看護師になったのは、友達に誘われて看護科のある高校に進学したことがきっかけだった。

もともと「人の役に立つ仕事がしたい」そう漠然と思いながら、普通科ではない学校に進学したかったという理由で進学した高校の看護科で、看護に目覚めたのである。

看護師の仕事が天職だとは私は思ったことがない。

でも、人と関われる仕事である事に、日々幸せを感じる。

病院勤務では無くなったので、人の命を助けるとか、病気が治り元気になるためのお手伝い。とは違う。
元々やりたかった救急の看護師の仕事は随分前に諦めた。(結婚、出産を理由に)

でも、ここにはここの看護師としての役割がある。

日々の健康観察一つにしても、高齢者にとっては何より重要。
顔色一つが今日一日を左右することもある。

70代80代90代100歳もいる。
この人達がどんな人生を歩んで、この施設に来たのかはわからないけれど、人生の最期をいつかここで迎える。
施設にいる高齢者にとって、幸せな人生であってほしい。

人生の最後に関わった人間が、あなたでよかった。そう思ってもらえるような関わりをしたい。

爪切り一つでも、薬を塗ること一つでも。
昔話しをしながら、「話を聞いてくれてありがとう」そう言ってくれる高齢者がここには沢山いる。

私の出勤を心待ちにしてくれている人が何人もいる。

私が10代の時に漠然と夢見た「人の役に立つ仕事」はこういうことなんじゃないか?と30代になって気付かされた。

看護師は天職ではないと思う。けれど、今の職場での看護師としての自分はやりがいもあるし大好きだ。