泣きながら公園に行った。

もちろん傘なんかなくて…
別にワタシが病気になってもコドモに何かあるワケじゃないから、風邪なんか勝手にひけばいいと思った。コドモさえ無事なら自分はどうでも良かった。




泣きまくって母に電話した。
母は年をとっているせいか、ワタシの気持ちも理解できる半面、「取るに足らない事」という印象を持ったようでもあった。


母にしても、ダンナにしてもワタシに
「過去の事をほじくり返して…」
とか
「後ろ見ないで前を見なよ」
とか言ってくる。
ダンナにいたっては「お前だって前の彼氏と旅行行ったろ!?」と言った。


前の彼氏…

そりゃ行ったさ。
けど、それはダンナと付き合う前に付き合ってた彼氏だよ。
ワタシがいつ、ワタシと付き合う前に付き合ってた彼女のコトでゴタゴタ言った!?

ワタシが涙を流すのはいわゆるダンナの「過去」じゃない。
ワタシと並行してたオンナとの思い出にだけだ。

たったいまである2010年6月を起点とすれば2009年の9月は、仰る通り【過去】だろう。
でも、その当時、ワタシもそこにいたんだよ。
ワタシにとってそれは【カレの過去】なんかじゃなくて、リアルタイムに我が身に降りかかっていたこと=【ワタシ自身の辛い過去】

ワタシも登場人物だったんだ、浮気をされる役目で…




バリの本は3冊もあった。

こないだワタシと行ったソウル…二人で本買いに行ったけど1冊だった…

ホステスとの旅行はそんなに予習して、楽しませようとしたの…?
ワタシはホステスたちと一緒に行った場所しか連れていってもらえないから、いつも事前準備が要らない…

ワタシにくれるのは「お手軽」旅行…
フライトも片道3.5h以内の近場ばかり…
時間もお金も手間も、全てが「チープ」



大事にされてない…

ワタシはいつも2番目、3番目…
同棲も、旅行も、みんな誰かの作った轍を辿るだけ…
それがホントにホントに苦しかった…
悲しかった…

「結婚したのにまだ1番になれないなんて…」





風が吹くと雨が横から吹き付け、木の枝からたくさんの滴が落ちてきて、ワタシの顔やカラダを濡らした。

さすがに1hも吹きさらされるとコドモがお腹でモゾモゾ動いた。


「寒い…!?ゴメンね…でも行くとこないんだよ…」




電話にはダンナから何度か着信が入っていたが戻れる心境じゃなかった…