数日前、近隣の広場に生息しているタカサゴユリが咲き誇っている姿が見られました。
毎年お盆の時期に満開を迎え、私の知人の出身地の或る地域ではご先祖様にお供えする野菜や果物の飾りとしてホオズキと百合の花が用いられるそうです。
強い陽射しを浴びながらも楚々として咲く姿は、儚さの中に芯の強さを秘めているよう。
標題の弾きやすいピアノ、弾きにくいピアノについてですが、今月に入り、約2週間以上もの間、色々な種類の色々な場所に置かれたピアノを弾いてみる事を実践し、途中経過として記したい事が有ります。
現時点で、自宅、レンタルスタジオ、ストリートピアノを全て計上しても、まだ8台のピアノにしか触れていないため、大まかな印象となると思います。
まず、弾き易い、私が自宅で練習しているのと同様に弾いた時に音色が美しく感じたのは、YAMAHAのグランドピアノC3とベビーグランドピアノです。
一方、弾きにくい、私が自宅で練習しているのと同様に弾いた時に音色のコントロールが非常に難しいと感じたのは、YAMAHAのフルコンCFです。
設置環境や調律後の経過期間にも左右されるのかもしれませんが、YAMAHAのフルコンCF(屋根は閉めたまま)は、とりわけ鍵盤が重く感じられ、速いパッセージを弾くと音抜けが目立ちました。
現在、ショパン ノクターン第5番及び幻想即興曲、その他で検証中なので、あくまでも途中経過に於ける所感です。
適度な重さの鍵盤のピアノと静寂に包まれた空間とが美しくまろやかな音色を紡いでいる気がしてなりません。
【本日のピアノの練習について】
・バッハ インベンション第1番 ハ長調(暗譜済)
・バッハ インベンション第2番 ハ短調(暗譜済)
・バッハ インベンション第3番 ニ長調(暗譜済)
・バッハ インベンション第9番 へ短調(暗譜済)
・バッハ インベンション第4番 ニ短調(暗譜済)
・バッハ インベンション第7番 ホ短調(暗譜済)
・バッハ インベンション第8番 ヘ長調(暗譜済)
・バッハ インベンション第12番 イ長調(暗譜済)
・バッハ インベンション第13番 イ短調(暗譜済)
・バッハ インベンション第5番 変ホ長調
・バッハ インベンション第11番 ト短調
・バッハ インベンション第15番 ロ短調
・バッハ インベンション第14番 変ロ長調
・バッハ シンフォニア第11番 ト短調(暗譜済)
(※ここまでそれぞれ1~2回通しただけ)
・ショパン エチュードOp.10-4 嬰ハ短調(暗譜済)
・ショパン エチュードOp.10-12(革命) ハ短調(暗譜済)
・ショパン ノクターン第5番 Op.15-2 嬰ヘ長調
・ショパン 幻想即興曲 嬰ハ短調(暗譜済)
・その他(スケール、アルペジオ、半音階、その他)
そこで、楽器自体に起因する問題だけではなく、弾きにくい環境要因も併せ持った時、どのような箇所に弱点が表れるのか。
ショパン ノクターン第5番 Op.15-2の中間部で意図せず所々音を省きがちになる箇所が有り、これまでの傾向から明らかになった事を以下に記します。
まず、初めて触れるピアノで人前で演奏する場合、第35小節の左手の赤枠で囲んだ音の存在を忘れ、弾かずに、弾かなかった直後に気付く事がしばしば有ります。
この部分は、右手の旋律部分の音程が下がり続ける箇所です。
次に、上記の「弾かなかった事に直後に気付く」のが、第36小節に入る直前である事が多く、戸惑いを解決しきれずに左手の青枠で囲んだ3音を意図せず省いてしまうと云う負の連鎖に陥るのです。
また、第36小節の緑色で囲んだ箇所の右手の内声についても、意図せず省いてしまう事がありがちです。
この負の連鎖は留まるところを知らず、次の第37小節にまで波及し、前の小節の戸惑いを解決しきれずに緑色で囲んだ箇所の右手の内声を意図せず省いてしまう事がしばしば有ります。
その後は譜面に記載してある音を全て弾く事については問題無いのですが、第45小節でまた左手の赤枠で囲んだ音の具体性を忘れ、間違った和音を弾いているか、もしくは何も弾かないと云うミスが頻発しています。
第45小節は、第41小節から右手の旋律部分の音程が下がり続けている箇所です。
第45小節にて左手の赤枠で囲んだ音を正しく弾かなかった場合、負の連鎖が起き、第47小節の左手の青枠で囲んだ箇所の音の具体性を忘れ、咄嗟にその場で適切だと考えられる音を弾いているか、もしくは戸惑った挙句に何も弾かないと云うミスが頻発しています。
上述の暗譜が飛んでいる状態を解決する為には、
1.左手のみの暗譜を強化する(今まで右手の声部弾き分けに対する克服には取り組んでいたものの、左手は拍を刻む事に重点を置き、音の覚えが不完全であったと考えられる)
2.右手の旋律部分の音程が下がり続ける箇所の苦手意識を抱いているので、音程が下がる箇所の部分練習に取り組む
上記2点に重点的に取り組み、音色以前の問題である、毎回同じ箇所で結果的に音を抜くことになる事態を改善したいと思います。
色々なピアノ、色々な設置環境で弾いてみる事により、中間部を克服するために講じる対策が具体化されたのは思わぬ誤算でした。
本記事をお読みの方々は、私の程度の低さに呆れていらっしゃるかもしれませんが、これが現時点の私の実力ですので、現実と向き合って、日々曲を完成すべく練習に取り組んでいきたいと思います。