金魚の干物
外道魚の王様といえばこのネンブツダイ。通称金魚と言われ釣り人にとっては非常に迷惑な魚であります。(特にサビキで鯵を狙ってるときとか)ネンブツダイの名前の由来は口腔内で子育てをし、その姿が念仏を唱えているように見えるからだとか。またこの習性とその色鮮やかさからダイバーには人気があるようですが知ったこっちゃないですね。邪魔なもんは邪魔なんです。とはいえネンブツダイと漢字で変換してみると念仏鯛。鯛じゃん。実はうまいかも。と安易な考えで料理してみることにしました。
いや~小さいから大変です。うまいこと開きにしたと我ながら感心です。背骨は取り除こうと思いましたが身が柔く崩れやすかったので腹側から包丁をいれ単に開くに留めました。この切り身を漬け汁に付けます。
漬け込み液(みりん干し)
しょうゆ・・・・・50cc
みりん・・・・・・60cc
砂糖・・・・・・・大1
漬け込み液(干物)
水・・・・・・・・400cc
塩・・・・・・・・大2
みりん干しの方は2時間程度、ただの干物は30分程度漬け込み液に漬け込みます。時間がたったら表面の水気をふき取りみりん干しの方には軽く白ゴマを振り掛けましょう。
準備ができたら網に乗せ、天日で干します。様子を見ながら裏表をひっくり返します。半日から一日干すと出来上がり。
かっこよく盛り付けてみました。すばらしすぎてもはやあの金魚とは思えません。七輪でさっとあぶっていただきました。骨ごと頭ごとぼりぼりと食えます。
さて肝心のお味の方ですが、問題なくうまいです。やはり鯛はうまかった。しかし、手間と時間を考えると二度と作りたくないというのが本音でしょうか・・・。
ベラのあんかけ
今回の食材はベラ。このベラ科の魚は昼行性で夜中は横になって眠るらしい。だから夜釣りではほとんど釣れません。たまに釣れるのはきっと夜更かし好きなべらなのだろう。また雌性先熟?で子供のときは全て雌で大人になると一部雄になるそうだ。いろいろとこの魚は不思議な習性を持っているらしいがやっぱり僕にとっては外道。釣りの邪魔になること必至の魚です。けれどもベラ科のキュウセンと呼ばれる種類は味がよく、 人気があるようですが、今回の魚はササノハベラ。美味いのだろうか?とりあえず揚げたら鱗ごと喰えると近所のおっさんに聞いたので揚げてあんかけにしてみることにしました。
ベラのあんかけ
材料(4人分)
ベラ・・・・・・・・・・4匹
片栗粉・・・・・・・適量
甘酢あん(材料)
玉ねぎ・・・・・・・・1/4個
干ししいたけ・・・1枚
ピーマン・・・・・・・1/2個
人参・・・・・・・・・・1/2個
ごま油・・・・・・・・適量
甘酢あん(調味料)
鶏がらスープ(市販の粉末で)・・・・300cc
濃口しょうゆ・・・・・・・・・・・・・・・・・・100cc
酢・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・80cc
干ししいたけの戻し汁・・・・・・・・・・100cc
砂糖・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大3
レモン汁・・・・・・・適量
作り方
①まずはベラの下処理。
鱗も喰えるらしいので鱗は取らず内臓だけ外し、水気を切った後に片栗粉をまぶします。余分な粉ははたいて落とします。
②甘酢あんを作ります。
調味料を酢とレモン汁以外をあらかじめ混ぜ合わせておきます。
材料を全て千切りにします。干ししいたけはあらかじめ水で戻しておきます。
鍋を火にかけゴマ油で材料を炒めます。
軽く炒めたら、先ほどの混ぜ合わせた調味料を加えて煮ます。
材料が煮えたら水溶き片栗粉でとろみをつけて火からおろし、酢とレモン汁とごま油を入れて混ぜ合わせます。
③ベラを揚げます。
低温でじっくりと揚げたあと、一度油からあげて、高温で二度揚げします。
④盛り付け
揚げて軽く油を切ったベラをすぐに皿にのせて甘酢あんをかけます。ジュッと音がするくらい。最後に小口に切ったねぎを軽くちらして出来上がりです。
ベラは鱗が硬く取るのが困難な魚なんですが、揚げると鱗ごと食べられます。骨が硬いのが難点ですが鱗は逆にパリパリとして美味しくいただけます。身もさっぱりとしているので甘酢あんと合います。ベラが釣れたら持って帰ることを自信を持ってお勧めします。
鯛茶漬け
