### 王騎の過去

若い昌文君が昭王の時代、王騎の軍と共に戦うことになり、王騎の軍には摎という一人の女性がいた。摎は王騎の屋敷で召使いの子として育ち、武芸の達人となっていた。昌文君は当初、女性が戦場にいることに疑問を抱いていたが、戦いを重ねるうちに摎の才能を認めざるを得なかった。

### 摎の秘密

ある戦で、秦は多くの犠牲を出し、王騎が総大将に任命されることになった。王騎は昌文君を呼び、摎の過去について語り始めた。昭王は遠征が多く、後宮は無法地帯となっていた。昭王の寵愛を受けた宮女が一人の女児を産み、後宮内で守ることができないと悟り、子供を王騎の屋敷に送り、自らは自殺した。その子供が摎であり、摎は実は昭王の子だった。

### 摎と昭王の対峙

戦が終わり、昭王と摎が対峙する場面が訪れる。二人は自分たちが親子であることに気づくが、昭王は摎を公式に認めるわけにはいかず、沈黙を守った。そのため、摎は仮面をつけるようになり、素性について語ることすら禁じられた。

### 摎の戦いの理由

摎は数多くの戦歴を残し、六大将軍となった。昌文君が摎の戦う理由を尋ねると、摎は子供の頃に王騎と交わした約束を語った。摎は100個の城を落とすと王騎の嫁になるという約束をしていた。馬陽の戦いで、摎は100個目の城を落とすために総大将として戦うことになり、王騎は副将として彼女をサポートする。しかし、摎は龐煖に討たれてしまい、王騎はその想いを胸に龐煖に立ち向かう。

### 趙三大天・李牧の計略

王騎は摎への想いを胸に龐煖に立ち向かうが、戦場には予想以上の趙軍の騎馬が現れる。李牧は北の騎馬民族の性質を把握しており、王騎が時間を読み違えることを予測していた。王騎は初めて冷や汗をかき、王騎軍は愕然とする。

### 王騎と龐煖の決着

龐煖を足止めしながら脱出を試みる王騎だが、魏加という弓の達人が王騎を攻撃する。趙荘の軍は騰によって壊滅し、龐煖は王騎に反撃する。王騎は最後まで戦い続け、龐煖に「天下の大将軍」と名乗るが、魏加の矢によって致命傷を負い、最終的に龐煖の矛で胸を突かれる。

### 王騎の死

王騎は瀕死の状態で信にアドバイスを残し、自身の矛を信に渡して息を引き取る。王騎の死は咸陽にも伝えられ、政は昌文君に王騎が昭王の遺言を伝えたことを明かす。その内容は「戦に慈悲は無用だが、奪い取った地にある民を奴隷として扱わず、自国の民として同様に愛を注ぐこと」だった。政と昌文君は王騎を偲び、涙を流した。