梅の花も見納めかと思いきや、つい先日、満開の白い梅の花に遭遇しました。

 

 

 白い梅の花は、紅梅と比較すると地味な印象を受けますが、世間が浮足立ち、慌ただしく過ぎゆく3月に目にすると、落ち着きを感じ、その楚々とした佇まいからは冷静さを取り戻すよう訴えかけられているように感じられます。

 

 

 近寄ってみると、ほんのり桃色を呈しており、白磁のように美しい頬を少し赤らめたような純粋さを垣間見たようでした。

 

 

 所用のついでに立ち寄った神社の境内に植えられた梅の木ですが、特段開花については期待していなかったため、満開の白い梅に出迎えられたようで、その閑静な雰囲気から、私は静謐な空間に入り込み、雑念が振り払われたかのような爽快感を抱きました。

 

 この予期せぬ満開の白い梅の花の中に、まだ初々しい蕾が膨らみかけているのを所々見ると、純情さを感じ、決して触れる事なく開花を遠くからそっと見守りたい気分になります。

 

 

 

 【本日のピアノの練習について】

 

 ・バッハ インベンション第1番 ハ長調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第2番 ハ短調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第3番 ニ長調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第13番 イ短調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第9番 へ短調

 ・バッハ インベンション第4番 ニ短調 (暗譜済)

 ・バッハ インベンション第7番 ホ短調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第8番 ヘ長調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第12番 イ長調(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第5番 変ホ長調

 ・バッハ インベンション第15番 ロ短調

  ・バッハ シンフォニア第11番 ト短調(暗譜済)

 ・ショパン 幻想即興曲 嬰ハ短調(暗譜済)

 ・ショパン エチュードOp.10-4 嬰ハ短調(暗譜済)

 ・ショパン エチュードOp.10-12(革命) ハ短調(暗譜済)

  (※ここまでそれぞれ1~2回通しただけ)

 

 ・ショパン エチュードOp.10-3(別れの曲) ホ長調

 ・ショパン ノクターン第5番 Op.15-2 嬰ヘ長調

 ・その他(スケール、アルペジオ、半音階、その他) 

 

 開催が危ぶまれるピアノの発表会へ向けて、選曲をショパン ノクターン第5番 Op.15-2 嬰ヘ長調と決定したのも、曲調が魅力的だと云う理由も有りますが、自己流ではなく、正式に先生のレッスンを受け、0から構築していきたいと云う私の想いが有ったからです。

 

 最後の候補曲としてショパン エチュードOp.10-3(別れの曲) ホ長調を挙げていたのですが、別れの曲は、ピアノ再開以前から自分で譜読みを進めており、概念としてはリフォームをするような形で仕上げる事になる事が予測されていたため、譜読みの仕方の問題点を洗い出すには不適切である感が否めませんでした。

 別れの曲の楽曲を練習する事により克服する事や、旋律から受ける感覚的な魅力については、非常に捨て難いので、1曲に絞る事自体無謀だったのかもしれません。

 

 

 そこで、ショパン ノクターン第5番 Op.15-2 嬰ヘ長調拍感を克服すべく、第24小節まで(中間部の直前まで)左手を確実に練習してみたのですが、内声が多い部分のバスがあやふやになってしまっています

 ショパンノクターンワルツに多く出現しがちなバスが不鮮明な音形について、この際どこがバスでどこが内声なのか明確にしていきたいと思います。

 

 先日のレッスンにて、先生から第8小節までのバス部分の音符を丸で囲んで頂いたのですが、これを1曲通して自分で正確に成し遂げる自信と根拠が無い事に気付き、有機化学の構造式の基本骨格の認識が出来るまでの過程に於いて基礎的な知識が不可欠であるのと同様、基礎的な予備知識の欠落を痛感しています。

 

 「バスを響かせる」口で言うのは容易いのですが、ノクターンの場合、まずどの音符がバスに該当するのか、1曲を通して全て自分で判断できないという基本以前の問題に直面しています。

 

 漠然としている箇所が洗い出された前向きに認識し、私の中でノクターン初々しい蕾が膨らみかけているのを感じます。

 この自力では綺麗に開花できないようなので、正しい方法で開花させるべく軌道を整えていきたいです。

 

 真っ白な状態だからこそ、先入観抜きで吸収できる事が有ると今では思います。