私にとって節目となる誕生日が近くなるに連れて
彼はだんだん「誕生日」に触れなくなった。

13歳と17歳の2人の息子のシングルファーザーである彼。

きっと私との未来は当分訪れることはないと分かっていた。
仮に2人の未来があるとしても、
それは次男君が自立する頃、
きっと8年から10年も先の話で、
そんな頃にはもう、恋だの愛だの求める時期なんてとっくに終わっているだろう。

私はそんなに長く待っていることはできないと、
ずいぶん前に彼に伝えていた。

だからこそ私の誕生日をどう祝うのが落とし所なのかと、迷ったのだと思う。
迷った挙句、誕生日を特別な日ではなくて
普通の日として考えることに決めたんだと思う。
彼はそういう人だった。

そもそも彼にとって私とのことは期間限定の間柄で、
子育ての合間の寂しさや退屈さを埋めるための遊び相手だったようだ。

それなのに私ときたら
ずるずるとのめり込んでしまって、

全然タイプでもないし一緒に居て楽しい訳でもない、世間的にも「下の上」あるいは「下の中」のシングルファーザーのことを
迂闊にも好きになってしまったのだ。

…と認めるのも嫌になるほど、
今は彼のことが腹立たしい。