この小説は、エイブリスにて公開中の作品です。なので盗作ではないので、驚かないで下さい。しかし、著作権は私が持ってます。似たような小説があったら、ご一報下さい。確かめます。

では、ご覧ください。






~Count4~







小柴は、確信でもしているかのように言い放つ


「君は、掴みたくないかい?

力が自由に発揮できる日々を…………


恐れなく周りと暮らせる日々を…………」



じっと見つめてくる小柴の瞳を、美姫は見つめ返す


そして、ふっ、と視線を逸らすと、窓の外を見つめた



「…………どうあっても、あなた方は私をこの学園に留めておきたいみたいですね」


「いや、そういうつもりじゃなく…………」


「…………期限を設けてもよろしいですか?」


「期限?」


反対側の椅子に腰掛けていた理事長は、美姫の言葉に眉を跳ね上がらせる


「そうです




半年、半年までに、私がここにいてもなんら支障がないようでしたら、3年間この学園に通います


しかし、半年の間に、なんらかの支障が起きた場合には、その時点で実家に退却いたします」



美姫の提案に、2人は互いに視線を会わす


「…………因みに、なんらかの支障ってのは、どこまでが範囲?」


小柴は、顎に手を付けながら問う


「私の力が暴走したときや、相手を傷つけてしまう一歩手前の状態、そして……………あなた方が私の力を他人に明かしたとき」




美姫は、凛とした声でそう言い放つ

「このクラスは、国からも強い指示を集め始めていてね


彼らの力がキチンと作用するとなったら、今まで無理とされてきた全てのことが可能性になってくる


陽を浴びて生活できることが、彼らにもできるんだ



しかも、ちゃんと位のある職業に着ける」


小柴は、そう言い終わると、きりっとした顔に変わる



「だから君も、この学園で学ぶといい


必ずや光りある未来に繋がるから」




小柴は、ゆっくり美姫の元に歩み寄りながら言い放つ


しかし、美姫はどこか遠くでそれを聞いていた


光りある未来


確かにそれは望んできた


普通にみんなと暮らせる時代が来ればいいのにと、何度も願った



けれど………………




「私には無理です」



「…………え?」



「……………あなたは、本当の力の威力を知らないから、そんな簡単に楽天的な考えをお持ちになれる


3年で、今までコントロールできなかった力を制御するのは、難しいんですよ?


比較的力が弱ければ、可能性もありますが、私みたいに、力が半端ない位溢れているものにとって、ただ苦労を重ねるだけです」


「……………君には、その力を抑える方法はみつかってないの?」


小柴は、美姫の話を聞きながら、そう問いかける



「力が強い人達は、既に自分の力のコントロール力を身に付けている時が多いんだ


ただ、コントロールするだけで、応用を恐れる気持ちが独占して学ぶ事が出来ていない」