これは潤智妄想物語です。腐要素有。潤智好き、大ちゃん右なら大丈夫な雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等、実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

=====俺がガキん頃、お袋が言っていた。ライオンの檻に子猫を入れたら、そのライオンは子猫を食ったりしねぇで何故か可愛がる様になるんだって。動物ってのはどんな猛獣でも本能的に小っこくて可愛い生き物を守ろうとする傾向があるらしい。

子猫みてぇな弱っちい生き物は見た目の愛くるしさで自然と猛獣から身を守れる様になってるそうだ。んな馬鹿なと思ったけど、それがホントなら子猫とか子犬とか、超可愛い生き物ってのは世界一無敵じゃね?=====

Story Ⅰ

俺、松本潤。風嵐(ふうらん)高校の3年末期、当年取って18歳と9ヶ月だ。自分で言うのも何だが学校でもかなり高レベルでイケてる方だと思ってる。もうじき卒業だけど、将来の事なんか考えた事もねぇ。

まぁ、親父が会社やってっからいずれは後を継ぐ事になるんだろうけど、リーマンは柄じゃねぇし、どうせなら卒業を期にウチをおん出て仲間連中といっちょ派手な商売でもブチかましてやろうかって考えてる。

俺みてぇな学生は世間じゃ不良と呼ばれる部類に入るんだろう。そりゃ面白くねぇ授業は基本スルーだし、喧嘩なんざ売られた日にゃソッコーでぶん殴りに行くけどさ。

授業なんてまともに受けなくても成績は学年トップだし、弱いもんイジメも絶対ぇしねぇ。ま、言うなれば筋を通してワルを貫くクールでハイグレードな男っての?そいつがこの俺、ジュン・マツモトよ。分かる?

今月末はいよいよこの風嵐高校ともお別れだが、学校を卒業する前に俺には絶対ぇに勝たなきゃならねぇ一世一代の大勝負がある。相手はこの学校の卒業生だ。曾てはこの風嵐高校を仕切っていた2年先輩の強者でエンペラーと呼ばれていた。

純白の特効服がトレードマークの、金髪ウルフ&リーゼントって超ステロタイプなワルだが、こいつが侮れない。何せ1年の頃にライバル高校の暴走族グループと走りの勝負をして、ボスの750に原チャリで競り勝ったすげぇヤローだ。

だが、所詮はアナログワルよ。過去の遺物はもう通用しねぇ。俺みてぇなニュータイプのワルがこれからのアンダーワールドを仕切って行くのさ。何せほら見てみなって。集った女子も昔と今じゃ種類が違ぇ。昔はガングロ、今は色白清楚系が主流だしな。

長ランボンタン何だそりゃ?いっぱしのワルを気取んなら超シャレオツTシャツに短ラン&アクセの渋谷系だろ?←(渋谷系なのか?♭)外ハネロン毛のメッシュも決まり、今日の俺様も超絶カッケ~ぜ♪

後ろっからゾロゾロ着いて来やがる大量の女子共を撒いて逃げんのも一苦労だが、そろそろ行かなきゃ奴に先越されちまうからな。全速力でグラウンドにダッシュだ!

俺は移動販売のワンボックスカーが奏でる『どんぐりころころ』の音に向かって二段飛びに階段を駆け降りた。待ってな!♪俺の子猫ちゃん!♪今日の『辛口焼きそばパン』は絶対ぇこのジュン・マツモト様が先にゲットするぜ!!♪

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俺がグラウンドに到着すると、早くも生徒達の列が出来ていた。『森のどんぐり』と言うのがこのパン屋の店名だ。天然酵母のパン生地が超美味くて夕方頃には『売り切れ御免』の貼り紙が店頭に出る程だが、ランチ時だけ移動販売でウチの風嵐高校にパンを売りに来る。

