鍼灸治療


鍼灸治療は中医学に基づいており、複雑な体をシンプルに捉え、その全体像を見ながら治療することによって、悩んでいる複数の症状に対して同時にアプローチして緩和させます。鍼灸治療によって、人が本来持っている自己治癒力が自然と高まります。それに伴い体調が改善されていきますので体に優しい治療法であると云えます。


鍼灸治療は、一人一人の症状や体質に合わせて、刺鍼する鍼灸治療と刺鍼しない無痛鍼と呼ばれている接触鍼から選択できます。



接触鍼を用いた鍼灸治療は、中医学に基づく鍼灸治療に日本リンパ浮腫ドレナージ協会に所属している医師や看護師の方々の貴重なご意見を取り入れて工夫を重ねてきた治療メソッドです。



中国から伝来した接触鍼は全く刺鍼しない鍼治療であり、経穴(一般的にツボと言われている)がある皮膚表面に軽く触れて刺激を与える事(低刺激)で体調を整える技法です。つまり感染症になる心配がない治療なので癌患者の方に安心して受けて頂けます。



  癌患者の冷え症対策として温灸治療を取り入れ、棒灸による輻射熱を利用して間接的にゆっくりと患部を温めます。温灸による心地よい温かさは過敏になっている交感神経を緩ませる作用があると東洋医学学会で発表されています。中国ではもちろんの事ですが、長年日本においても、温灸治療は婦人科疾患の原因といわれている冷えにも有効であると云われてきました。



患者に対するセルフケア指導の一環としては、既に一部の医療機関で使用されている「いやし玉」を検討しています。基礎体温を上げるという事は免疫力強化にもつながり、代謝が活発化することが体質改善につながっていきます。扱いやすくて火傷の心配が無いという点が優れた温灸グッズです。



  リンパ浮腫で悩む患者に対しては、まず医療リンパドレナージを行い患部に貯留したリンパ液の排液を促進します。その後、むくみによって代謝が低下している状態を接触鍼による鍼灸治療を併用して循環を向上させます。アトピー性皮膚炎の患者に対しては、医療リンパドレナージで角化した患部の脹痛とかゆみを軽減して、皮膚の再生を助けながら鍼灸治療によって炎症を緩和していきます。



  西洋医学に対する東洋医学の補完的な役割として、温灸治療を用いた化学療法による副作用症状の緩和があります。在宅ケアにおいては、癌患者の緩和治療としてペインクリニックが期待されており、最近では保険適応に向けて大変活発化してきました。鍼灸治療と他の代替療法との組み合わせも可能であり、まさにカスタマイズケアを実践することなって行くと考えています。













◆鍼灸治療の流れ

患者が来院或いは往診に行きますと。

患者さんの問診、舌診、脈診(悩んでいる症状をじっくり聞きます)

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鍼灸医学的診断法によって得た情報を法則的に従い分析して病体全体を把握

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考察結果に基づいて、東洋医学の法則を用いた治療方針に従って治療を行う

経絡(ツボ)って何?

体表部に皮膚電気抵抗器の金属部分を暫く通電していると急に電気が通りやすいポイントが出現します。一ミリ程度で一センチ四方に数ヶ所出てきます。これらのポイントは毛根上ではなく、毛根と毛根の間に出現します。これらのポイントは体内と体外のエネルギーを交流させる意味を持ち、人間における生体内のバランスを調整する役割を担っています。

経絡のルートは体表から内臓へ内臓から体表へと伝わり、全身を一巡しています。そのうち体表に現れるポイントが経穴(ツボ)と呼ばれるもので重要なものは全身に354個あります。そこに鍼で刺激を与えるのが鍼灸治療なのです。