1日目活動したお宅は避難所に住んでいる一人暮らしのおばあちゃんのお家でした。以前にもボランティアが入り、部屋の中は多少片付き始めていました。

作業は部屋の荷物を仕分けして、ゴミを集める作業が多かったです。家の中には津波がきた時の水位の後が生々しく残っていました。

最初私は、作業を沢山進めて喜んでもらおう!という気持ちでやっていました。でも途中で改めてさせられたことがありました。

おばあちゃんから、ここにおいてあった洋服のボタンが失くなってしまったの…といわれました。最初はそんなに重要だとは思いませんでした。でも、ふとゴミ袋に混ざっているのを思い出し、必死に探しました。

沢山のゴミ袋をあけてやっと見つかり、おばあちゃんに渡したときに、本当に喜んでくれました。

その時
…私たちにはわからない思いがこの荷物や家には込められていて、被災者の方々にとっては失いたくないものだったんだと感じました。

そしてその悲しみを越えて、私たちに笑顔でいるのだとわかり、心を打たれました。

こんなに大変な状況なのに、それでも私たちに「何もしてあげられなくてごめんなさいね」とむしろ愛を与えようとするおばあちゃんの心にとても感動しました。

「長生きしたくないと思ったけど、こんにみなさんに応援してもらったんだから、長生きしないとね!」と満面の笑みで言われていました。
「今日は本当に良い日です!!」
「こちらに来たときは必ず寄って下さい!」
と喜んでいるおばあちゃん。

震災地でこんなに本心が通い合うことができるんだ…と感動でいっぱいになりました。