これは潤智妄想物語です。腐要素有潤智好き、大ちゃん右なら大丈夫な雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等、実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し

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18

体育館の全ての入り口が閉鎖された時、『FIVE STORM』のメンバーは学園裏の山道で、新生サイクロンに乗り込み、静かに様子を伺っていた。アイバチャンの仕込んだ仕掛けが無事に作動する様子は、後部座席の左端に腰かけたニノが持つ、タブレット端末の画面につぶさに送信されている。

「菊池君やったじゃん!♪さすがはチーフの見込んだ生徒だけはあるね!♪」運転席から後ろを振り返り、ニノのタブレットを覗き込んでいたアイバチャンが菊池の働きを絶賛する。

勿論、学長と共に全校生徒を古井戸の隠し通路へと速やかに誘導する中島の働き振りも既に確認済みだ。「確かに見込んだが、スカウトしたのはアイバチャンだからな♭そもそも俺は生徒を巻き込むのは反対だったんだ♭」助手席のチーフが釘を刺した。

「仕掛けは大したもんだよ。大したもんだけどさ、入り口全部塞いじゃって俺達何処から入りゃいいのよ?♭」タブレット画面に視線を落としたまま、ニノが鋭いツッコミを入れる。

「そんなの決まってんじゃん!♪中央入り口に突進だよっ!♪実はさ、中央部分のシャッターだけ他と違って鉄板に見せ掛けた木製なんだよね♪だからド派手にぶち破る!♪だってハロウィンだもんね!♪」ニノの不平を明るく一蹴したアイバチャンはヤル気満々の状態だ。

「あの中央入り口はこの新型サイクロンのサイズとピッタリに枠が嵌めてあるから、一度突っ込んだらこのサイクロンがドアの代わりに入り口を塞いでくれるよ!♪テロリストは絶~っ対逃げらんない!♪こいつはボディーも完全防弾だし撃たれても平気だよ!♪」

「ド派手にぶち破る事とハロウィンの関連性が全っ然分からない♭てか、何で俺達の格好はオソロなのよ♭色違いのシャツとか何かアイドルのコンサートみたいじゃねぇか♭」自分の着たサテン風の黄金色のシャツをつまんでニノがチーフに聞いた。

「アイドルのコンサート大いに結構じゃないか♪折角ミスターQRが俺達の為にカッコいい揃いのコートを作ってくれたんだから、チームカラーで色分けしたシャツを着てチーム色を出してみたんだ♪」

チーフは度入りサングラスのフレームを指先でちょっと持ち上げてワインレッドのサテン風シャツの胸を張り、「『The Team FIVE STORM』って感じだ♪イケてるだろう?♪」とドヤ顔で言った。挙げ句に「早く片付ける事が出来たらダンスパーティーに間に合うかも知れないぞ♪」などとこちらもアイバチャン同様ヤル気満々の状態だ。

「まさか踊る気じゃねぇだろうな?♭」後部座席の右端に座るMJが、胡散臭そうに呟く。コートも、濃紫のサテン風シャツも、ティアドロップのサングラスも、やたらと似合っている。後部座席中央に腰掛けたオーチャンがそんなMJに「でもその格好すっごく似合ってるよ♪」と眩しげに微笑んだ。

オーチャンの着たプルシアンブルーのサテン風シャツの胸元には、今日もMJからプレゼントされたシルバーのペンダントが輝いている。それを聞いたMJはたちまち破顔して「まぁな♪俺って大抵のもんは着こなしちまうし♪」と、嬉しそうにオーチャンの肩を抱き寄せた。

「それじゃあ行くよー!♪中央入り口を突き破ったらニノは即撃ちまくって!♪」アイバチャンがサイクロンのエンジンを掛ける。深緑のサテン風シャツが艶々と波打った。

新型サイクロンは低いエンジン音を轟かせ、まるで甲虫の様な質感のメタリック・ブラックのボディーが怒涛の如く勢いで山道から飛び出した。ブオォォォォォォ!!

