年年歳歳花相似たり
歳歳年年人同じからず


唐詩選の中の、劉希夷の「代悲白頭翁」という漢詩の一部です。


解釈は

毎年変わらず花は咲くのだけど
人は同じままでいることはできない


といったところです。

(前回の恥ずかしい英訳と同じように、頭の悪さを露呈してますが(^^;))


人は同じままでいることができない

の意味は

老いていくこと、いつかは死を迎えることを嘆いたもののようなのですが
タイトルの「代悲白頭翁」は「白髪の翁(おじいさん)に代わって」という意味になるので
それが自然ですよね。

だけど、一部には人の気持ちの移ろいを嘆くといった解釈もあるようです。

私の個人的な意見では
自分の感じたいように感じればいい
なので

私は老いよりも移ろいにしっくり気持ちが合うのです。



老いは見た目や命自体のことのような気がします。

移ろいは人の心ですよね。



興味や関心が日々変化していくのは人の常だと思うんです。

それが、自分の好ましい状態であることもないこともあって

自分を取り巻く周囲の人も世の中自体も
そして自分自身も

常に変わりゆく存在。

花も一つ一つ違うし、いつかは花を咲かせる木が寿命を迎える日も来るのですけど
人間のそれと比較すると、速度が緩やかで、変化が大きくないです。


自然の変わらない美しさと移ろいゆく不安定な人の心
そのギャップに切なさを感じてしまう


なんとも切なくて美しい詩ですね。




高校時代にこの詩に出会ったのだったと記憶していますが、
漢詩は深くて心を揺さぶるものが多かったです。



絶えず変化を続けている全てのものを受け止め
今あるものに喜びを感じられるようになりたいものです。

辛い時は愚痴を言いがちですが
どこかでデトックスを完了したら
今度は美しいものを放出する

ように
できたらいいな(笑)



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