ご存知かもしれませんが、ボルバキアという非常に興味深いバクテリアがいますよ~。
昆虫を含む節足動物やフィラリアなどの細胞内に共生します。オスの生殖細胞中には存在出来ず、メスの卵細胞を通じてのみ感染し、寄主と共に繁殖します。
大学の調査では、学園内の昆虫20種730匹の内、10種26.3%が感染していたと報告されていますからかなりの高率ですね。

興味深い点は下記の4点で、寄主1種類につき4点の内どれか1つの変化が起き、多くは1点目の変化ようです。
Wikipediaによると

1・感染オスと非感染メスの間には、同種で有りながら交尾しても受精が起こらなくなります。その結果非感染メスの産んだ卵は孵化しなくなりますから、感染個体の割合が増えます。
2・オス殺しと言われ、感染卵の内、オスだけを卵~幼生初期に死亡させ、ボルバキア繁殖に役立つメスを有利に生長させます。テントウムシ、ガ、チョウ、ハエ等で見つかっています。
3・オスのメス化。ボルバキア繁殖に役立たないオス(遺伝子型)をメス(表現型)に変えて産卵させ、ボルバキア繁殖に役立たせる。その子供は全てオスだが、感染しているので表現型は全てメスになる。
ダンゴムシ、キチョウ、ヨコバイで見つかっています。
4・単為生殖化
本来オス+メスで子孫を残す生物をメスだけで繁殖するように変え、子供は全て単為生殖するメスになる。寄生蜂で見つかっています。

また、感染して繁殖をボルバキアに依存?した生物の中には、抗生物質でボルバキアを殺しても正常な繁殖に戻れないものや、犬の寄生虫のフィラリアのようにボルバキア無しでは生存出来ないものまでいるようです。