な商品である。

それだけに種類も多く、商品開発アドバイザーは発売前にモニターテストを行い、その商品の使い心地の良さや改良点等を細かく審査し、メールで報告する業務がある。そこで評価の高かった商品だけがファッション誌の広告に載ったり、通信販売されたりするのだ。

八重樫を葬ったご褒美と言うのが詰まりはこのアドバイザーとしてのビジネスと繋がっていると言う訳である。昨夜は『DOGGIE STYLE』から送られて来たサンプルが6個もあった。あんなものはご褒美の名を借りた人体実験だと智は思っているが、それでも浅ましく 欲 しがってしまう自分の 身 体 が情けない。

送られて来たサンプルは自動的にモニターの所有になるが、櫻井の事だから用済みのサンプルはそのまま破砕ごみ用のダストシューターに直行だろう。中の乾電池はリサイクル用ボックスか…。何にせよ昨夜智を苦しめた玩具達はもう跡形もなく消えてしまっているに違いない。

バスルームに赴き、少し熱めのシャワーを浴びながら、身体の中にある潤滑ジェルと櫻井の 痕 跡を洗い流す。僅かな痛みと共にゾクリとした 快 感 が瞬時に 下 腹 部 から這い上って来た。

全く…♭我ながら嫌になって来る…♭智は次第にスッキリと覚めて来る頭で、別の事を考え始めた。翔さんがやけに気にしていた彼…。確か松本潤君とか言ったな…。元警察庁刑事局長の息子で広報部所属。翔さんにはああ言ったけど、思いの外反応してしまったのは本当だ。

彼の瞳…まるで絵に描いたみたいな綺麗な眼だった…。誰かに見つめられてあんな風に胸がざわついたのは久々だ…。智は遥か昔の、未だ純真だった頃の自分をぼんやりと思い出していた。

ダーツダーツダーツダーツダーツダーツダーツダーツダーツダーツダーツダーツダーツダーツ

何だか色っぽい暗殺シーンでございましたが、今回の大ちゃんキャラは割に男っぽい感じの人物に仕上げようかと思っておりますグラサンそれにつけても、今回の翔君キャラは中々の曲者でございますねぇ~アセアセ

大ちゃんキャラの回想だけで、その変◯っぷりがぶっ飛んでいると言う…タラー(いつもながら翔担さんには全くもって申し訳ない🙏🙏アセアセ)

次回はほんの少し智君の過去を振り返ってみたいと思いますウインク文字数の関係もあるので、何処まで進展させられるか分かりませんが、今後は物語も大きく動き始めて行きますのでどうぞ長い目で見守ってやって下さいませ~パーウシシ