麻布バーにて・・・
上「珍しいですね、名倉さんがバーに来るって。」
名「あ~。いつも家に帰ってるからな。でも最近は、飲みに行ったりすんで。」
原「潤ちゃん、こっち来て飲もうよ。おかわりできるからさ。」
名「おう。」
そこで、何人かが集まる。
有「なあ上田、最近安西さんはどうしてんの。」
上「知らないよ、そんなの。何で俺に聞くんだよ」
名「そいやお前、まだ会ってるなんてことないやろな。」
上「会ってませんよ。それどころか全然会ってないし。連絡もつかない状況なんで。」
名「それやったらええわ。マイちゃんも進歩したかも知れんな。」
原「でも、一方宮迫さんが安西さんのこと利用して、会ってるっていう噂があるじゃんか。それって本当なのか、気になるよな。」
上「でたらめだろ。」
原「ふーん、でたらめね」
名「それはあらへんって。なんぼそれは。宮迫も分かってるやろ。やったらアカンことは、せーへん。
信用してるしな。これでも、同期やし。」
すると、その場の空気が一変しー・・・
有「上田、ちょっと。」
上「何だよ」
有田と上田、外へ出る。
有「名倉さんには言わないでくれるかな。」
上「何をだよ。」
有「宮迫さん、本当は好きなんだってさ。安西さんのこと。」
上「は嘘だろ。」
有「いや、それが本当なんだって。ビビる大木から聞いた話なんだけど、本当に、宮迫さん、安西のこと
本気なんだって。デートも普通にしてるんだとさ。人目気にせず。」
上「・・・・・。」
有「しかもキスしてたって」
上「どういうことだよ。何でそれが流れ始めてんだ誰かがばらしたんじゃないのか」
有「それは知らないけど、誰かが裏で噂流してんのは、分かってるよ。そいつを、探すことはできないし・・・
第一、証拠ってものがない。それがなきゃ、相手も相手だろ。」
上「・・・本当だとしたら、黙ってられねえな。宮迫・・・大した人間じゃねえな。騙すとはな。名倉さんが、
かわいそすぎるわ」
有「説得してやってくれよ、上田から。」
上「聞くかどうかは分からないけど・・・今度会ったら、言うよ。」
上田、バーへ戻る。
原「さすがだな。そうやって、宮迫がどこまで壁を越えれるか、試してみたいんだろ。」
有「それだけじゃねえよ。俺の目的は、そんなんじゃねえ。」
原「どういうことだよ」
有「お前こそ、分かってるだろ。同期を信用してる相方のこと。お前にだって、やらなきゃならねえこと、
あるだろ。俺の気持ちと一緒だろ。なのに、何で俺だけ悪者扱いすんだよ。」
原「お互い様だもんな分かってるよ、それくらい。」
続く・・・