まあ、しょうがないでしょうね(^^;。いろいろ考えるとこのヘンかなぁ、という感じです。
そもそも、まずこの案件、起訴はできません。いや、国内法では起訴相当で(笑)、起訴するとなれば(公務執行妨害、器物損壊など)、当然有罪にするのは簡単です。
ですが、裁判で当然船長側は領有権問題に触れるでしょうし、裁判中いくらでも中国国内世論は沸騰します。この程度のつばぜり合いで、反日感情誘導の期間を増やすのは、日本にとっても(実は中国にとっても、です。中国は一枚岩じゃないん)非常に危険な状態になります。とてもじゃないけど起訴はできません。
ではいつ釈放するか。
見識者の多くは、もっと国際的にこの領土問題の日本の立場を明確にするアナウンスが足りない、と言います。確かにそのとおりです。が、それは軍事問題に限っての話でしょう。これにレアアース問題があります。これもおそらくは一部勢力の動きだったのでしょうが、ここを突かれると痛い。
確かに国際法的には(WTO提訴など)中国の禁輸措置は断罪できるのですが、いろいろ誤魔化して事実上の禁輸期間を引き延ばすことなど簡単です。
これが、日本企業には直接的な打撃になります。もし関連工場がストップでもすれば甚大な被害がでます。…おそらく財界から政府にもの凄い突き上げがあったでしょう。
さらに、なぜクリントンの日米安保第五条発言があったか。背景にはもちろん、アメリカの台湾への武器供与問題でのつばぜり合いがあります。もともとアメリカは台湾との関係が深く、特に最近武器供与を始めたのではありません。中国の方がアメリカ-台湾との関係を牽制する動きが強くなってきているわけです。
つまり、なぜ今尖閣か、といえば、アメリカVS中国の代理戦争なわけです。クリントン発言は、あんまりムチャやると安保があるよ、というアメリカ側メッセージの代理発言的一手、だと思います。(尖閣が事実上奪われる=沖縄近海まで中国勢力図が伸びることを意味します)
レアアースを持ち出したのも、アメリカへの牽制の意味もあるでしょう。実にうまい戦略です。表向き日本イジメに見えて、このカードが一番怖いのはアメリカも同じです。
代理戦争としてはまだこれからですが、詰将棋では、詰んでる感じ。日本がもー勘弁してくれ、経済危機のご時世にこれ以上この詰将棋は痛過ぎる、なわけです。
今、レアアース関連に打撃があると、経済崩壊の発端にすらなりかねません。国際世論の耳目を集めるために引き伸ばそうにも、次のタームまでじっと待てるほど、日本の国力が続かないわけです。誰だって、漁船船長のために自分の会社の明日の倒産までベットできないでしょう?
さすがに、中国の横暴をとめるために、日本は捨て駒になります、とは言えません。
もともとこの代理戦争、かなり中国が有利です。手駒が多すぎる。中国が特に卑劣なわけじゃないんです。それを言ったらちょっと前の、手駒が多かったアメリカ(や日本)は…(笑)。
そろそろ、西の方角から1ランクレベルアップのジングルが聞こえてきそうです。たらりらったらーっ
PS:
日本は毅然たる態度で、なんて詭弁、吹けば飛んでいきます。領土問題って、そもそも国際法上=国連判断であって、国連って第二次大戦戦勝国戦後処理機関ですよ、実態は。
毅然たる態度もなにも、日本はまだ敵国条項も消せないままにいるわけで(笑)。
(敵国条項って、大戦時の連合軍=国連の敵国が国連憲章に違反すれば、加盟国は単独で武力行使しても可、というヤツ(笑)。もちろん最低でも日本とドイツは敵国です、今も)
領土問題における正義は(敵国条項も(笑))、結局その時の関係・非関係各国政府の判断、でしかないんです。そこをついたのが竹島問題。アメリカは一応抗議したけど、別にどっちも自分側だから、あとは好きにして、なわけです。アメリカに口ぞえしてもらわなければ、さすがに手が出ないのが日本です。だって、韓国と違って武力行使できないもん。
そーいう立場を韓国もわかっていて、漁業問題では多少棚上げしてくれるわけです。要は正義じゃなく、根回し。現在どちらも国際法廷に提訴しないのは、企業理論で言えば暫定的にWin-Winを維持してるから、です。
簡単に言えば、領土問題に正義など論理的に存在しえません。正義を謳った瞬間、それは客体(客観)ではなくなり主観に堕する。あとはもうパワーゲームなだけ。それが国際政治です。

