爽やかな秋空の下、酔芙蓉の蕾が膨らんでいるのを見るとのどかな気分になります。
この時期の秋の空の色は、ロ短調を想起させます。
調性によって無意識のうちに思い浮かべる色や触感などがあり、この季節にはニ長調(新緑を思い起こす5月の雰囲気)やト長調(春先の桃の花に小鳥が囀りながら訪れる様子)の楽曲の練習を敬遠し、ロ短調やト短調の楽曲に嗜好が変わりゆくのを如実に感じるのです。
【本日のピアノの練習について】
・ハノン 8~14番
・バッハ インベンション第1番 ハ長調(暗譜済)
・バッハ インベンション第2番 ハ短調(暗譜済)
・バッハ インベンション第3番 ニ長調(暗譜済)
・バッハ インベンション第9番 へ短調(暗譜済)
・バッハ インベンション第4番 ニ短調(暗譜済)
・バッハ インベンション第7番 ホ短調(暗譜済)
・バッハ インベンション第8番 ヘ長調(暗譜済)
・バッハ インベンション第12番 イ長調(暗譜済)
・バッハ インベンション第13番 イ短調(暗譜済)
・バッハ インベンション第11番 ト短調
・バッハ インベンション第10番 ト長調
・バッハ インベンション第5番 変ホ長調
・バッハ インベンション第14番 変ロ長調(暗譜済)
・バッハ シンフォニア第11番 ト短調(暗譜済)
(※ここまでそれぞれ1~2回通しただけ)
・ショパン エチュードOp.10-4 嬰ハ短調(暗譜済)
・ショパン エチュードOp.10-12(革命) ハ短調(暗譜済)
・ショパン ノクターン第5番 Op.15-2 嬰ヘ長調
・その他(スケール、アルペジオ、半音階、その他)
・バッハ インベンション第15番 ロ短調(メトロノーム八分音符=152で片手ずつやり直し)
バッハのインヴェンション第15番について、毎回必ず左手のどこかのタッチが怪しげになっていたのが、2日前及び本日の部分練習が奏功したのか、通し練習をしたら再開後最高の完成度になりました。
自己ベストを更新した瞬間、至福のひとときに浸る事ができます。
ライバルは常に、「過去の自分」。
ピアノに於ける自己ベストとはどのような状態を指すのか、定義付けが漠然としていますが、バッハのインヴェンションの場合は「対位法に則して正確に打鍵する」事です。
エチュードOp.10-4を本日も相変わらず丁寧に練習しながら気付いたのですが、白鍵→白鍵の下行にて右5のみでレガートを表現する事について、ノクターン第5番でさほど苦労しなかったのは、約2年前にOp.10-4を練習していた成果(第31,32小節の部分)だと云う事です。
2年前の8月、右5のみで白鍵の下行をする練習を幾度と無く繰り返していました。
今思えば、当時独学で練習していた割にはメカニック的スキルに関しては練習するポイントを外してはいなかったのだと感心します。中学時代に習っていたツェルニー50番練習曲の記憶がどこかに残っていたのでしょうか。
問題は、楽典的な事についてほとんど理解出来ていなかったどころか、考えようともしなかった事です。
ノクターン第5番の中間部にて、各自の運指にもよりますが、白鍵→白鍵の上行にて右5のみでレガートを表現する事に苦労しているのは、再開後、この奏法の練習をしていなかったからに他なりません。
自分でも忘れた頃に過去のメカニック的スキルの練習が真価を発揮する事が有るので、日々気になった箇所は部分練習を続けていこうと改めて感じた件でした。