ルピシアの昨年年末に購入した冬の福袋の購入特典の一つであるMerci mille fois(メルシー ミルフォワ)を淹れて頂きました。

 

 

 開封した瞬間から芳醇な香りに包まれ、まるで春を迎えたかのような気分に浸る事が出来ました。

 ピンクのカーネーションがふわりと咲いた時のような、華やかさ可憐さ爽快感を視覚で感じ取った時のような感覚。

 香りを言葉で表す事は難しいのですが、タイトスカートではなくチュール付きのフレアスカートのような概念に近いです。

 リーフティーフレーバード紅茶を淹れる際、その紅茶独特の香りを感じる事により、実際に口にする前から紅茶を堪能している気がします。

 

 「Merci mille fois(メルシー ミルフォワ)」と云う商品名はフランス語「たくさんの感謝」と表現される言葉だそうです。

 "merci"「ありがとう」"mille fois"「1000回」との意味があり、この商品名だけでも優雅な気分に浸れます。

 以前、フランス旅行に出かけた際、"merci"と云う言葉を一番多く口にしていた気がします。

 観光するだけだったので、言葉についてはほとんど解らなくても支障をきたす事は有りませんでした。

 フランス語の数字に関しては、数の数え方の概念が日本語と異なり、1~20までしか憶えていないのですが、カフェを利用する程度であれば真心を込めて接すれば何とかなりました。自由に海外旅行が出来た環境を整えてくださった方々に「Merci mille fois」と今お伝えしたいです。

 

 

 肝心な茶葉についてですが、フランボワーズの比率が高く、赤いローズピンクや青の花びらが含まれているので視覚的にも香りのイメージに相応しい印象を受けました。

 

 実際、頂いた時のお味はロゼ ロワイヤルよりも柔和で、酸味はほぼ感じられず、フランボワーズの中の甘さが際立っている印象です。

 暖かくなり、お気に入りの紅茶のうちの一種になりそうです。

 「特典」として頂くには贅沢過ぎるものに、「Merci mille fois」とお伝えしたい気分です。

 

 

 本日のピアノの練習について、24日ですので「本日のツェルニー30番練習曲」24番魔の15番に手を付けましたが、魔の15番に慣れてきたのか、ツェルニー指定速度の6割程度であればあまり問題無く弾けるようになりました。

 ツェルニーに入る前、ハノンを用いて30分程度指を慣らしてから取り組んだので、練習前のウォーミングアップは未だに欠かせません。

 

 苦手な分野であっても、慣れる事により他の分野の出来に追い付く事を実感しております。

 反復練習の重要性が身に染みております。

 

 

 反復練習と言えば、ショパンエチュードOp.10-4の練習の際、下記添付画像の赤枠で囲んだアルペジオの部分について相当苦労しておりました。

 

 

 この部分は私の持てる素質を尽力しても不可能なのでは…と思っていたのですが、 昨年9月、独学していた頃、或る事に気付き克服しました

 

 その「或る事」とは、同時期に練習していたショパン英雄ポロネーズの或る箇所です。

 

 

 上記添付画像の赤枠で囲んだアルペジオの箇所について、手が小さくてもこの部分はほぼ高確率で外さずに弾く事が出来ました

 もっと正確に表現すると、この部分についてはあまり困難を感じる事は有りませんでした。

 物理的に手が届かない部分の音を抜いていた等の事情は有りません

 音色が美しいか否かはさておき、全ての音を正確に拾い上げる事、即ち、正しい音符を打鍵する事、この観点からすると出来ていました。

 

 Op.10-4の赤枠で囲んだアルペジオの部分と然程メカニック的に問われる技量は変わらないのではないか何故英雄ポロネーズでは出来る事がOp.10-4では出来ないのか、少し考えてみた結果、導き出した結論は、経験の違い、即ち練習量の違い慣れているか否かです。

 この結論が正しい事を前提として、慣れる為に毎日Op.10-4の赤枠で囲んだアルペジオの部分を片手ずつ納得のいくまで部分的に抜粋して練習したところ、1週間程度で他の部分の細かい動きと変わらず正確に打鍵する事に関しては出来るようになったのです。

 

 苦手な箇所については、他の部分よりも時間は要しますが、反復練習により克服出来る事を学びました。

 1曲集中して練習する事の方が要領が良いのかもしれませんが、様々な曲を同時に練習する事により、他の曲から気付く点が多く、今ではあの時試行錯誤しながら練習に取り組んでいたのは無駄ではなかったと実感しております。

 

 やはり練習の仕方については、他人に指示されて出来るようになる事よりも、効率が悪い事であっても自分が気付く事により得たものでないとやる気にならないのだとつくづく思います。

 よく考えてみれば、ショパンエチュードOp.10-4を他人から弾けるようになれと指示されても弾ける訳が無い思うのです。

 

 私は、ピアノを上手く弾く事に喜びを見出すのではなく、ピアノの練習の仕方を考える事そのものが趣味でピアノに取り組んでいるのだと実感します。

 

 

 反復練習により、慣れ、当たり前のような感覚を身に付ける事は可能ですが、ルピシアのMerci mille fois(メルシー ミルフォワ)を堪能する事は、どれ程繰り返しても慣れきって初めて開封した時のような感覚を失う事は無いと思います。