通常よりもかなり安い値段で販売されるパンの理由は食品ロスの防止。少し焦げちまったものとか、焼き上がった時の形が多少悪かったりだとか、所謂『少々難あり』なパンを地元の学校なんかに安く提供すんのがこの移動販売車の役割っつ~訳。

だが、俺の目的はそっちじゃなく、この移動販売車でしか売られない『お試しパン』の方。この『お試しパン』はバイト店員が焼く正規メニューじゃないアイデアパンで、半年分の売上高の集計が高いと正規メニューとして採用され、店頭で販売される仕組みになっているらしい。

んでもって今年頭から『お試しパン』として販売される様になったのが、俺のお目当て『辛口焼きそばパン』だ。この『辛口焼きそばパン』を焼いているのがそう、俺の可愛い子猫ちゃんっつ~訳♪

俺はきっちり列に並んで順番が来るのを待つ。『辛口焼きそばパン』はなかなかにパンチの効いたやべ~パンだから絶対ぇ売り切れたりはしねぇんだが、だからっつって男としてこのパンだけは何としても売れ残らせる訳にゃ行かねぇのさ。分かんだろ?

どうやら前のセクハラ店長はめでたくクビになったらしく、今は店長代理のバイトリーダーがワンボックスカーを運転している様だが、このバイトリーダーに変わってからやたらと女子が並ぶ様になりやがって、マジで迷惑な話だぜ♭

だからさ、俺は目的の『辛口焼きそばパン』が俺の前に売り切れたりしねぇ様、近頃ドキドキしてんだよな♭ほら、何か分からねぇけど女子ってやたら辛ぇの好きじゃん?

キャイキャイ群がる女子達を、爽やかを絵に描いた様な癒しスマイルで優しくあしらっているのが店長代理のバイトリーダー。緩くウェーブした、くせの少ないサラサラ茶髪の大学生っぽい雰囲気はいかにも今どきのモテ男子って感じ。

背の高いシュッとした体型に、店のキャラクター柄エプロンが良く似合う、優しそうな顔立ちのイケメンだが、こ~言う好感度高い系男子に限って裏の顔があったりするから油断は出来ねぇ。胸のネームには『相葉』と書いているが、前のセクハラ店長みたく俺の子猫ちゃんに手なんか出そうとしやがったら即フルボッコにしてやるから覚悟しやがれ!

「ジェイ顔顔♭怖ぇ~から♭パン買いに来る顔じゃねぇし♭」俺の二人前に並んでいたダチのニノが、不揃いにカットした金髪を振りつつ、スマホゲームで遊びながら声を掛けて来た。俺とニノの間にいた2人の1年生がビビって順番を譲ってくれる。

「ジェイはまた『辛口焼きそばパン』?辛いの超苦手なくせに良く続いてんね~♭」「お前も買えよニノ」「嫌だよ~♭俺はコーンマヨパン一択なんだから♭それに今日、口内炎出来てんだよなぁ~♭」「ゲームばっかでまともに寝てねぇからんな変なもんが出来んだっつ~の♭」

ニノは三段の棚に乗ったガラスケースの中で、個々に盛られているたくさんのパンの中から、素早くコーンマヨネーズパンを選択すると、それを2個注文して200円を払った。

このワンボックスカーは側面がまるっと開く様になっていて、雛壇みたいな造りの、折り畳み式の棚が地面にカチャンと降りる仕組みだ。棚にはガラスケースが個別に12個付いており、それぞれのケースの中に菓子パンだの惣菜パンだのが盛られている。

棚の傍らには吊るされたトングと重なったトレーが置かれていて、お客はそのトレーとトングを持ってガラスケースを開け、好きなパンをチョイスしてトレーに乗っけ、それを棚の向こうにいる販売員に渡してレジで精算してもらう。

精算が終わったパンはもう一人の販売員がトングを使って紙のパックに個別に詰め、更に大きめの紙袋にまとめて入れて客に渡す。以前はビニールパックを使っていたが、有毒ガスやらプラスチックゴミやらの問題もあってか、最近エコな紙パック&紙袋に変更された。

