朝晩の冷え込みが激しくなり、お紅茶もダージリンティーよりもアッサムを選びがちな気候が続いております。今年は例年よりも自宅に居る時間が長くなり、お茶全般の消費量が増えました。

 そこで、ルピシアカフェインレス「デカフェ・アップルティー」を試してみると想像以上に美味でここ数日毎日FAUCHONを差し置いてルピシアの出番が続出しております。ルイボスティーを含め、カフェインレスのお茶の魅力に惹かれつつあります。

 

 リーフティーの淹れ方も何度も繰り返す事により上手になり、最近では中国茶茶器の購入について考えるようになりました。

 昨年から烏龍茶を淹れて飲む習慣が付いていたのですが、約150mL分を美味しく淹れるには、紅茶ルイボスティー同じティーポットでは上手くいかない事が多く、以前現地にて体験させて頂いた状況の再現にも興味が湧いております。

 凍頂烏龍茶茶葉を入手してから、素材の良さを殺してはならないと云う使命感に燃えているのかもしれません。猫に小判かもしれませんが…。

 

 最近好むクラシックピアノ曲も、激情的な印象の曲から、軽快で美しくシンプルな長調の曲に移行し、メイン曲のショパンエチュードの練習の合間にショパン小犬のワルツシューベルト即興曲Op.90-2を積極的に奏でるようになりました。

 もう少し精神的に熟成してきたらショパンノクターン系統に本格的に着手したいところです。

 音の素材の良さをもう少し大切にしながら練習していきたいのですが、これがなかなか難しく、自己満足の領域であっても常に壁が立ちはだかっている状態。

 更に言えば、この世の中に好きな曲が沢山有り過ぎて、1曲集中が難しく、人生が200年有っても足りない気分です。

 

 

 …ところで、衝撃の情報が…。

 ピアノを習う際、私自身が女性なのであまり考えた事が無かったのですが、web上に出回っている情報によると、紹介状の無い成人男性お断りのお教室が意外に多いらしいのです。

 女性であってもスケジュールの問題含め「師を探す」事が難しく、独学せざるを得ないピアノ再開者や未経験者が多い中、成人男性は第一関門である「師を探す」時点で困難に直面する現状について、少しばかり考えてみました。

 

 まず、女性講師の自宅でレッスンが開催される場合、成人男性と密室で二人きりになる事に抵抗を覚える女性講師も多いと思います。

 web上の情報によると、成人男性の生徒によるセクハラやストーカー行為に遭った結果成人男性お断りと云う方針に至った女性講師が多いようで、このような経緯が有れば致し方ないのかもしれません。

 0.01%であってもトラブルの要素が有れば避けたいと思い、自分自身や同業者に前例が有ればリスク因子を取り除くのが人間として当然でしょう。

 男性講師は絶対数として少数で、男性の生徒が殺到した場合、多くの男性は土日祝日が休日の勤務形態ですから、平日が休みでなければ土曜日は埋まっていると云うスケジュール面での問題で習いに行く事を断念せざるを得ない状況に陥る可能性も高いと思います。

 

 この現状について、オンライン受講が普及した事で少しは緩和されたかもしれませんが、子どもの頃対面で教わり紙媒体で育ってきた私としては、やはりオンライン受講には抵抗が有り、対面レッスンとオンライン受講とで大きく個々の向き不向きが有ると思います。

 オンライン受講のメリットは、移動時間の短縮レッスンの直前直後に練習出来る事が主に挙げられます。

 その反面、機材操作面に不安が有る場合や、対面で指先だけでなく身体の使い方を教わったりその場の雰囲気等で感性を研ぎ澄ませる事で得られる事が多いと思う生徒は、対面でのレッスンを希望するでしょうし、選択肢が少なくなる事自体問題だと思います。

 

 私が元ピアノ講師の方々から直接伺った具体的なトラブルの話の中に、性的な問題以前成人男性の生徒が入会された時、最初からピアノを習う事自体が目的では無く、ピアノ講師宅への保険勧誘が目的だったと云うセールス目的での入会と云うものが有ります。

 音大ピアノ科を卒業したばかりで、地方のご実家に帰り運営されていた場合、同居されているご家族含めセールスを受けたらしいのです。

 この場合は性別の問題は関係無いと思うのですが、自宅でレッスンを行う場合、講師には様々なリスクがつきまとうのは現実問題でしょう。

 

 他にも、レッスン外では全く練習せずレッスン時間のみで上達すると信じていた大人の未経験者が、上達しない事を理由に夜間自宅までクレームを言いに押しかけてきた話も直接耳にした事が有ります。

 この件についても、性別や大人の生徒である事と云う要素を取り払って考えた場合、自分の子どもが全く練習しない状態であるにもかかわらず、上達しない事を講師のせいにして保護者2名が実際に夜間ピアノ講師宅へ車で押し掛け、お月謝の返金を要求したを耳にしたので、自宅でレッスンを行う際の危険因子だと認識している講師の方々も多いと思います。

 

 セールスや性的な事柄等の邪な思いでは無く、本気でピアノの上達を目的として習いたい場合自己紹介として、具体的目的や自分が現在その目的に対してどのように具体的に取り組んでいるか、etc.をアピールし、それでもお断りされるようならば大手楽器店のスタジオでのレッスンに申し込む等、コンタクトを取るだけ取ってみると良いのではないかと思います。

 未経験者の場合、未経験であるが故にどのように練習してよいか判らない旨や、具体的に弾けるようになりたい曲を挙げる等、「ピアノを習う事」が目的である事をアピールすると少しは門戸も開けてくるのではないかと思います。

 純粋にピアノを習いたい成人男性が全員不審者のように扱われるのはいたたまれない状況です。

 

 ただ、相手が人間である以上、ご縁の問題も有りますので、難しい問題でも有ると思います。

 

 カフェインレスアップルティーを嗜みながら、ショパン黒鍵のエチュードを聴き、真珠がポロンポロンと零れ落ちる感じの曲調にも魅力を感じる夜でした。

 私も人間性を向上させなければ…。

 技巧的な面も重要ですが、演奏には内面も表れますから、日々の行いに気を付けていきたいです。