冬に花期を迎えるシクラメンの神々しい咲き姿です。

 

 

 極寒の屋外に耐えながら、冬に花をつける様は、気高さを感じさせます。

 

 

 以前少し言及したピアノのブランクについて、再度記します。

 

 私自身は、幼少期から中学校卒業まで10年間以上ピアノを習っており、毎日練習を続けていました。

 中学校卒業以降は、気が向いた時に、過去に習得した曲や興味の有る曲の楽譜を見て独学定期的にピアノには触れており、大学時代はサークルや部活などの定期演奏会にも参加していました。

 

 ブランクの定義が曖昧ですが、全くピアノに触れていない期間は20代~30代の10年間程度で、30代の2020年1月にピアノを再開しました。 

 ピアノに全く触れていない間は、他の楽器にも全く触れておらず、譜面を目にした事すら有りません。

 

 再開直後、再開後はほとんど指が動かない状態で、ハ長調のスケール1オクターブ上行すら躓きながらオクターブが届かなくなっていた程に手が開かなくなっていたのですが、地道な基礎練習を行い、ショパン 幻想即興曲をインテンポで危なげなく通せるようになったのが再開後3ヶ月後ショパン エチュードOp.10-12(革命)をインテンポで危なげなく通せるようになったのが再開後5ヶ月後でした。

 

 再開後、幻想即興曲をインテンポで通せるようになるまで、期間としては90日間、時間としては60時間要しています。

 幻想即興曲自体は、中学生の頃に暗譜で演奏し、20代前半の頃には定期的に趣味として学業の合間気晴らしに弾いていた曲です。

 

 このリハビリ期間を長いと捉えるか、短いと捉えるかは、個人の価値観によると思いますが、単純に指を動かすという観点から見たメカニック的スキルほぼ取り戻すのに、5~6ヶ月間は要しています。

 

 オクターブが届くようになったのは、再開後32日目でした。

 

 暗譜に関して言えば、中学時代までは難なく出来ていたのですが、再開後初めて譜面を見る曲を暗譜するのに甚大な努力を必要としました。

 ただ、再開後1年経過した時点で、ショパン エチュードOp.10-4暗譜趣味の習い事の完成度ではあるものの、先生の前で弾けるようになったので、大人になってからの暗譜は不可能ではない事が判りました。

 

 再開後初めて譜面を見たショパン エチュードOp.10-4が一度完成するまでのピアノの練習に、期間としては1年間、時間としては500~540時間要しています。

 

 

 先日、ピアノのレッスンにて、ブランクについて先生とお話したのですが、塾に通うという理由などで小学校5年生頃で辞めた人と、中学校2年生頃で辞めた人との間に大きな境界線が有り、小学校何年生で辞めた場合であっても、大人になって再開した時の実力はさほど変わらないとの見解でした。

 

 また、大人の再開組や大人になって初めてピアノを習う人が一番演奏に於いて難儀するのは、指を早く動かすという俊敏性で、この俊敏性子ども時代に多くの曲を宿題として出されていた場合、再開後に取り戻す事ができる傾向にあるとの見解も示していただきました。

 

 私は、女性の場合、初潮を迎えて1年経過時点あらゆる物事の境界線で、この時点以降に身につけたものであれば、成人してからも再開した時に生かす事ができるという見解を持っています。

 

 ピアノの場合、曲想、歴史的背景への思慮など、単純に指を早く動かすという俊敏性で以て取り組むものではないため、安易にブランクについて言及すべきではないのかもしれませんが、目安として、中学校2~3年生までの間はブランクを作らない方がよく、現在のようにオンラインレッスンへと移行しているお教室でお休みしてしまうと、取り戻すのにブランク期間の3倍は要するのではないかと私は考えています。

 

 

 参考までに、高校時代、国立理系クラスで同じクラスだった友人が、高校3年生の大学受験直前に文転し、関東地方の某国立大学文系学部へ入学後、理系科目を全く履修しなかったところ、大学3年生になった頃には、化学数学の用語をすっかり忘れており、高校時代は私と同じ授業や定期試験を受けていたはずなのですが、「聞いた事も無い」と言っていたのを聞いた時、知識面に於いては、18歳から20代前半までの期間、学問に励んでいなければ、18歳までの間に受験勉強に励んでいても忘れてしまう事も有るのだとしみじみと感じた記憶が有ります。

 

 記憶力は20歳以降低下すると言われていますが、大学で自分の専攻した分野に関して言えば、基礎固めが出来ているため、高学年になるほど専門性を蓄積しやすい傾向にあると思います。

 勿論、思考力と記憶力、認識の体系化などの総合的なものにより専門性が培われていくため、安易に記憶力について言及すべきではないと思いますが、

 

 「若い間にブランクを作るのは勿体ない」

 

 「『続ける事』は何よりも重要である」

 

 と云う事を声高にお伝えしたいです。

 

 

 

 【本日のピアノの練習について】

 

 ・バッハ インベンション第1番(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第2番(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第3番(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第13番(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第9番

 ・バッハ インベンション第4番 (暗譜済)

 ・バッハ インベンション第7番 (暗譜済)

 ・バッハ インベンション第8番 (暗譜済)

 ・バッハ インベンション第12番 (暗譜済)

 ・バッハ インベンション第5番

 ・バッハ インベンション第15番

  ・バッハ シンフォニア第11番(暗譜済)

 ・ショパン 幻想即興曲(暗譜済)

 ・ショパン エチュードOp.10-4(暗譜済)

 ・ショパン エチュードOp.10-12(革命)(暗譜済)

 ・ショパン エチュードOp.10-3(別れの曲)

 ・ショパン エチュードOp.25-1(エオリアンハープ)

 ・その他(スケール、アルペジオ、半音階、その他) 

 

 先週から発表会を意識して

 

 ・ショパン エチュードOp.10-3(別れの曲) ホ長調

 ・ショパン エチュードOp.25-1(エオリアンハープ) 変イ長調

 ・ショパン ノクターン第5番 Op.15-2 嬰ヘ長調

 

 上記3曲を意識して少しずつ肝要点を見ていっています。

 

 学ぶ事が多く譜読みから始められるのは、ショパン ノクターン第5番 Op.15-2 嬰ヘ長調なのですが、ショパン エチュードOp.10-3(別れの曲) ホ長調声部弾き分けを習得して10代や20代の頃に表現出来なかった主部を美しく奏でたいという貪欲な思いで毎日ピアノに向かっています。

 

 先日のレッスンにて、この2曲の練習方法について先生に肝要点を伺ったのですが、練習するのは凄く単調で飽き飽きすると思うとの事でした。

 そのような単調な練習なら苦痛に感じる事無く、投げ出さずにやり遂げる私は一種の才能を持ち合わせているのかもしれません。

 

 この程度で投げ出すようであれば、何一つとして学問を修める事もできないのではないかと思います。