ちなみに紙パックにも紙袋にも販売員が身に付けているエプロンと同じ柄の、『森のどんぐり』って丸文字のロゴと、葉っぱに囲まれ、たくさんのドングリを抱えた三匹のリスの可愛いイラストが描かれている。

順番が回って来た俺はトレーとトングを持ち、早速盛られたパンの中からお試しパンコーナーの『☆辛口焼きそばパン☆』っつ~ポップが飾られたガラスケースを探した。いつもなら未だ6~7個は確実に残っている筈。なのに…に、2個しか残ってねぇ~~~~!!!♭♭

クッソ~!!♭何処のどいつだ?!♭俺様が大量ゲットする筈の『辛口焼きそばパン』を勝手に買いやがって~~!!♭俺は慌てて残りの2個をトレーに乗せて販売員に差し出した。「潤君ごめんね♭今日は到着した途端に売れちゃったんだよ♭」

俺はよっぽどダメージ食らった顔してたんだろう。トレーを受け取り、困った様な顔で俺に声を掛け、ちょこんと小首を傾げるのはイヤッホー!♪♪俺の可愛い子猫ちゃんじゃねぇ~か!♪今日も超絶ラブリーだぜ!!♪♪

「ざ、残念だなぁ~♪残ってるの全部買ってやろ~と思ってたのによ~♪」"潤君"ぬぁ~んて呼ばれちまってついニヤけそ~になるのを無理矢理決め顔にして答えた俺に、子猫ちゃんは「ンフフ♪いつもありがと♪」って天使の微笑みで答え、2個の『辛口焼きそばパン』をすげぇ丁寧に紙袋に入れてくれた。

前髪を下ろした茶色のショートレイヤーに小柄で華奢な体つき。つぶらなたれ目に真っ直ぐ伸びた鼻筋。ぷくぷくしたマシュマロほっぺに小っちゃくてプルンとした唇…♪どんな親から生まれたらこんな可愛い生き物が製造されるのかとマジで思う♪

エプロンにくっついたネームには『大野』と書いてあるが、俺に言わせりゃOH!NO!だぜ♪こんなのを野放しにするなんて完璧犯罪だろ?!♪てか、この可愛いのが男とか犯罪レベルであり得ねぇだろ?!♪俺はじっくりとこの可愛い生き物を観察してから200円を手渡した。

すると、校舎の向こうからトートツに「超辛ぇぇぇぇぇぇ!!」って言うドスの効いた声が耳に入って来る♭マジかよ?!♭クッソ~!!♭奴に先越されてんじゃねぇか!♭っつ~かもう卒業してんのに昼時狙って毎日学校来んじゃねぇよ!♭エンペラーもといショウ・サクライ!!♭

俺は『辛口焼きそばパン』の入った紙袋を抱えて校舎の向こうへと駆け出して行った。

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

え~と♭何でしょうこのお話滝汗アセアセアセアセ卒業&入学シーズンに合わせてちょっとばかしライトなほのぼの学園物語をと思って書き始めた短編なんですが、ド直球なコメディーの匂いしか致しませんのぅ~~笑い泣き

大ちゃんハピバ企画で書いた短編に続き、今回は潤君の一人称で物語は進行致しますニコニコ因みに潤君キャラのイメージは『ごくせん』で、大ちゃんキャラは岡田准一君との成人式映像のイメージを頭に浮かべておりますお願い

ニノみぃと相葉ちゃんと翔君は映画『ピカ☆ンチ』のイメージですイエローハートグリーンハートハート特に翔君はガッツリとチュウですよね~アセアセ

前のお話が骨太な時代物でしたので今回はガラリと違う雰囲気で、かなりノーテンキなお話になりますのでウシシお気軽にお楽しみ頂けましたら幸いでございますてへぺろ