サージェリーファースト(Surgery First Approach)は、矯正歯科と口腔外科を組み合わせた治療法で、顎の骨格異常が顕著な場合に用いられます。従来の矯正治療では、歯並びをある程度整えた後に外科手術を行うのが一般的でしたが、サージェリーファーストでは最初に顎の手術を行い、その後に歯列矯正を進めるのが特徴です。日本矯正歯科学会によると、重度の受け口(下顎前突)や上顎後退、顔の非対称などが対象で、特に成人の骨格異常に対応します。手術で顎の位置を整えることで、歯の移動が効率的になり、全体の治療期間が1~2年に短縮される場合があります(通常2~4年)。メリットは、早期に顔貌のバランスが改善し、審美性や機能性が早く向上すること。ただし、手術のリスクや高額な費用(100~200万円、保険適用可能な場合も)、術後の回復期間が課題です。適応には、精密な3D診断と矯正医・口腔外科医の連携が不可欠。患者の骨格や健康状態を詳細に評価し、治療計画を慎重に立てます。サージェリーファーストを希望する場合は、専門資格を持つ矯正歯科医と口腔外科医が在籍するクリニックで相談し、メリット・デメリットを十分理解することが重要です。
6歳で矯正歯科に通う子供は、歯並びや噛み合わせに早期介入が必要な特徴を持つ場合が多いです。日本矯正歯科学会によると、6~7歳は乳歯と永久歯が混在する時期で、「第1期治療」の開始に適しています。対象となるのは、受け口(下顎前突)、出っ歯(上顎前突)、開咬(上下の歯が噛み合わない)、顎の骨格異常、極端な歯の隙間や重なりがある子供です。たとえば、受け口は顎の成長に影響するため、早期にチンキャップや拡大装置で治療を開始することで、将来の外科矯正を回避できる可能性が高まります。また、指しゃぶりや舌癖が原因で歯並びが乱れる子供も、6歳頃から矯正医の指導で癖を改善し、歯の移動を促します。親知らずの影響がまだないこの時期は、顎の成長を利用して効率的に治療を進められる利点があります。治療は拡大床やマウスピースなど簡易な装置が多く、費用は20~50万円程度が一般的。6歳での受診は、保護者が子供の歯並びや噛み合わせに異常を気づき、歯科検診で矯正を勧められた場合が多いです。信頼できる矯正歯科医に相談し、レントゲンや3D診断で状態を確認することで、適切な治療開始時期を見極められます。早めの介入で、子供の健やかな口腔発育を支えましょう。
近年、日本でも矯正治療への関心が高まっていますが、実は海外ではもっと前から「当たり前の治療」として定着しています。
この記事では、日本と海外(特にアメリカやヨーロッパ)における矯正歯科の違いを、費用・治療内容・国民の意識などから比較してみましょう
■ ① 費用の違い
国・地域
費用相場(大人の全体矯正)
日本
70万〜120万円
アメリカ
5,000〜8,000ドル(約75万〜120万円)
イギリス
3,000〜6,000ポンド(約60万〜120万円)
費用だけ見るとほぼ同等ですが、海外では保険や福利厚生、税制面でのサポートが手厚く、実質的な自己負担が日本より軽くなるケースもあります。
■ ② 矯正に対する意識の違い
•日本:
「歯並びが悪くても仕方ない」「矯正=見た目を気にする人」という意識がまだ一部に残っています。
•アメリカ・カナダ:
「歯並びは教養とマナーの一部」「子どもには当然受けさせる治療」という感覚。親が積極的に取り組みます。
•韓国:
美容意識が非常に高く、芸能人を中心に矯正が一般化。大人のマウスピース矯正が人気。
海外では機能性+見た目の印象=人生に関わる投資ととらえているのが特徴です。
■ ③ 治療の始め方と仕組みの違い
•日本:
紹介制の医院も多く、「歯科医院→矯正専門医」へ移動するケースも。通院回数が多く、時間がかかることもあります。
•アメリカ:
歯科医と矯正医が連携し、ワンストップで相談から治療まで可能。オンライン診療やAI診断の導入も進んでいます。
•ヨーロッパ:
公的保険で一部カバーされる国も多く、子どもの矯正がとても一般的。
■ ④ 日本でも増えている「海外型」矯正の流れ
•マウスピース矯正(インビザラインなど)の普及
•スマホアプリで治療経過を共有する遠隔サポート型矯正
•海外製の矯正装置の導入(日本の技工士ではなく、海外ラボで製造されるケース)
治療の手軽さとデジタル化は、日本でも少しずつ追いつきつつあります。