
神永学先生の本。
今回の『ガラスの城壁』は、
主に『いじめ』に関することが多く出てきた。
それに関連して、人間の卑劣さ、傲慢さ、頑なな邪な主張など、沢山の要素が詰まっていたお話だった。
※ネタバレ有り↓
主人公は、セキュリティ担当だった父親の冤罪がわかったあとも執拗に学校のクラスメイトから陰湿ないじめを受け、転校生と共に、父親の事件について調べるためにホワイトハッカーとして奮闘したり。
主人公のもがき苦しむ姿がなんとも言えません。
いじめは誰にでも起こり得ること。
子供の世界はもちろん、大人の世界にも。
さらには、今の子供たちはネットで繋がっていることが多くて陰湿ないじめになってきているし。
なかなか周りに助けを求められない現在。
学生には生きづらい社会となったかもしれません。
主人公は、いじめによるストレスからバーチャル世界に依存し、現実世界との境目を見失いかけましたが、
同級生の助けもあって、なんとか回復。
それと同時に、父親を苦しめた犯人にもたどり着き、
読み終えた時には、自分が息を止めて読んでいたのかというくらい、興奮していました(笑)
そして、ふと。
自分の幼少期を思い出しました。
私自身も『バイ菌』扱いのいじめを受けたことがあるからです。
話す、触る、空間にいる。
これらどれもが、私が入ると『汚染』になり、
クラス全体で、何かを拭う動作をしながら、それを誰かしらにタッチして『感染』した。と逃げ惑うのです。
それは、小学5年から中学卒業まで続きました。
本当にキツかった。
今思うと、両親が離婚したこともあり、父に引き取られた私は身だしなみが整っていなかったのかもしれませんが(;^ω^)
なので、この主人公の、辛い気持ちがダイレクトに分かってしまって、感情移入してしまいました。
本当に、この物語の世界は、誰もが陥る内容だと思います。