発色の良いリップグロスのような溌溂としたローズ色の薔薇の花です。
1979年にフランスで作出され、マヌウメイアンと名付けられた品種です。
この咲き姿からは切り花として多用されそうな印象を受けます。
数輪の開花の様子からは、奔放さと優雅さが入り混じった、或る種の淫らな印象を受ける事も有ります。
そこで、以前から植物の画像を添付する度に気になっていた、「数の数え方」について、僅かではありますが記そうと思います。
日本語には多数の助数詞が有りますが、自然界に生息している薔薇の花を数える際、「1個、2個」と云う表現を用いる事は無いと思います。
勿論、プリザーブドフラワーのような「作品」を数える際は別の概念で以て対象を捉えることになりますが、ここでは、あくまでも自然界に生息している薔薇の花を数える際のことを前提とします。
そこで、「1本、2本」と云う言葉は、1本の茎に対し、蕾が幾つ付いている場合であっても、また、開花している薔薇が幾つ有ったとしても、切り花として捉える場合、適切です。
開花している薔薇の花を数える時には、通常、「1輪、2輪」と云う言葉を用います。
まだ薔薇の花の場合は植物として単純な概念で成立しているので、このような捉え方で済むのですが、問題は、頭状花序と呼ばれる、主にキク科のヒマワリやタンポポのような、一見個々の花びらのようで、それぞれが一つの花を形成しているように見える種類の数え方です。
生物学的には、1片の花びらを「1つの花」と捉えますが、頭状花序の場合、頭状の花の集合体を「1輪、2輪」と数えて差し支えないとのことです。
日本語の助数詞は奥が深く、有名なものを例に挙げると、医薬品は、処方薬の錠剤の場合、「1錠、2錠」と云う言葉が用いられますが、栄養補助食品と呼ばれるサプリメントの場合、「1粒、2粒」と記載されているのをよく見かけると思います。
何故このような助数詞が用いられるのか、「処方薬とは何か」考えると容易に解る事が有るのですが、背景に有る物事を把握していない場合、見当違いな数の数え方・助数詞の使い方をしてしまいます。
単に数を2~3つ数えるだけであっても、基本を理解していなければ、非常に難解さを覚え、「数の数え方」について躊躇することがしばしば有ります。
現在、ピアノのレッスンを受けている時に、先生にお伺いしたい事が有る場合でも、
・音符の数え方の助数詞は何か
・1小節内に十六分音符が4×4=16 含まれている時、その「4」に対応する助数詞は何か
・同一曲の楽譜について、出版社が異なり、表記も異なる場合、3種類持ち込んだ楽譜について、どの助数詞を用いて表現すべきか
上記のような疑問が尽きず、常に予習の際様々な事を調べ、発言に気を遣っているので、1つの疑問から派生する疑問を1週間で独学するだけでも非常に難しく、私自身のバックグラウンドの浅さを痛感している次第です。
既習の曲を教わるだけであっても、毎回、無知の知に遭遇し、学ぶ事に終わりは無い事を実感します。
【本日のピアノの練習について】
・ハノン 1~20番の中から5曲
・ベートーヴェン エリーゼのために
・バッハ インベンション第1番(暗譜済)
・バッハ インベンション第2番(暗譜済)
・バッハ インベンション第13番(暗譜済)
・バッハ インベンション第9番
・バッハ インベンション第4番 (暗譜済)
・バッハ インベンション第7番 (暗譜済)
・バッハ インベンション第8番 (暗譜済)
・バッハ インベンション第14番
・バッハ インベンション第3番
・バッハ シンフォニア第11番
・バッハ シンフォニア第8番
・ショパン ノクターン第20番(遺作)
・ショパン ワルツOp.64-2(嬰ハ短調)
・ショパン エチュードOp.10-12(革命)(暗譜済)
・ショパン エチュードOp.10-4(暗譜済)
・その他(スケール、アルペジオ、その他)
現在ショパンコンクール予選真っ只中ですが、バッハのインベンションとシンフォニアの練習に精を出しています。
せっかくバッハのインベンションの重要性を見出したので、15曲全曲淀みなく「弾ける」と云う次元に今年中に到達するのが目標です。
本日は、インヴェンション第3番をメトロノーム 八分音符=112,120で両手合わせて練習していたのですが、不慣れな所為か、途中でテーマを見失ってメトロノームの刻むリズムに合わせて指だけ動かしている状態に陥る事がしばしば有りました。
練習の仕方に根本的問題が有ると思われますので、片手ずつテーマを追いかけるように練習する事を強化してから上記の練習法を適用した方が「急がば回れ」なのかもしれません。
インヴェンション第3番の難しさは3拍子であることとアウフタクトで始まることなのではないかと練習中感じる事が多かったです。
先日、ショパン エチュードOp.10-12(革命)のレッスン時、4拍子の拍感が無い事を先生に指摘され、現在、自宅練習時、4拍子を意識して練習し直しているのですが、意識が集中されたと思いきや、今度はインヴェンション第3番のような3拍子の曲の拍感が非常に難解であると感じるようになりました。
革命の4拍子の拍感が無い事に関しては、両手ユニゾン部分に顕著で、サラリと素っ気なくインテンポで速く流しているだけだとご指摘頂いたので、もはや私は「数の数え方・捉え方」について致命的な問題を抱えているのではないかと危機感を抱き始めています。
先日のレッスン時、「1,2,3,4,1,2,3,4,…」と先生にカウントしていただいて、左手のみ弾いてみたのですが、数を4つ数えることが難しいと痛感するに至りました。
正確に表現すると、拍感の意識が薄れ、流すように左手を弾いていた事が判明したのです。
ショパンのようなロマン派音楽の場合、既知の曲については「感性」を重視してルバートをかけ、私の場合は特に基本的な拍感を忘れがちなので、この点を意識して修正していきたいです。
数を数えること、この奥深さが音楽の原点に有るのではないかと思い始めています。