芸術は爆発だ -10ページ目
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ナカジ





今、ぼくが



いちばん



会いたい人







それは









ナカジ









ナカジ


それは





わたくちの




小学生3年生の時の




担任だ






ナカジは




ハッカと




髭を剃る前に塗る薬の




香りがする




男だった





ナカジはよく



こんな事を言っていた






『ぼくの一番のお友達は
ぼくが飼っているハムスターです』




と。



保護者からはキモがられていた





ナカジが本気で



ぉこったことが



あったんだ




それはクラスメートの




バウアー君のお友達




トニー君が



運動会のリレーで



バトンを落とした時のことだ




なぜか



ナカジぃさんは



怒っていた



すごく



物凄く怒っていた




トニー君は



泣いていた



ぼくは



トニー君に



同情した









そんなナカジに会いたいです



まだハムスターは飼っているのでしょうか?




教えてください







半端な

ぼくのかあさんは



中途半端が



すごく嫌いだった



よって半端な男も



嫌いだった



よく僕に言った





『男なら中途半端なことをするんじゃない』



と。




ある日


僕は



文房具屋で



万引きをした



おもしろ半分で



消しゴムを



取ったんだ



それがバレて



かあさんがきた



かあさんが



僕に言った



『何を盗んだの?』



僕は恐る恐る言った





『けしごむ』






『どうせ盗むのならコンパスくらい盗めないの?
中途半端な子ね。』








ごめんなさい。

かあさん。

中途半端で。



今度は画板盗みます
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