鯛って外道じゃないじゃん?って言われそうですがチヌ派の私にとってはやっぱり外道であるわけで・・・。今の時期サクラ鯛と呼ばれ防波堤からの意外と近いとこで鯛が釣れます。こんな僕にも釣れたので 今回の食材は鯛。刺身にしようかとも思ったのですがやや小振りで刺身にしても美味しくなさそうだなと思ったのをふまえて調理いたしました。
鯛茶漬け
材料(3人前)
鯛・・・・・・・・・・3匹(20cmくらい)
ねぎ・・・・・・・・適量(小口切り)
ゴマ・・・・・・・・適量
海苔・・・・・・・適量
わさび・・・・・・適量
作り方
①まずは鯛の下ごしらえ。
鱗を取り3枚におろした後、切り身の皮目に5mm間隔で切れ目を入れて、強 めに塩をします。アラは後で使うのでとっておきます。
②出し汁を作ります。
アラを熱湯にくぐらせ、残った鱗や血などの汚れを流水で洗います(霜降)。少し多目の水にそのアラを入れて煮ます。(火加減注意!あまりぐらぐらと煮るとだし汁が濁ります。かといって弱すぎるとアクが出ないので生臭くなります。軽く煮立つ程度に火を調節しましょう。)丁寧にアクをとりながら20分程度煮たら濾します。もったいないですが汁以外は全部捨てます。
③出し汁に味付けします。
薄口醤油を軽く色が付く程度入れます。その後味をみながら塩で味をつけます。切り身に塩が振ってあるので軽く塩気を感じる程度まで。
④切り身を焼きます。
皮目に軽く焦げ目が付くまで焼きます。
⑤完成。
丼にご飯をよそい、ねぎ、ゴマ、海苔、わさび、そして④の鯛の塩焼きをのせて③の出し汁をかけて出来上がり。
鯛なんでまずいわけ無いんですが、これは予想以上に美味いです。最近おすすめの外道魚料理です。鯛を外道なんて言ったら怒られそうですが・・・・。
エソのかまぼこ
祝い事には欠かせないこのかまぼこの歴史は古く、室町時代には魚をすり身にして串に付けて焼いていたそうです。その姿が蒲(ガマ)の穂に似ていたことから蒲鉾と呼ばれたとか。かまぼこの現在の主流の材料はスケトウダラ。たらこの親で知られる魚です。そのすり身の冷凍技術は昭和35年に開発されて以来様々な研究努力により、現在スーパーで見られるような形になりました。大量生産型のかまぼこは冷凍技術と銘打たれた処理によって様々な薬品が添加されています。また使う魚によっては練りの段階で自然に出てくる粘りが弱く、でんぷんや品質改良剤などの添加物が多く使われています。まさに現代科学の粋でもって作られた食品であるわけなんです。今回の食材はエソ。釣り人にとっては非常に迷惑な魚。歯は鋭くハリスを傷付け、針はずしが困難。さらには表面のヌメリからは特有の匂い、持って帰っても小骨が多すぎて焼いても煮ても美味くない。当然のことながら釣られる度に海に捨てられる残念な魚ですが、かまぼこの材料として名高いということをご存知のかたもいらっしゃるのではないでしょうか。そんなエソを余計な添加物を使わずにかまぼこにしてみました。
エソのかまぼこ
材料
エソ・・・・・・・・・・5匹
酒・・・・・・・・・・・100cc
塩・・・・・・・・・・・小さじ1
作り方
1.エソを三枚におろし、皮を剥ぎます。(すり身にするので皮を剥ぐというより削げ落とす感じですると楽に皮がはずれます。)
2.細かく切った後に10分ほど水にさらします。(これで魚の臭みや余計な脂肪分がなくなります。さらしすぎると魚の風味もなくなるので注意。)
3.フードプロセッサに2の身を十分に水気を切った後入れ、塩と酒を加えて、粘りが出てくるまで練ります。(フードプロセッサがない場合は包丁で粘りが出てくるまでたたいたあと、すり鉢等でよく練ります。)
4.作りたい大きさの皿にラップを敷いて、3のすり身を入れて形を整えます。
5.4を20~30分蒸します。(蒸し器がない場合は鍋とざるを組み合わせて簡単に作れます。)
6.蒸しあがりを爪楊枝などで刺して確認し、(中心まで同じ力で通ればよい。)すばやく流水につけて冷まします。(雑菌などの繁殖を抑える効果があります。)
7.水気を切って冷蔵庫等で完全に冷やしたら完成。
早速出来上がったかまぼこをわさび醤油で食べたのですが、市販の歯ごたえだけのかまぼことは似ても似つかぬ味。芳醇な魚の風味が口いっぱいに広がり、強すぎぬ歯ごたえ。ビールのつまみには最高ですね。また魚の風味が強いのでお吸い物などの具に入れても主役を張れる十分な存在感があります。エソのかまぼこは最高級品。釣り人なら手に入るこの魚、そんなに難しい料理ではないのでエソが釣れたなら挑戦してみてはいかがでしょうか?