ひとけの無い学内の裏道をすっ飛ばし、サイクロンはたちまち体育館の中央入り口まで到着すると、間髪入れずにそのまま鉄板めいたシャッターに突っ込んだ。ドゴーン!!バキバキ!!木片を弾き飛ばし、中央入り口から突入してきたゴツイ装甲車を見て、ゾンビの扮装をした下っ端テロメンバーがにわかに色めき立つ。

《ファーック!♭何だどうした?!♭》《何が起こったんだ?!♭》ゾンビ達が持っているのは旧式とは言え本物の自動小銃である。たちまち弾丸が雨あられの様にサイクロンを攻撃するが、今度のサイクロンは英国情報部御用達の最新型だ。メタリック・ブラックのボディーはかすり傷一つ付く事もなく、鉛の弾を悉く跳ね返した。

ニノが後部座席に装備されたモニター画面を見ながら、まるでシューティングゲームの様に、レバーとボタンを巧みに操っている。するとサイクロンのヘッドライト部分が開き、内部から機関銃の銃口が姿を現した。ドドドドドドド!!まるでBB弾の様な小粒の弾が機関銃の銃口から連続して発射される。

だが、当たってもさしたるダメージがないせいか、ゾンビ達は《何だ?何だ?サバゲーでもやってるつもりか?》などと口々にからかい、ゲラゲラと嘲笑った。

ところが、このBB弾もどきにはカラーインクではなく、皮膚浸透型の催眠液がたっぷりと詰め込まれているのだ。《ヤバいぞ!♭サバゲーじゃねぇ!♭》《弾に当たるな!♭》

被弾したゾンビ仲間がくたくたと床に崩折れるのを見た他のゾンビ達が慌てて避ける。そんな騒ぎを聞き付けたメヘッド・サーリム他『デスメタル・ゴッド』の幹部やサブメンバー達が、それぞれ『メガEMW』や強化プラスチック製の自動小銃を構えながら幕内から飛び出して来た。

《何事だ?!♭クリスチャン・ブレスはどうした?!♭》《どういう事?!♭生徒どころか来客の1人もいないじゃないの?!♭》《待て!♭何かおかしい!♭下手に手を出すな!♭》

ニック・ランバートやナスターシャ・ラトーヤ等、幹部連中が口々にざわめく中、ボスのメヘッド・サーリムはそれを制し、体育館内はたちまち静寂に包まれた。

バタン!バタン!サイクロンのドアが次々と開き、中から5人の若者がゆっくりと下りて来る。ほぼ黒に近いダークグレーの軍服風ロングコート。中にはそれぞれ色違いのシャツを着用し、黒革のパンツには膝まである編み上げの黒いロングブーツが履かれており、それぞれデザインの異なるサングラスを掛けている。

それはまさにロックバンドかアイドルグループの様な華やいだ雰囲気で、いかにもチームと言った風情であった。《何者だ?》メヘッド・サーリムが狼男のマスクを脱ぎ捨て、低い声で冷静に尋ねる。

《Japan Mission Investigator日本特命捜査官…。警視庁の極秘機関だ…。あんたらみたいな厄介な連中を排除するのが俺達の役目さ…。因みにあんたの部下のクリスチャン・ブレスは現役のMI6だ。色々と協力してもらったよ…》自動小銃を肩に担いだワインレッドのシャツの若者が流暢な英語で答えた。

どうやらこの青年がチームリーダーらしいが、1番背の高いグリーンシャツの茶髪の青年と言い、黒髪をオールバックにしたバイオレットシャツの彫りの深い顔つきの青年と言い、小柄で色白のイエローシャツの青年と言い、まるで少女の様な風情の小柄で華奢なブルーシャツの青年と言い、

いずれの青年もテロリストを相手にしているとはとても思えない程に若く、未成熟な雰囲気で、メヘッドみたいな外国人からして見ると、まるで子供とでも相対峙しているような、何とも心許ない感覚であった。

《ボス!未だほんのガキんちょですぜ!一気にやっちまいましょう!》黒人のトンプソンがフランケンシュタインのマスクを脱いで息巻いた。《まぁ待て》一言告げたメヘッドは《…成る程な…》と呟き、《要するに俺達はクリスチャン・ブレスにいっぱい食わされた訳か…。まさかMI6が日本の秘密機関と手を組むとはね…》と苦笑した。

