私は夜ご飯を用意しているんだから、お父さんは健康の為にも、買い物に行ってきてよ。
私だって心臓悪いんだし。
ということで、お父さんに三軒隣のスーパーに買い物に行かせた。
あの足では、きっと30分以上かかるに違いないが、どうせ何もすることがないんだし。
そして、しばらくして帰ってきた。
私「ご苦労様」
ん!?
手の荷物が多すぎるような。
私「何よ!!お酒買ってきたの?」
するとお父さんが、すぐ反論する。
お父さん「牛乳とパンを買ってきたんだよ!!」
あら、気が利いた事。
明日の朝食用ね。
私はすぐ荷物を受け取ると、お父さんにいう。
私「ほら、そこ。戸を閉めてっっ!!」
ドアの向こうのリビングには、嫁がいる。
お父さんが部屋に入るやいなや、嫁が外に出て、また戻ってきた。
妙に音が聞こえると思ったら、戸が10cm程開いていた。
お父さん、ちゃんと閉めないと・・・嫁は盗み聞きするんだから、気を付けてよ。
私は一ミリの隙間も開かないように、きっちり引き戸と、ドアを二重に閉めた。