あずき断続記

あずき断続記

記憶していることを記録しながら書き殴りつづけてゆく。

文章だけのブログがあってもいいでしょう。


8ミリ映画「刑事あいうえ音頭」の監督・主演を務めたのは高田雅彦というひと。1955年生まれ。クレージーキャッツの全盛時代に間に合った世代だ。友人に、ミュージシャンの斎藤誠さんがいて、斎藤さんは「刑事あいうえお音頭」のシナリオその他に関わっていた。このころー1984年ーだが、植木等さんとDJの小林克也さんはユニットを組んで全国縦断コンサートを行っていた。映画「逆噴射家族」のプロモーションのためである。斎藤さんはサポートメンバーとして参加していた。高田さんは、当時、成城大学に勤務していた。同い年の同僚に植木さんのご長女がいた。このふたつのコネが効いた。高田さんが植木家に電話をかけるとご本人が出て、出演あっさりOK。植木さんがいう。おれいま黒澤さんの「乱」に出てるんだけど、もうすぐ阿蘇のロケに行かなくちゃならないから多摩川のロケシーンはうちの庭にしない?否やはない。谷啓も誘っていいかな?も、もちろんです。斎藤さんは斎藤さんでミュージシャンたちに声を掛けた。そのなかに、青学時代のサークル仲間桑田佳祐さんがいた。桑田さんも快諾。斎藤さんはいまもサザンのコンサートにサポートとして出ている。植木さんは4人のお子さんがいて、みなさん成城学園に通われたのではないかとおもう。植木さんは、子どもたちがお世話になった成城の職員さんーたぶん高田さんは先生だったのだろうーに、斎藤さんかあ、こりゃ出ない手はないネ、と判断したのだとおもう。ノーギャラの上に、植木さんと谷啓さんは渡辺プロダクションに、桑田さんと斎藤さんは所属事務所アミューズに内緒で出演した。しかし、黒澤明の映画と素人の映画に〈差別をつけない〉ところが植木さんらしい。名前どおり、等しい。クレージーキャッツとサザンオールスターズはサークルのノリというのか、人間関係が縦でなく横にフラットなのが似ており、観客はそれで解放感を味わうことができた。植木一家の砧の家は解体され、もうない。谷啓さんのお墓は多摩霊園に、植木さんのお墓は小平霊園にある。高田雅彦さんは、「今だから❗️植木等」という本を書かれている。生前の小松政夫さんとの対談も楽しい。