息子のオモチャ箱で見つけた見つけた一つのオモチャ。
それは仮面ライダーV3のラジコンです。
このオモチャには私自身、思い出深いものがあります。
このオモチャを買ったのは息子がまだ5歳で保育園に通っていた時でした。
実はこの時、妻が長期の入院中のため一人で二人の子供の面倒や家事、もちろん仕事に妻の病院通いと正直参っていた時期でした。
しかし、そんな中でも私を変わらず支えてくれていたのは二人の子供たちでした。
特にわずか5歳にもかかわらず、ほとんど寂しいと言うことはありませんでした。父ちゃんが頑張っているのを見て、子供ながらに一生懸命に耐えてくれていたのでしょう。
そんな中、やっぱり毎朝保育園に送って行くのには手を焼きました。
どんなに頼んでも、「いやだ。行きたくない」と言うことを聞かない日が続くこともありました。
そんな時、私には無理やり連れていくことは出来ませんでした。
「よし、大河。じゃ、父ちゃん、仕事遅れて行くからちょっと遊ぼう」
私は、このラジコンを車に積んで近所のドラッグストアの駐車場まで息子を連れて行き遊んでやりました。
無邪気に喜んでくれる息子。
しばらく遊んでやると、私は「大河、ずっと遊んでいたいけど、父ちゃん仕事に行かんと大河にオモチャも買ってやれんようになるから仕事行くな」と説得しました。
ようやく「うん。大河、保育園行く」と納得してくれました。
時々、息子が保育園に行こうとしない時、何度もこの手を使ったものでした。
今日、息子にこの話をしたところちゃんと覚えてくれていました。
結局、この時、妻の入院は9ヶ月も続き、私にとっても試練といえる時期ではありましたが、家族にとって絆を深めることが出来た大切な時期でもありました。
私は苦しい時期に支えてくれた子供たちへの感謝と元気になってくれた妻への感謝の想いが消えません。
「試練とは乗り越えるためにある」
私が生徒たちに言えるのもこんな経験が生きているのです。
写真は家族にとって大切なオモチャである仮面ライダーV3のラジコンとすっかり熟睡中の息子です。
何歳になろうと、私には『あの頃』の息子の姿が焼き付いています。