《まさかと思うけどたった5人で私達と戦うつもり?無謀な真似はおよしなさい。坊や達…》ナスターシャ・ラトーヤが真っ赤な巻き毛を掻き上げ、妖しく微笑んだ。派手な顔立ちに魔女めいたメイクがことのほか良く似合い、実にリアリティーがある。

《無謀かどうかは貴女が確認すればいい。折角苦労して盗んだその最新兵器が無事に使えればいいけどね》クスリと微笑ったチーフ櫻井にメヘッドの顔色が変わる。

《まさか?!♭》メヘッドが手に持った『メガEMW』を作動させようとするのを皮切りに、ナスターシャや、ドラキュラメイクのニックもそれに続く。トンプソン始め、キョンシーやジェイソンら、6人のサブメンバーも、強化プラスチック製自動小銃を作動させようとした…筈だった。

《何?!♭♭》だが、『デスメタル・ゴッド』の主要メンバーが米軍の展示会を襲って手に入れた最新兵器は、作動どころかいずれもレバーすら引けない状態に破壊されている。《クソ!♭こんなポンコツ使えやしねぇ!♭》

トンプソンが苦々しげに構えていた自動小銃を体育館の床に叩きつけた。アイバチャン作『野獣チュー兵衛』に内部を齧られ尽くしていた強化プラスチック製自動小銃は、床に叩きつけられた途端にバラバラに分解してしまう。

「どうやら牙の超鋭いネズミが居たらしいね♪」サラサラ茶髪のアイバチャンがチューチューとネズミの鳴き真似をした。《地下室に居たネズミか?!♭♭それじゃあこれも…?♭♭》メヘッドがハッとして手元の『メガEMW』を忌々しげに見下ろす。

《どうやら地下室が一時サウナの様な高温になったのも意味があったらしい…♭》思い当たったメヘッドが傍らでイラつくナスターシャに視線を向けた。

《お前、確か蜜蜂の死骸を見つけたとか言ったな?♭》《嘘でしょ?!♭まさかあの蜜蜂が…?♭》ナスターシャが唖然として今度は蜜蜂の真似をするアイバチャンを眺めやる。

《うちのメカニックもそう馬鹿にしたもんじゃ無いだろう?おネェさん…》年上の女性を揶揄する『sup.ma』と言うスラングをあえて使って挑発するチーフに、ナスターシャはワナワナと震えた。

《ムカつくガキね!♭絶対殺してやる!♭》『メガEMW』を投げ捨てたナスターシャが太腿のガンベルトから2挺の35口径オートマチックを取り、両手に握る。「おっとヤバい♭ブチキレた♭」

チーフの合図で『FIVE STORM』のメンバーは素早く散り、見事なフォーメーションで攻撃を開始した。催眠弾入り自動小銃を持つチーフとアイバチャン。ニノはそのままサイクロンに乗り込み、内蔵された催眠弾入り機関銃で敵を狙い撃つ。そしてMJとオーチャンは接近戦で先ずは残ったゾンビ達をぶちのめして行った。

ダダダダダ!!ガゥ!ガゥ!!催眠弾と鉛の弾がそこかしこに飛び交う銃撃戦が始まる。だが、テロリスト達の本物の銃弾は、5人の敏捷な動きで翻るコートに、何故か悉く弾き返され、ちっとも着弾しないのだ。

それなのに『FIVE STORM』の催眠弾は確実に『デスメタル・ゴッド』のメンバーを仕留めていく。メヘッド・サーリムに段々と焦りの色が見え始めた。

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さて、いよいよ次回はテロリストとのラストバトルですウインク本来はもっと早い時間にアップする予定だったのですが、アメブロの調子が悪くてね~♭全然アクセス出来なかったんですよ┐(-。ー;)┌

どうもわたくしのAndroidスマホとアメブロの相性が宜しくないようで、一応不具合報告は致しましたが、漸く深夜に復旧されたので、大急ぎでラスト数行を書き飛ばしましたアセアセアセアセ

上手くアップ出来たらいいのですが…タラー不具合多くて本当に怖いわーアメブロガーン