今の時期、日本各地の薔薇園では薔薇の花が麗しく咲き乱れていることでしょう。
以前薔薇園を訪れた時の私のお気に入りの一枚です。
「タッチ・オブ・ヴィーナス(Touch of Venus)」と名付けられており、その輝かしい名前に見劣りせぬ気品溢れる雰囲気を感じました。
何か外敵に対して構える様子はつゆほども感じられず、あでやかに微笑む淑女の雰囲気を醸し出していたのです。
まさに"Touch of Venus"…美の女神の寵愛を受けているかの如き余裕…そして揺るぐことのない「在り方」へのスタンス。
【本日のピアノの練習について】
・ハノン 1~20番の中から10曲
・バッハ インベンション第4番
・バッハ インベンション第8番
・ショパン 幻想即興曲
・ショパン エチュードOp.10-12(革命)
・ショパン エチュードOp.10-4
・ショパン エチュードOp.10-8
・その他(スケール、アルペジオ、その他)
昨日のバッハのインベンション第8番の完成度を飛躍的に向上させた事が夢の話では無かった事を確認すべく、早朝4時半過ぎ頃からまずはインベンション第8番をやり直しました。
今朝だけで一曲通して20回は弾いてみたのですが、昨日の練習の成果は虚構のものではありませんでした。
メトロノームを八分音符=152 に設定して通して淀みなく弾けるようにした後は、徐々にテンポを上げていったのですが、メトロノームが無いと後半にいくにつれてどんどんテンポが速くなってしまう問題が未だに改善出来ていません。
バッハに限らず、私が3拍子の速い長調の曲に取り組むとありがちな問題なので、改善策を考えています。
インベンション第8番の場合、ヘ長調でテンポの良い陽気な曲なので、練習していると気分が明るくなるから練習が続くのかもしれません。
気を抜くとノンレガートがスタッカートになりがちなので、注意したいところです。
この曲は日本各地で駅のホームにて電車の接近音として使用されているのでしょうか。
Amebaの中で、インベンション第8番が流れていたのを耳にした報告が散見され、私自身も地下鉄のホームで耳にした事が有るのですが、言われてみると電車が接近してきた時の「シュッポ、シュッポ」という音を連想しても不思議ではありません。
その調子でインベンション第4番(ニ短調)にも少し取り組んでいるのですが、こちらは11月の寒さが本格的になる前のイメージで、大人びた印象を受ける曲です。
ショパンエチュードOp.10-4に取り組んでいた数字に因んで4番を選択しました。
そこで、練習の仕方についてですが、
上記添付画像の赤枠で囲んだ部分(トリルやモルデント)の記号を無視して片手ずつメトロノーム 八分音符=120で確実に弾けるようになってからトリルやモルデントを入れていきました。
タイとモルデントが重なると、バッハ初心者にとっては一度にこれらをこなすのが困難なのです。
ピアノを再開し、ショパンやベートーヴェンなどのロマン派や古典派の曲にしか触れていなかった為、バッハの楽譜を見た時、強弱記号の記載が無い事に困惑したのですが、漸く昔習っていた時にインベンションやシンフォニアに取り組んでいた時の事を思い出しました。
バッハのインベンションの練習に本気で取り組んだ後、ショパンのワルツに着手する余力も時間も無く、ショパンエチュードOp.10-4と革命を2回ずつ通した後、気になる箇所をやり直し、ショパンエチュードOp.10-8へ。
Op.10-8は第47小節から第48小節への指くぐり(上記添付画像の赤枠で囲んだ部分)について苦戦しています。
※添付楽譜はパラデフスキ版です。
出版社によってこの部分の指番号が異なるのですが、詳細についての言及は本日は割愛。
白鍵(A音)→黒鍵(B音)へと進行していく際、右手の3→1、もしくは、2→1は弾きにくいのです。
言い訳がましいのですが、昨夜から右手の親指の先に小さな切り傷が出来ており、完治するまではあまり無理をしたくないので、本日はOp.10-8に関してはインテンポの1/2の速度で片手ずつの練習をした後、両手で通してみました。
Op.10-8に限っては、普段のようにインテンポで練習する事はせず、「ゆっくり丁寧に」を心がけて取り組みました。
神々しいほどに美しい音楽だと私は感じているので、薔薇の花の"Touch of Venus"のように美しく奏でる事が出来るまでの道のりを手抜きせず、丁寧に取り組んでいきます。
美は一日にしてならず。