ゴンズイ汁
堤防の際でブッコミ仕掛けで釣りをすると時にやつらがやってきます。意外と強い引き、わくわくして釣りあげるとゴンズイ・・・ガックリ、そんな経験あるのではないでしょうか?ゴンズイの漢字名は権瑞。どうやら役に立たないって意味らしい。昔からそんなに嫌われるこいつの悪いところはなんといっても毒。背びれと胸びれに計3本の毒針を持ち、刺されると激しい痛み、そして患部は赤くはれ上がり、水ぶくれになったり、時には腐ってしまうこともあるようです。表面のぬめりにも微弱な毒があり、嫌われること必死。でも逆に考えればその毒針さえ取り除けば安全な魚であるわけで、フグの毒に比べりゃまだかわいい感じもしますし、フグは美味い。フグ→毒がある→美味い、ゴンズイ→毒がある→美味い?と勝手な法則を組み立てて美味いんじゃないかなーっと勝手に想像してみました。そんなわけで今回の食材はゴンズイ。
ゴンズイ汁(2人分)
材料(二人分)
ゴンズイ・・・・・・三匹
ねぎ・・・・・・・・数本
しょうが・・・・・・一欠け
酒・・・・・・・・・適量
水・・・・・・・・・適量
味噌・・・・・・・・適量
濃い口しょうゆ・・・数滴
作り方
①ゴンズイの棘をペンチで引き抜く。(背びれと胸びれの前方に明らかにそれとわかる棘あるので触れないよう慎重に引き抜いてください。別なペンチで口を挟み、固定してから抜くと抜きやすいです。抜いた棘もしばらくは毒性が残っているので注意!)
②背中側エラの根元にハサミをいれ、背骨を切ります。そして手でつかみ頭をはずすのと同時に内臓を引き抜きます。腹側にもハサミをいれ、残った内臓をきれいに洗い流します。(できればここまでの作業は磯場で済ませとくといいです。抜いた棘、内蔵は海に捨てましょう。うっかり踏んでしまうと危険です。)
③塩を大量に振り表面のぬめりを取ります。
④ぶつ切りにします。
⑤ぐらぐらと煮立ったお湯の中にぶつ切りの身をさっとくぐらせた後、流水で血や表面の汚れをきれいに洗い流します。
⑥鍋に水と酒を半々に適量入れ、ショウガ、ねぎの白い部分を長めに切って加えます。煮立ってきたら⑤を入れます。そのまま煮込むこと5分、最後に味をみながら味噌を加えます。(出しが意外と強く出るので、味噌は薄めに)
⑦最後に香り付けに醤油を数滴いれ、小口に切ったねぎを振って完成です。
作ってみてびっくりしました。こりゃ美味いです。似たものを挙げるとすればアラカブでしょうか?しかもアラカブより強くいい出しが出ます。身も意外としっかりとしてて皮のトロミがまた美味い。骨もアラカブほど多くなく食べやすい。アラカブよりも上だなと思った次第でした。
少し調べてみますと、このゴンズイ普通に長崎辺りでは民宿などで食されているらしく、意外な高級魚?なんですね。売ってないからなんともいえませんが。汁物の他、蒲焼、塩焼きなども美味いとの噂が少数ながら聞こえているようです。味には自信がありますが、なにぶん危険な魚であるだけに心からお勧めできないのが残念です。刺されたときの応急処置としては、熱分解性の毒なので毒を吸い出した後、熱めのお湯につけると痛みが和らぐと聞いたことがあります。いずれにせよ文章をよく読み、しっかりと棘の処理をし、万が一刺されたならばすぐさま病院に行くとの覚悟の上で調理にお挑みください。やらねぇーよと声が聞こえてきそうですが・・・。
