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しんどい。
想像を絶する辛さ。
それでも母が抱える傷よりは、遥かに浅いものだけど。
きっと今の母に、何を言っても響かない。
偽善にしか過ぎないだろう。
だから何も言えない。
…違うか、何をどう言って良いかわからない。
実際、私は彼ではないから彼が何を思いながら死んだのか、もし死後の世界に意識というものがあったとして、彼は今の私たちを見てるとして、何を思っているのか。
わかるはずがない。
それでも残された人間は、都合良く『見守っててくれてる』とか、考えたくなる。
それでもね、私は思うんだ。
彼が死んで母が泣いた。
私も泣いた。
泣いてる姿を見てないものの、祖母も叔母もいとこも、彼の職場関係の方も何かしらの感情を覚えた。
長年疎遠になっていた彼の母親も、うちの母から連絡を受けて受話器越しに号泣していたらしい。
…彼の死をきっかけに涙した人が居る。
心に傷を負った人が居る。
しこりが残った人が居る。
そういう人が周りに居たって、凄い事なんじゃないかな。幸せ者って言えるんじゃないかな。
きっと彼は、一生で手に入れるはずだった幸せの半分も掴めてない。
だったら私たちが彼の分も幸せになって、人生を全うした後、彼に自慢してやらなくちゃ、って。
そしたら、彼は悔しがると思う。
それでいい。
後悔したらその分、次の人生を頑張ろう、楽しもう。
その時もまた出逢おう。
そして今度は一緒に幸せになろう。
もう無理だ
生きていく気力をなくした
なんて、思いながら眠りについたら、あなたは夢に出て来てくれますか。
泣いたら、会いに来てくれますか。
単なる私の悪いくせなのか、自分を責めずには居れません。
私が原因を作ったのかも、なんて。
あなたは自惚れんなって笑いますか。
怒ってくれますか。
私に何か一つでも教えてくれますか。
あんなに嫌いだったのが嘘みたい。
死人に口なし、あなたの口からよくでたなーって呑気に考えてました。
思ってる事言わずに逝くのはズルいよ。
ねー、教えてよ。
涙が止まらん。