4日目の今日は雨が少し降るなか、被害の大きかった地域へ行きました。昨日、一昨日は比較的きれいなお宅でしたが、今日行ったお宅は瓦礫を家の外に出す作業でした。地震(津波)直後!?と感じてしまう程、家の中を瓦礫が埋め尽くしていました。なぜ今までやらなかったんだろう?と思ったら、丸太や車など大きな物で道が塞がれていたので、今まで家までたどり着けなかったそうです。瓦礫だけでなく、ドロやヘドロも外に出したかったけれど、依頼主さんから「どうせ壊すからいいよ」と言われたので、午前中で作業は終わりました。個人的には「もっとやりたい!」と思ってしまいましたが、依頼主さんのニーズに応えるのが私たちボランティアの役割なので、自分勝手な考えだったなと帰りながら反省しました。 そして今日は不思議な出会いもありました。道の駅で車を止めている時に、1人のおじさんが私たちの事をじっと見ていたので、私は話しかけてみました。話を聞くと、おじさんは被害の大きかった女川で被災し、今後の見通しが全く立っていないようです。深刻な顔で細々と話をしてくれました。途中聞き取りにくいところもありましたが、話のはじめに「なんていうかね、正直生き地獄だよね」とボソッと言いました。私は一瞬固まって何も答えられませんでした。ただただ黙って聞いているだけでした。おじさんは私たちのようなボランティアが来てくれるのは嬉しいけど、ひどい地域の根本的な復旧にはやはり政治の力が不可欠だから、早く動いて欲しいと言っていました。養殖業はいま始めても成果がでるまでに2年は必要らしく、「そんなに我慢できないよ」と嘆いていました。おじさんはその後も色々話してくれましたが、私はずっと聞いてるだけでした。ただ、話の最後に「おじさんの顔覚えておいてよ!2年後に有名になって新聞に載るから!」と言ってくれました。「期待して待ってます!」とやっと笑顔で返事ができました。少し前向きな気持ちになれたのかなとも思いましたが、もしかしたら最後に私に気を使ってくれたのかもしれません。おじさんのような人は他にもいっぱいいるはずです。私たちの活動がその人達を少しでも勇気づけたり、元気づけたりできればいいなと思いながら明日からも活動していきたいと思いました。