びわ湖の散歩道 〜数字を忘れる〜

今回は数字を忘れるということについて考えてみたいと思う。
数字というものは我々の生活に欠かせないものなのだが、あえて忘れるということを考えてみたい。

例えば時間も数字だ。
1日は24時間。1時間は60分。1分は60秒というように明確に数字で表される。
生活の中だけでなくスポーツの世界などでも用いられるのだから、我々の生活にとって密接なものであることは間違いない。

例えばお金も数字だ。
僕が子供の頃はただの足し算引き算でよかったが、今は消費税がからむので掛け算も必要となる。
5％の時代は計算しやすかったよなあ…。
などという感慨に浸ることもしばしばな8％時代だ。
5％時代は税込価格だったのに8％になったら税別価格。その税別価格は5％時代の価格のまんまなのだから、実質3％物価が上がっただけではないことを誰も口にしないのは疑問だがそれはまた別の話。

そのほかにも車を運転すればスピードも数字だし、ダイエットを始めればカロリーも数字だ。
それくらい我々の生活には数字というものが密接に関係する。

しかし僕が忘れても知らなくてもいいんじゃないかと思う数字がある。
それは気温と睡眠時間だ。

子供を見ていて思うのだが、子供って寒さに強い！
僕が寒さに震えている時も息子は上着を脱いでいたりする。
息子の同級生を見ているとこの時期に半袖短パンの子供なんかも見かける。
それくらい寒さに強い。そして大人は寒さに弱い。

大人と子供の違いというのは寒さを何で感じるのか？ということに尽きるのではないかと思う。
お互いに感覚で寒さを感じるものなのだが、大人はさらに天気予報の気温で寒さを感じることがある。
昨日と比べて◯℃気温が低いと聞いちゃうと寒さが倍増するような気がする。
数字で寒さを感じるという経験をしたことがアナタにもあるのではないだろうか。

睡眠時間にしてもそうだ。
いつもだいたいとっている睡眠時間より短い時はなんとなく気だるいものだが、気分が高揚しているときにならない時がある。
例えばゴルフの時などはそうだ。
たいていの場合はいつもより早起きなわけだが、床につく時間も早いとは限らない。急に寝る時間を早めようとしても眼がらんらんとして寝付けないことがほとんどだ。
なのにゴルフの時などは気にならない。
睡眠時間を数字で把握することを忘れているとこのようなことが起こるものだ。

とかく年齢を重ねると経験と数字がリンクして、邪魔をすることがあるのだと僕は言いたい。

そう考えると意識しなくてもいい数字もあるのではないだろうか。
その時々の自分の感覚がいいものであれば気にするほどではないのだろうか。
ひょっとしたら数字を意識することで自分を苦しめるのであれば、それは馬鹿げたことだろう。意識しなければ問題ないのだ。

もちろん全く意識するなとは言わない。
だけど意識しなくてもいい数字を見つけていくことで自分のことを楽にできるのであれば、そのように生きてみてもいいのではないだろうか。

寒い日が続くこの時期に、そんなことをふと思った。

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