昨日、もうすぐピアノ再開3周年を迎えるとの旨、記した後、この約3年間で合計鍵盤蓋を2000回以上開閉していると概算し、少し考えた事が有ります。
私は、自宅のアップライトピアノの鍵盤蓋を練習する直前に開け、練習を終えたら閉める動作を繰り返しています。
この約3年間、毎日練習に取り組んできたと云う事は、即ち毎日最低1回は鍵盤蓋の開閉をしていると云う事です。
そして、毎回ピアノの蓋を開けた直後に初めて鍵盤に触れる時、両手で同時に打鍵するのではなく、左手のうちの指の1本を用いて打鍵し、その後で右手を乗せる癖が付いている気がしてならないのです。
ピアノの椅子に座ったらまずスケールの練習を希求していたのはこの左右の不均衡を正そうとする潜在意識が働いていたのかもしれません。
再開直後は、両手で半音階の「オクターブで始まる左右の反進行」に積極的に取り組んでいました。
毎朝バッハのインヴェンションを全15曲通して練習するようになってから、最初の一音を奏でるために触れる鍵盤と指の関連性について少し考えた事が有ります。
毎回第7番を好んで最初に練習していたのには明確な理由が有りました。
曲調が朝の澄んだ時間を崇高なものへと導くだけでなく、左手の白鍵を最初に弾く事でメカニック的な安定を図る事ができるからです。
下記に曲の番号と最初に打鍵する指、黒鍵or白鍵を記載しておきます。
1番 右1 白鍵 ハ長調
2番 右3 白鍵 ハ短調
3番 右1 白鍵 ニ長調
4番 右2 白鍵 ニ短調
5番 左1 黒鍵 変ホ長調
6番 左5 白鍵 ホ長調
7番 左1 白鍵 ホ短調
8番 右1 白鍵 ヘ長調
9番 左5右5 両方白鍵 へ短調
10番 右1 白鍵 ト長調
11番 左5 白鍵 ト短調
12番 左4右3 両方白鍵 イ長調
13番 左5 白鍵 イ短調
14番 左5 黒鍵 変ロ長調
15番 左4 白鍵 ロ短調
左右を均等に同質に使えるように練習するつもりが、実は「最初の一音」の時点で相当な左右差が有る事を毎日感じています。
ただ、不思議な事に、ショパンの楽曲の場合、右手の黒鍵から入る方が安定しやすいと感じるのです。
ショパンのノクターン第5番は右4黒鍵で始めているのですが、最近では慣れてきたのか右4で最初の一音を奏でる事に抵抗が無くなってきました。
余談ですが、私は再開直後、ベートーヴェンの悲愴第三楽章を練習していた時、毎回最初のあの3音(白鍵1から始まる)を出す自信が無かった事に加え、曲の流れを整えるために悲愴第二楽章の終わりの約10小節を弾いてから第三楽章に入ると云う流れ作りをおこなっていました。
中学時代に習っていた時、ソナタは全楽章を通して弾く方針だったので、このような練習を再開後に誰に教わる事も無く自発的におこなっていたのだと思います。
【本日のピアノへの取り組みについて】
・バッハ インヴェンション全15曲
・バッハ シンフォニア第11番 ト短調
(ここまで各1~2回ずつ通しただけ)
・ショパン ノクターン第5番 Op.15-2 嬰ヘ長調
・ショパン エチュードOp.10-4 嬰ハ短調
・ショパン バラード第1番 ト短調(一部のみ)
・その他(スケール・アルペジオ・半音階)
ショパン バラード第1番の練習がなかなか進まないのは、最初の一音(両手で白鍵2音)が決まらないから部分練習に着手する気になれないのかもしれません。
とりとめのない事を綴りましたが、約3年間で合計鍵盤蓋を2000回以上開閉していると気付く事が多々有ります。
最初の一音が黒鍵の方が幻想的な雰囲気になるのは私の気のせいなのかもしれませんが、ショパン ノクターン第2番 Op.9-2を美しく奏でるのが難しい一因として、右1黒鍵で最初の流れを作り出すからなのではないかと考える事もしばしばあります。
バレエの5番ポジションのプリエを2万回練習して判ったことなどを記す事ができれば良いのですが、まだ何かに気付く段階に至っていません。