こちらの作品は私のオリジナル作品です。
他サイトで投稿しているものをこちらで載せています。
盗作では有りません。
ポケクリとこちら以外で見かけた方は御一報下さい。
盗作では有りません。
ポケクリとこちら以外で見かけた方は御一報下さい。
「…………で」
「なんや?」
説明を受けた伯真は、下を向き、また無言になるも、本当に小さく言葉を発する
聞き取れなかった伊里早は、首を傾げて問い返す
「……………なんでっ
あなたなんですかっ!」
「………………」
伯真は、下を向きながら、今度ははっきり言い放つ
「……………なんでっ
私を呼んでくれないっ!
なんでっ…………夕蘭はっ!私でなくあなたを頼るんですかっ!
なんでっ……………」
伯真は、何度もそう叫ぶ
しかし、伊里早は何も言わずに、それを聞いていた
「いつだってそうだ……………
夕蘭が頼るのは、赤潮の旦那や女将さん、伊里早の旦那…………
少しぐらい私を頼ってくれても………いいじゃないか…………………
そんなに…………私は嫌われているのか……………」
伯真は、涙声になりながら言い放つ
「……………側にいなかったからやろ」
「…………っ、」
伊里早の言葉に、伯真はキリッと睨む「側にいたくてもっ!
夕蘭は私を拒絶していたっ!
それなのに、どうやって側によれと言うんですかっ!
あなたはいいっ!怒っても何しても、夕蘭が頼る相手だから…………夕蘭が気を許している相手だからっ!」
伯真は、両肩を上げて言い放つ
だが伊里早は、ふん、と反り返る態度であぐらをかき、肘をつく
そして、こめかみに人差し指を添えると、「馬鹿か?」と呟いた
「っ………!馬鹿で悪かったですね!」
伯真は、ぎりっと拳を白く変色するくらい強く握り締めると、そう言い返す
「……そこで認めんなや
ほんまの馬鹿やな
言っておくがな?俺んだって、夕蘭が心開くんに2年かかってんで?」
「……………え?」
「2」
「年」
3人3様の声があがる
「そや、そらぁひどかったで?
仮身請けが決まった時なんか、大暴れされるし、舌切る言いだすし、パッコンパッコン赤潮の旦那と俺んの頭は叩くし…………ありゃ野生そのまんまやったな?」
「「「………………」」」
楽しい話をするかのように聞かせる伊里早だが、3人はあまりの話に言葉を失う
「まぁ、そん時治めたんは、既に仮身請けしとった澄舞やった
あの娘は、澄舞の言う事なら、すっと聞いてな、いなくなると梃子でも言うこと聞かへん
せやから、屋敷に連れて行った時なんかは、話もしぃひん、無視する、睨むは当たり前、食事なんぞ最初はお互い無言やってん
かなり気まずい思いしたもんや」
はは、と苦笑する
「…………すごいですね」
伯真は、唖然とさながら呟く