久々に大振りの白い薔薇の花です。
1965年にアメリカで作出され、ジョン F ケネディと名付けられた品種です。
花から受ける印象が、高潔と云うより寧ろ豪勢で、アメリカらしいと感じました。
最近、シャインマスカットが出回る季節になり、私もいただきました。
翡翠色をもっと穏やかにした色合いで、シャキシャキした触感は美味でお気に入りです。
さて、標題の「自分の力」についてですが、ヒトが人間になるまでの過程として、教育を受けます。
その「教育」とは、家庭や学校、その他の機関、周りの人間から学んだ総体的なものを指すことが多いと思います。
人間から人間へ、伝承される手段として、直接行われる口頭伝達以外に、書籍や、今ではインターネットを利用するということも多いでしょう。
有形無形の自分の周りのものを利用してヒトは成長し、文明を発展させてきました。
昨日、「プロの力をお借りするということ」について述べましたが、書籍やネットからヒントを得て自分が理解しようとすることと、先生から学ぶことと、その両者ともが「自分の力」であると捉える見方も有ると思います。
楽器の演奏に於いては、自動演奏や代替演奏でない場合、本来、伝承していくことこそがヒトの文明を発展させるために重要であり、これは、エンジニアをはじめとした各種専門職に於いても言えることだと私は考えます。
そもそも、何かを他者から習うことについて、「自分の力」で成し遂げたと感じることができないことは、書籍やネット以前に、幼少期に受けた家庭教育や義務教育についても、「自分の力」とは切り離して考えなければ辻褄が合わないのです。
現在、様々な事柄について、「シェアする」という風潮が強くなりました。
感動を分かち合い、情報を共有する事により、気持ち良く効率良く世の中が回っていく、これは素晴らしいことだと思います。
そのような中、大学の定期試験や各種資格試験、大学院の入試にさえ対策塾などが公の場に台頭し、就職試験に至っては、自宅にて替え玉受験を許可する企業さえ存在します。
もはや、自己と他者との境界が曖昧になり、「自分の力」とは何なのか、再考に再考を重ねています。
よく考えてみれば、本日いただいたシャインマスカットも、農家の方が丹精込めて育成してくださった産物で、私自身は一切農作物の育成に関与していません。
しかし、そのシャインマスカットを「自分の物」として口にし、消化・吸収しようとしています。
そのように形成されていく自分の肉体を、「自分の物」と認識するのは傲慢ではないかとすら思えてきます。
何故、異物を体内に取り込む時、それが「食」であれば、自分が栽培に一切携わっていなくても抵抗が無いのに、何かしらの技術を習得する際、広義の「他人の力」をお借りする事に抵抗を示すのか。
理由の一つとして、衣食住や健康で文化的な最低限度の生活を保つ為の手段に関しては、保障されているという価値観が根付いているからだと私は考えます。
ここで考えることは、「衣食住や健康で文化的な最低限度の生活を保つ為の手段に関しては保障されて当たり前」だという意識が既に存在することです。
その意識と隣り合わせのように、「自由意思で取り組む『贅沢な行為』については、自己完結すべき」だという価値観が私の中にいつからか芽生えていると認識しています。
そして、ピアノや写真撮影など、完全に趣味として取り組み、それが何ら社会貢献の役割を果たす事がないのであれば、後世に伝承する必要性が無いため、自分が継承していくことに対しても抵抗を示しているという見方もできます。
この価値観については、いまいち私自身の中で明確になっていないため、再度整理して記載し直すこととします。
【本日のピアノの練習について】
・ハノン 1~20番の中から10曲
・バッハ インベンション第1番
・バッハ インベンション第2番
・バッハ インベンション第13番
・バッハ インベンション第9番
・バッハ インベンション第4番 (暗譜済)
・バッハ インベンション第7番 (暗譜済)
・バッハ インベンション第8番 (暗譜済)
・バッハ シンフォニア第11番
・ショパン ノクターン第20番(遺作)(暗譜済)
・ショパン エチュードOp.10-12(革命)(暗譜済)
・ショパン エチュードOp.10-4(暗譜済)
・その他(スケール、アルペジオ、その他)
ハノン不要説、ハノン1~20番は毎日やるべき説、リズム変奏は不要説、様々な説を提唱してきましたが、私自身はハノン5曲は毎日やるべき説を唱えたいと思います。
◆バッハ インベンション第8番について
適切な速度は、メトロノーム 四分音符=112だと思うのですが、八分音符=184,192でそれぞれ確実に通してみて、確実性を高めてから四分音符=112で通す事にしています。
テンポが速いと自分でもどこか怪しげな部分が出てきているのが判るので、ゆっくり、確実性を高めることを怠らないようにしたいと思います。