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過去を振り返る(3)

2週間後くらいに検査結果を聞きに行く。
「午後からの予約だったよね~」と暢気に掃除しつつ、ちょっと気になって確認したら午前中の予約であった。そのことに気づいたのは予約時間の10分前。自転車で猛ダッシュ。

診察室に入り「検査結果聞きにきました~」と告げる。
「そうだったわね~」と明るく答える医師。
「えーとね、悪性だよ」...さらっと、明るく結果を告げる医師。
「風邪ですね」とか「ちょっと肩凝ってますね」と同じくらいのテンションで。

そのせいか、私の方も「風邪ですね」と言われたくらいの衝撃しか受けず「あらー、大丈夫だと思ってたのにー」とか明るく答えてしまったが。

もうちょっと深刻そうに答えて欲しかった。病院には効果音サービスとかないのか?ドラマで見るみたいな「ご家族は...」とか「言いにくいんですが...」とか言いながら、暗い表情をするとか、ないのか?
などと思ったのであった。
でも、今時そんなことをする医者はいないのかもしれない。ということに、後日気づくのであった。

で。「どーすんの?」と聞くと「手術だねー。急がないけど」と言われる。
甲状腺で悪性って...癌よね?間違いなく癌なのに、急がないのか。気が抜ける。
色々説明され、まぁそういうもんかと思う。私の癌は乳頭癌というもので、進行が遅いらしい。そんな訳で「今すぐ!」という程には急がないらしい。甲状腺の右側に二つくらい、結構大きなのがいて。左側は「何かありそう」....なんと曖昧な。
「甲状腺って取っちゃって大丈夫なんですか?」と聞くと「全然問題ない」と言われる。まじっすか。

なぜかこのお医者さん、説明の最中に3回くらい「他の病院も行って見る?」と言う。
あまりにも言われるので「ひょっとして他の病院に行って欲しいのだろうか?」と思う。そんな訳で、他の病院へも行くことになり、3カ所名前を挙げられる。

結果、以前別の病気で手術したことのある大学病院へ行くことに。紹介状を持たされる。

大学病医から大学病院へと転院。そういうこともあるのか。

次回へ続く。

過去を振り返る(2)

ここ数日調子が悪いです。天気が悪いからですかね。

さて、甲状腺の腫れを健康診断で指摘され、後日同じ病院で超音波検査を受けることになりました。
すると「なんかあるね」と言われ....近所の大学病院の予約を取られ、紹介状を渡されました。

ここでとりあえずネットを調べる。良い方に考える私は「良性の腫瘍かしら」と思うことに。

で、近所の大学病院へ。担当は明るい若い女性のお医者さん。気さくそうな感じが素敵。
「首細いから腫れて見えるだけで、なんともないんじゃなーい?」などと言われ、その気になる(超音波の結果のことなど、頭から消える)。
「まぁ、念のために調べようか」ということで、再度超音波と細胞検査をすることに。その日は血液検査だけして帰宅。

「なんだー、そもそも何も無いかもよ?」などと更に明るい方向へと思考が突っ走る...

後日、超音波を行う。近所の個人病院でやるよりも念入りであり、長時間である。さすが、専門医。
その後、細胞検査。なめてました、私。超音波は全然痛くないので、油断してました。
麻酔もナシで、首に注射を刺されました。それだけならまだしも、細胞にちゃんと刺さるようにぐりぐりされます。そして、ちゅーっと吸い出されます。かなり痛いです。
でも、「声出したり、つば飲み込んだりしないでねー」と言われます。目を見開いて表情で訴えるしかありません。でもそんなことをしても手加減はしてくれません。

細胞検査、ダメージ大き過ぎます。

まだ続く(おい)。

ちょっと振り返る

昨年、約10年ぶりに健康診断を受けました。在住している市から「こら、健康診断、受けんかいっ!」とハガキが来たからです。来なかったらスルーしてました。

なんで、そんなに健康診断を受けなかったのか。
それは、ここ10年で3回外科手術を受けていたからです。その関係で、半年に一度は大学病院に行き、血液検査をしているので、「まー、健康診断なんて似たようなもんだろう」と思っていたのでした(でも婦人科なので偏った項目しか検査してないんですよねー。はははー)。

市から「受けんかいっ」と言われて、ようやく重い腰を上げました。「無料だし」と。
ただ、バリウムは過去に一度飲んで辛かった記憶があるので、胃の検査はパス。心電図とか血液検査、尿検査とか色々やりました。

んで。問診。「異常ないですか?」「ないですよー」。
普通はこれで終わるじゃないですか。
でもお医者さんが「あれ?甲状腺、腫れて無い?」と私の首を触り始めました。

これが、私の不幸の始まりでした。

いや、病気が見つかったので良かったのか。
でも見つからなかったら、何も知らず手術も受けなくて済んだのに....いや、放置してたらまずいだろ。
などと、未だに幸福と不幸の判断ができません。

次回に続く(え?)。