山川直人監督の


「SO WHAT」


かっこいい!!

すごくダサくて、全然いけてないけど、めっちゃかっこいい。


自分より少し年上の時代の話。
あの時、高校生はすごくかっこ良く見えた。
今思うと、結構自由だった分、余裕があったのかもしれない。


もちろん、色んな葛藤やモヤモヤ感は今の高校生と同じだと思う。

だけど、今の高校生は色んなものに縛られすぎて、余裕がない気がする。
遊び心みたいなものが足りなくて、すごく窮屈な印象がある。
その隙間をかいくぐり、手近なネットやなんかで埋めようとしても、
やっぱりリアルな感じ方にはかなわない。

本当に人間同士向き合って、話して、喧嘩して、
馬鹿なことしたり、くだらない事したりするのも、現実でやらなきゃ意味がない。
そうやって、同じ時を過ごした仲間は本当に一生の宝。
今でも、いつでもあの時に戻れるし、本当に頼りになる。


それにしても色んな意味で豪華なラインナップ。

東幹久さんも竹中直人さんも室井滋さんもメチャメチャ若いし、
寺島進さんなんてホンのチョイ役。
だけど、みんな輝いてる。

極め付けに、今は一線の富樫森監督と諏訪敦彦監督が監督助手って...スゴイ!!

そしてなんといっても、夜の駐車場で、4人が演奏するシーンがすごくいい。
カメラワークが、照明が、音楽が、全てがすごく美しく、
一回観れば、あの演奏を繰り広げる姿が、脳裏に焼きつくほど熱いシーン。

やっぱりメッチャカッコイイ!!!

「生存確率は50%」
27歳という若さで癌を宣告される主人公。
そして、彼を取り巻く人々との話。
ウィル・ライザーが書き上げた脚本を映画化した 

「50/50」


そう前置きされると、

お涙頂戴、泣かせようとする演出と思いがちだが、全く違う。

涙なんてほとんど流さない。
前向きに笑いながら、癌と向き合っていく。


周りの人も優しいばっかりじゃない。

ブラックジョークをかまして、ズケズケものをいう奴。
何をしたらいいんだろうとからまわりしちゃう奴。
癌ということに興味深深な奴。
全く何もわかってない奴もいる。

もちろん
全身全霊で看病する奴。
心配だとわめく奴もいる。



だけど、見た目がその人の本心だとはかぎらない。

心配してなさそうで、普通に接してくれる人のほうが本当は一番気を使ってくれてる。

大丈夫だと言っている人が実は大丈夫じゃなかったりする。

そして、涙って笑いの陰に隠れているほうが、強く伝わってくる。


人間って、不思議だ。
器用なのか、不器用なのかわからない。

本当の気持ちを隠して行動できたりする。
なのに、頭の中と行動がかみ合わなかったりする。

思ってもいないのに、思ってるように振舞える。
思っているのに、素直に表現できなかったりする。

そんな人間の不思議で、すごく愛すべきところがリアルに感じる。

人間っていいなと思えた作品だ。

染谷将太 二階堂ふみ

第68回ヴェネツィア国際映画祭 にて

新人賞にあたるマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞したという

「ヒミズ」を観る。


やるせなくて、残酷で、暴力的で、
観ているとものすごく辛い気分になるのに、
なぜか惹きつけられてしまう。

底から怒りや悲しみやジレンマ、そして希望が湧き上がるような作品。
そして、現実を叩きつけるような強い力のある作品。



愛のない両親によってどん底に突き落とされ自らの未来に絶望した少年。
テレビや映画によく登場する。そして、現実にニュースにもなっている。

だけど、自分は体験していないし、
周りにもいないから、
そういう現実をリアルには感じていない。
かわいそうだと思うし、どうにかしてあげたいけれど、
結局、遠い世界のことのように感じてしまう自分がいる。


震災によって、たくさんのもの、全てをなくされた方々。
ニュースで色んな映像を観たり、被災者のお話を聞く。

だけど、自分は実際被災していない。
そして、今普通に過ごすことができている。

募金をしたり、支援物資は送れるけれど、
がんばれ!!とも、負けないで!!とも思っているけれど、
正直...結局、あまり身近には感じられていないと思う。



でも、この作品を観ると、映画を観ているのに、なぜか現実感が増してくる。

こんなことは綺麗ごとかもしれない。
そして、実際体験されている人々はそんなもんじゃないと、当然感じると思う。


だけど、結局本人が頑張らないと生きてはいけない。

周りの人はガンバレとしか言えない。
それが空虚な言葉に聞こえるんだと思う。

だけど、本気でいうガンバレ。
本気で頑張ろうとしている人には本気で力を貸そうと思う。
自分の本気で真正面から相手を見つめようと思う。

本気でそばに寄り添い、本気で応援する力はきっと相手に届く。
そして、相手が頑張れる姿になったなら、自分も成長できる気がする。


日本映画界はテレビドラマ、漫画、

人気作家のベストセラーの映画化がめちゃめちゃ多い。

リスクを軽減するために、

映画制作会社、テレビ局、新聞社、出版社、芸能プロダクションが

共同して資金を出し合い、
宣伝し、専属俳優を使い、

多数決で喜ばれそうな制作委員会方式の作品。

みながみなで遠慮しあって、みなが意見を持たずに、みなが人任せ...

オリジナリティ溢れる感性の優れた変人よりも、
協調性のある平凡な一般人を雇う。

ぶつかることもないけれど、妥協ばかりの作品。

みなが笑って、みなが泣いて...あたりはずれがないけれど、可も不可もない。

一時は人気だけど、すぐ忘れ去ってしまう作品...

本当に日本人ぽい(笑)



そんな映画界を「カット」する


西島秀俊さん主演の「CUT」

みながみな面白いとは思わないけれど、一人の人間の思い、考え、メッセージが伝わってくる。

映画そのものへの愛情を感じ、
その裏にある諸事情や何かなんて感じさせない。

公共の娯楽は公共の電波に乗せればいい。

なまぬるい一般論はテレビでやればいい。



でも、そんな映画界に浸かりきっていた自分がそこにはいた。


「きみはペット」

を観る。

キム・ハヌル、チャン・グンソク、どちらともいい俳優だと思う。

キム・ハヌルは、『ロードナンバーワン』での女性らしい演技が素敵だったし、
チャン・グンソクは、『ベートーベン・ウィルス』の熱い男がかっこよかった。

その二人が競演ということで、楽しみにしてたけど、役柄が合わない。

キム・ハヌルはあんまりキャリアウーマンって感じじゃないし、
チャン・グンソクは大人の男って感じだ。

もっと小さくて少年ぽい俳優が演じれば、いいのかもしれないけど、
なんだか色気がありすぎて、作られた可愛らしさという感じで微妙だった。

メイキングを観ると、やっぱり二人とも芝居のセンスは素晴らしいし、演技力もある。
ダンスのシーンやリュ・テジュンとのやりとりはいいのに、
二人のシーンだとなんだか無理してる感が強い。

相性というより、やっぱり役柄が合わないんだとおもう。


非常に残念...

日本もそうだが、売れてる俳優だから、売れてる時期になんでも使うというのは間違っている気がする。

まあ、お金が絡むから仕方ないかもしれないけど、あまりにも何でも出る人はなんだかなッテ感じ。