ピアノを再開して約9ヶ月半、長いブランクを経た再開当初はほとんど指が動かず、打鍵力が弱り切っており、ハ長調のスケールすら途中で指が転んでいた状態から、地道なリハビリを経て、今年8月漸く私の憧れの曲のうちの1曲の練習に着手しました。
ショパンエチュードOp.10-4。
毎日練習するメイン曲の中の1曲で、1箇所問題点を克服したと思いきや、別の箇所が問題点として現れる難曲です。
再開当初は高嶺の花でしたが、今ではそう遠くは無い目標と云うか、贅沢な完成度を求めなければ自分の中では及第点でも良いと思える程にまで到達しました。
今年8月から練習を始め、3ヶ月以上練習を続けている曲です。
26小節目の上記添付画像中赤丸で囲んだ箇所について、先週からよくミスタッチや途中で止まる事が多かったので、右手の保持音と十六分音符のメロディーの最初の部分だけを二音の和音にして26~29小節目に限定して1日10回以上練習していたら、昨日から自然に弾けるようになりました。
右手の保持音について、左手で取った方が弾き易い方もいらっしゃるようですが、私は右手で保持した方が弾き易いので右手で弾く事にしております。
添付画像中の楽譜部分は音楽的にも好きな部分で、右手オクターブの部分が「カーン」と響くような感じが非常に好みです。
2ヶ月前は上記添付画像のオレンジ色で囲んだ部分を右4で取る事に苦戦しており、オレンジ色(E♯)の部分を右5で取って次の音を右4でオーバーラッピングした方が弾き易い等と考えておりましたが、今ではこの部分については問題無く右4で取れるようになりました。
ハノンで基礎的な練習を積む事も大切だと思っておりましたが、個人的にはベートーヴェンの月光第3楽章の転調した直後までを数回練習すると全体的に指が強くなった実感が有ります。ショパンエチュードOp.10-4と同じ嬰ハ短調である事や、月光の曲中にアルペジオ、右4,5のトリル、両手のオクターブの和音の連打が出現する為、自然に右4,5が鍛えられる気がします。
今年8月上旬と比較すると、各曲の練習の成果なのか、両手共に指筋が盛り上がってまいりました。
この文章を打っている最中も、ほとんどのキーボードについて右4,5を使用している状態です。
2分間前後で燃え上がって儚く終わってしまうこの曲に通算100時間以上費やしていると云う現実…。
恐らく、此処からが長い道のりなのでしょうが、嘗て高嶺の花であった曲が、もうすぐ傍に近付いてきているようで、今でも信じられません。
今年、プライベートで一番頑張った事は、ピアノのショパンエチュードOp.10-4の練習かもしれないと云う程に入れ込んでおります。
英雄ポロネーズ…こちらは前奏や左手オクターブ連打の直後等、まだまだ「高嶺の花」の状態で、まだまだ修行が必要です。
こんなに練習が続くとは自分でも思っていませんでしたし、何よりここまで上達するとは夢にも思いませんでした。
最初、Op.10-4の練習をしようと思い、今年5月頃最初の3~4小節目まで譜読みした段階で何かの冗談だ、この曲には到底及ばないと思い、幻想即興曲をもう一度丹念に練習していた程ですから。Op.10-4の中間部の楽譜を見ても全く太刀打ちできない状態でした。
ハ長調のスケールの途中で指が転んでいた状態から9ヶ月半地道に努力を続けてきた結果、再開前は楽譜を開いた事すら無かったショパンエチュードOp.10-4を今「練習している」と呼べるレベルで練習している事に感動しています。