スーパーシルバー!邑田銀次郎!!
Amebaでブログを始めよう!

邑田銀次郎、三途の川をわたる!?

銀次郎はよく暖かい日なたの窓辺に椅子をおいて、経済新聞を読んでいます。


すると眠くなってしまうようで、座ったまま、うつむいたような姿勢のまま、うたた寝をしてしまいます。


これはいつもの光景。



ある日、銀次郎宛に電話がかかってきました。



 私 「おじいちゃん、電話だよ~。」


銀次郎「・・・・・ZZZZ・・・・・」



 私 「おじいちゃん、起きて、電話だよ。」


銀次郎「・・・・・」



反応がまったくありません。


顔を覗き込んでみると、顔色が悪く、口から涎が出ているようでした。


とっさに私は 『息をしてる??』 と確認したところ、


 私 「おじいちゃん、大丈夫? しっかりして!!」



急いで119番に電話しました。


 私 「祖父が、座ったまま、息をしていないんです。うつむいたまま、反応がなくて。」


オペレーター「救急車は手配しました。それでは、今から言うとおりにしてみてください。」


 私 「(半分なきそうになって) はい・・・。」


オペレーター「まず、ご本人を床に寝かせてみてください。そして、衣服をラクにして・・・・」


言われたとおりに床に寝かせようと、椅子から引きずりおろそうとしましたが、御年93歳とはいえがっちり体系の銀次郎。


体重は80kgはあると思います。


なかなか思うようにできません。


妹にヘルプをたのんでなんとか床に寝かせました。



オペレーター「気道を確保してください。」


あとは言われたままの指示に従っていたと思いますが、今となっては内容は思い出せん。


私も妹もだいぶパニックになっていましたから。



救急隊員が来て処置を施すと、急いで病院に搬送されました。




病院でエマージェンシールームからでてきたお医者様に


 私 「先生、祖父の様態は? 大丈夫でしょうか?」


医者 「気がつかれました。大丈夫だと思います。ただ、呼吸が止まっていたようなので、脳の検査をします。」




待合室でしばらく待っていました。


いろいろな思いが私の脳裏をよぎりました。


『このままボケちゃうのかな。』


『体に障害が残ったりするのかな。老人は歩けなくなると、急に弱くなったりするらしいし。』




お医者様が来て、


医者 「お爺さまにいろいろ質問してみたんですが、言っていることが現実だったのか、記憶の中のことと混同しているのかよくわからないんです。」


 私 「どんなことを言っていますか?」


医者「なんでも、”株がリグッタ” とか言っているんですけど。」 ※リグルとは売れたという意味らしいです。




そういえば、今日も読んでいたのは日経新聞でした。


うたた寝する前に、証券会社に株の売りの注文を出していたような。


 私 「あー、多分それは現実の話だと思います。」




その後、検査の結果も異常なく、その日のうちに帰宅。



お医者様の話では、


医者 「びっくりするほど、健康ですね。 心臓も異常ありませんでした。 脳も大丈夫そうです。」


 私 「では、今回のはなんだったんでしょう?」


医者 「・・・・。 多分、ちょっと深く眠りすぎちゃったのかもしれませんね。」


 私 「はぁ・・・。」




その後もなんにもなかったかのように、普通の生活に戻りました。




銀次郎はまだまだ元気です。


邑田銀次郎について

邑田銀次郎。

明治45年(1912年)生まれの御年93歳です。


私の祖父です。


最近の心配事は、大型地震と老後についてでしょうか。


先日、折りたたみ椅子を購入してくるように命じられました。


 私 「何に使うの?」

銀次郎「そのうち、地震がくるらしいから。ほら、避難所には椅子がないだろう。そこで使うんだよ。」


避難所があるような地震で、93歳の銀次郎さんは折りたたみ椅子をもって逃げるのでしょうか。


 私 「持って逃げられるの?」

銀次郎「これだけデータが揃ってるんだから、予め警戒宣言がでるだろう。」


最近の地震で、警戒宣言がでて住民を予め非難させたという話は聞いたことがない・・・(?_?)


自分の住むエリアに関しては予知ができると思っているらしい。

っていうより他に持って逃げるものはないのでしょうか。


これは実話です。