彩の美しいお弁当の如き外観のプリザーブドフラワーに遭遇しました。

 

 

 鮮やかで、見ていて明るい気分になります。

 ちらし寿司の如く、それぞれの具材の良い所が調和を図りながら敷き詰められている気がしてなりません。

 

 アメブロの中に、日々のお弁当を掲載していらっしゃる方が多く、興味深く拝見しています。

 何をどう詰めるか、お弁当箱を最初に規定し、詰め方を工夫していらっしゃる方が多いと感じられます。

 そこで、思い出した事が有ります。

 

 

 私は、大学1年生の頃からほぼ毎日、自分の分の昼食のお弁当を作って持参していたのですが、お弁当作りと自宅での食事作りの一番の相違点は、詰める事盛り付ける事他の物で遮られて限られた空間内に収める事必要であれば自分で空間を付け足す事なのではないかと考えていました。

 

 私自身、お弁当作りの際は、お弁当箱を最初に規定し、中身に関してはお弁当箱に合わせた詰め方を意識していました。 

 まずお弁当箱ありき、です。

 

 一方、自宅での食事作りの際は、中身を最初に規定し、に関しては中身に合わせていた気がします。

 

 

 昨日、アウフタクト曲の最初の休符の表現の難しさについて言及しましたが、ピアノの練習をする際、私は、潜在意識の中で既存の小節をお弁当箱のように捉えているような気がしてきました。

 曲の始まりを左詰め詰める事と捉え、曲の終わりを盛り付ける事と云う概念で以て鍵盤に向かっているので、文頭強勢の標準語の如く、語尾が変化しつつも最初に妙なアクセントが付く癖が抜けなかった訳です。

 

 曲の終わりにフェルマータが付いている場合、鍵盤に向かう私の気分は、自宅での食事作りのように、お弁当箱から解放されて自由に小皿を付け足して盛り付けている感覚に近いです。


 

 

 【本日のピアノの練習について】

 

 ・ハノン 1,8,9,10,11,12,13,14,18,19,20番

 ・バッハ インベンション第1番(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第2番(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第3番(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第13番(暗譜済)

 ・バッハ インベンション第9番

 ・バッハ インベンション第4番 (暗譜済)

 ・バッハ インベンション第7番 (暗譜済)

 ・バッハ インベンション第8番 (暗譜済)

 ・バッハ インベンション第12番 (暗譜済)

 ・バッハ インベンション第14番

 ・バッハ インベンション第5番

 ・バッハ インベンション第15番

  ・バッハ シンフォニア第11番(暗譜済)

 ・ショパン ノクターン第20番(遺作)

 ・ショパン エチュードOp.10-12(革命)(暗譜済)

 ・ショパン エチュードOp.10-4(暗譜済)

 ・その他(スケール全調、アルペジオ、半音階、その他) 

 

 この左詰め概念を払拭すべく、取り組んだのが、バッハ インベンション1番(4拍子の最初が休符)第3番(3拍子のアウフタクト)について、それぞれ3回ずつ通して練習して、「2回目の感覚」を覚え、それを1回目に反映させるようにする事です。

 

 終止線を無い物と見做し、1曲を3回繰り返す曲として、2回目ならびに3回目曲の始まりの拍感を実感する練習としました。

 すると、第1番に関しては、最初の休符の意識が身に付いてきたのです。

 
 これまで、バッハ インベンション1番最初の一音左詰め概念で以て、休符を押し込めてお弁当箱に無理矢理詰め込むような感覚で空間の中に入れていた気がしたのですが、空間の捉え方を少し変えてみると拍感も変わってきました。
 
 
 空間に詰めるのか空間を作るのか、この二者択一ではないと思うのですが、これまで拍感アウフタクトの表現に悩んでいた一因として、お弁当箱の如き左詰め概念が潜在意識下で働いていた事が挙げられるのではないかと現時点では私は考えます。
 
 
 余談ですが、人前での演奏は、他人に振る舞う料理のような気がしてなりません。