2013年日本映画:すべては君に逢えたから。

 その日あなたにもひとつの奇跡が舞い降りる
幸せを願う男女の6つのストーリーが交錯する、最高にロマンティックな東京駅発、ラブストーリー!その日、あなたにもひとつの奇跡が舞い降りる。

製作: 2013年/日本
監督: 本木克英
出演: 玉木宏、高梨臨
再生時間: 106分

1914年に開業した東京駅が2014年12月に100周年を迎えることを記念し、クリスマスの同駅で繰り広げられる男女の恋や家族のドラマを描いたオムニバスストーリー。人間不信に陥ったウェブデザイン会社の社長、仙台と東京で遠距離恋愛中のカップル、意中の先輩に告白できない女子大生、余命半年を宣告された新幹線運転士、母親と過ごすクリスマスを夢見る少女など、10人の男女が織りなす6つのエピソードが描かれる。

(C)2013「すべては君に逢えたから」製作委員会.YouTube.
 ☆公式サイト。 
 ☆配給はワーナー・ブラザーズ。

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 「オムニバス(乗合バス)」(⇒代表作は『グランドホテル』《1932年米映画》とされている)というからには様々な事情を個々抱え込んだ男女がイヴの夜新幹線にでも乗合わせるのかと思ったら全然そんなことではなくて(笑)、難航する「遠距離恋愛」あり、死別(見込み)・生別二通りの「親子の別れ」ありで、初め私は状況設定が難解でとっつき難かったのだが、通して見るとそれなりに良く出来た(しかし年代的には遺憾ながら若い人向きの?!)映画だった。
 寅さん映画の「さくら」こと倍賞千恵子が49年前の大失恋以来独身を通しているケーキ屋のおばさん役を演じているなど、私には(昨日の「CUT」同様)時代の遷移を痛感させられる作品だった。彼女はもう実年齢73歳になるそうだ。

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 東京を始点とする「リニア新幹線」については一言言っておきたいことがある。今の当局の方針ではまず東京-名古屋間を開通させ、その20年後に大阪まで伸ばすという計画だが、それは何のためかということである。
 
 彼らにはいわゆる「東京への一極集中」をこれまで通り維持続行したいという基本戦略があり、その実現のために動いているのではないか。これが私個人の単なる「邪推」ということなら別段それで構わないのだが、彼らは「名古屋までなら(!)」なんとか「東京の支配」・「東京・首都圏への権力・文化の、従来通りの極端な一極集中」維持に自信が有るらしい(?)のだが、これを京都~大阪~神戸にまで敷衍・延長し、関西圏全体を東京文化に従わせるには膨大な精力を注ぐ必要がある。「東海道リニア新幹線」を一気に実現することによって必然的に発生するリスクは避けたいということではないのか。関西圏がこぞって「20年も遅れを取ったら関西は一気に一地方都市へ転落してしまう」と、この方針に大反発しているのにもそれなりの理由と現状分析が存在するのである。

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 ↑ 以上おっちゃんの映画評でしたっちゃねっとんとん。w